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TIMELESSPERSON

2025.04.26

日本と外交樹立70周年を迎えるサウジアラビア。世界遺産検定マイスター南圭介がその背景を分析

俳優、タレントとして活躍しながら様々な資格を取り、それを仕事にも生かしている南圭介さん。2023年に習得した世界遺産検定マイスターは、知識だけでなく、自分の考えをしっかりと表現する力が求められるため、難易度が高いそう。そんな彼が世界各国の魅力をご紹介する【南の旅】。9回目はサウジアラビアをご紹介。

サウジアラビアの中で重要な「ナバテア文明」の遺跡「アル・ヒジュル」

ABCテレビ・テレビ朝日系列「朝だ!生です旅サラダ」のロケで初めて訪れたのがサウジアラビア。 2025年の今年は、日本とサウジアラビア王国の外交樹立70周年というメモリアルイヤー。‟南の目”で見たサウジアラビアをお届けして、皆さまにより身近に感じていただけたらと思います。

首都であるリヤドは高層ビルが立ち並び、近代化がとても著しいです。港町のジェッダは歴史地区が世界文化遺産に登録されていて、伝統的な建物が多く残っています。そのなかで今回ご紹介したいのが、2008年にサウジアラビアで初めて世界文化遺産に登録された「アル・ヒジュルの考古遺跡」。アル・ヒジュルの考古遺跡は、この地域の玄関口となっているアルウラ空港から車でおよそ40分の場所。

サウジアラビアのおもてなし文化の一環でもあるアラビックコーヒー(カフワ)は、サウジアラビアの伝統的な飲み物。浅煎りのコーヒー豆を使用するのが特徴。

サウジアラビア北西部に位置するアルウラ地域の玄関口となっている空港を降りると、すぐに素敵なおもてなしが。アラビックコーヒーとデーツが振る舞われます。早速、南もウェルカムデーツいただきました。自然の甘さがコーヒーによく合います。

そしていざアル・ヒジュルの考古遺跡へ!

紀元前1世紀から紀元1世紀にかけて建設されたとは思えないほど保存状態が良好。

こちら、岩をくり抜いて出来たお墓群なのです。美しくきめ細やかに切り抜かれた精巧な模様が、長年の時を経ているとは思えないほどの保存状態で残っています。 当時の方々の芸術性、技術力の高さが伺えます。

さらにはこの描かれた4本の柱の模様からも、アル・ヒジュル(ヘグラ)が交易路として、ローマやギリシャの影響を受けていたという想像が膨らみます。 なぜこの場所だったかというと、地下水が豊富だったから。この土地に辿り着いた遊牧民族であるナバテア人は「水を掘る人」という意味を持つほど、灌漑の技術に長けていたそう。それで降水量の少ない砂漠地帯でも、しっかりと水を蓄えることが出来ました。水があるからこそ、お墓以外にも住居群があったり、文明が栄えることが出来たのです。

ここで南圭介のマイスターQuiz!

Q.こちらのアル・ヒジルの考古遺跡と同じように 「ナバテア人」が作った遺跡は次のうちどれでしょう?

A.バビロン遺跡(イラク)
B.ギョベクリ・テペ(トルコ)
C.パルミラの遺跡((シリア)
D.ペトラ遺跡(ヨルダン)

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アッシリア、エジプト、フェニキアなどの影響を受けた建築様式。入り口の上部には象徴的な彫刻が施され、故人の社会的地位を示しているとか。

正解は―— Dのペトラ遺跡です。
ギリシャ語で「岩」を意味するペトラは、ヨルダン南部に位置し、紀元前2世紀頃にナバテア人によって建設され、ナバテア王国の首都として栄えました。 映画『インディー・ジョーンズ』のロケ地としても有名です。 その後、ナバテア王国第二の都市、南の拠点としてアル・ヒジル(ヘグラ)が栄えていきました。

アル・ヒジュルの考古遺跡では、ナバテア王国の雰囲気を味わえるスポットも。

砂漠に囲まれた古代遺跡である「アル・ヒジルの考古遺跡」——まさにタイムスリップした感覚にさせてもらえました。

【サウジアラビア/南的見どころ1】岩の壁面をクライミング!

自然の岩場を使ったアクティビティも魅力的です。岩から岩へと飛び立つジップラインも開放的で 楽しいですが、個人的にはこちらの梯子が痺れました(笑)。 ハーネスをつけてはいますが、自力で登っていくスタイルに。 今までにない緊張感とスリルを味わいました(笑)、終わった後はなんだかわからないのですが、自分自身がレベルアップ出来た気がして……充実した達成感を得ることが出来ました。

【サウジアラビア/南的見どころ2】

高さ52メートル、幅約25メートルのスケールを誇り、砂漠の中にそびえたつ姿は壮観!

こちらの岩は「エレファント・ロック」と呼ばれています。 地球の長い歴史の中で何百万年もの歳月をかけて風や砂にさらされ続け、象の形に形成されていった巨大な岩。まさに地球が創り出したアートです。そんな自然の造形美を前にカフェテラスで一息つけるのは、本当至福の時です。

雄大な砂漠、壮大な岩山を前に 自分が今、過去にいるのか未来にいるのかが分からなくなるくらい地球をダイレクトに感じることが出来たサウジアラビア。
この静寂さに心が鎮まるとともに癒やされ、‟リゾート”は海だけでなく砂漠にも使える言葉だなと実感。

泥レンガ造りの建物が立ち並び、細い路地にはカフェやショップが点在。過去と現在が交差する魅力的なエリア。

また夜のオールドタウンの景色もとても美しく、夜のとばりが下りるタイミングが格別。刻々と変化する幻想的な雰囲気に酔いしれます。

「砂漠の船」とも呼ばれているラクダ。この日、人生で初めて乗ることができました。とても穏やかで、優しい旅の友との出会いとなりました。

サウジアラビア、アル・ウラの旅。 悠久の砂漠をラクダで進み、歴史ある世界遺産に触れることで、当時の息吹を肌で感じ、時空を越 えるロマンに浸ることが出来ました。ここでしか味わうことの出来ないダイナミックな景観と経験。地球を感じ、自分とも対話が出来る場所。またすぐにでも訪れたいです。
2030年の万博開催でも話題となっているサウジアラビア。美しく尊い伝統や歴史を守りながら、新しく発展していくサウジアラビアのこれからがとても楽しみです。

1回ではこの場所の魅力をすべて伝えきれなかったので、次回もサウジアラビアをお届けする予定。首都リヤド、港町のジェッダ。 アル・ウラとは違った表情をお見せ出来ると思います。引き続き、サウジアラビアのポテンシャルをお楽しみに! 来月も南と一緒に旅をしましょう!

今回訪れた「サウジアラビア」は――

サウジアラビアは、アラビア半島最大の国であり、国土の大部分が砂漠。世界有数の石油埋蔵量を誇り、経済の中心は石油産業。また、イスラム教の聖地メッカとメディナを擁し、世界中の巡礼者が来訪。政治は王政で、国王が統治し、近年は経済多様化を目指し、観光業や技術産業の発展にも注力。また数多くの文化遺産が多数あり、古代の文化や自然環境と調和した景観が評価されている。文化的には厳格なイスラムの戒律があり、社会制度も独特。

南圭介(みなみけいすけ)
1985年7月3日生まれ。東京都出身。幼少期にパキスタンで育ち、小学校3年~6年まではシンガポールで過ごす。2004年にデビュー後、テレビ、舞台を中心に俳優として活躍。検定習得も多数あり、漢字検定準1級、ウイスキー検定2級などを習得し、2023年には世界遺産マイスターを習得。世界遺産の良さを伝えるだけでなくSDGsの考え方と親和性を伝え、「知る・考える・実行する」ことで発信中。ABCテレビ『朝だ!生です旅サラダ』(テレビ朝日系列全国ネット土曜8時〜9時30分)の海外リポーターとして不定期出演中。
Instagram @keisuke_minami73
YouTube www.youtube.com/@minamitravel2023

TEXT=南圭介

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