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TIMELESSPERSON

2024.12.28

‟ロマン”と‟環境保全”を同時に体感できるアムステルダムに世界遺産検定マイスターの南圭介は注目

俳優、タレントとして活躍しながら様々な資格を取り、それを仕事にも生かしている南圭介さん。2023年に習得した世界遺産検定マイスターは、知識だけでなく、自分の考えをしっかりと表現する力が求められるため、難易度が高いそう。そんな彼が世界各国の魅力をご紹介する【南の旅】。5回目は「アムステルダム」をご紹介。

タイムスリップしたかのような景観は唯一無二

運河クルーズでの街並みはどこを切り取っても絵になる。“アンネフランクの家”も観ることができます。

2019年に初めてアムステルダムを訪れたとき、運河沿いに立ち並ぶ400年前から続くカラフルで可愛らしい街並みに魅了されました。

運河クルーズで船から眺める街並みもとても見応えがありますし、路地裏に入れば、チューリップや、チョコの香りを感じ、ロマンチックな散歩が出来て街を楽しめます。

訪れたときは冬。アムステルダムの年間平均気温は約10℃前後で、夏は通常20℃、冬は0~5℃程度。夜のライトアップも魅力的。

そんなアムステルダムの中心部は2010年に世界文化遺産に登録されました。沼沢地を排水し、運河を整備し作られた美しい都市は、統一の取れた優れた都市開発のロールモデルとなりました。このような優れた都市開発事業によって人工的な街として作られたアムステルダムは、大航海時代に海洋国家として栄え、1602年には初めての株式会社が設立され、世界有数の富裕都市になりました。

さて、こちらの家の窓を見て気づくことがありますでしょうか?

どの家にも光をしっかり取り込むために一面に窓が配置。

家の大きさが富の象徴とされていたため、家を大きく見せるために、遠近法を使って下の階の窓を大きく、上の階の窓を小さくして家を大きく見せるなどの建築の工夫がなされているのです。

そしてこちら、家の上層部に滑車が付いているのが分かりますでしょうか?

オレンジ色の矢印の先をしっかり見て!

奥行きが長く、幅が狭い家では、引越しの時など、こちらの滑車を利用して荷物を上の階にあげているのです。今でもタイミングが合えば荷物をあげている光景を見る事が出来ます。

さてここで恒例の南圭介の世界遺産検定マイスターQuiz!

Q.アムステルダムの街に、細長い家が立ち並ぶ理由は?

A. 統一することによって景観を守る
B. 節税
C. 当時の流行のデザイン
D. 干拓地によるスペースの有効活用

交通手段は船そして自転車が多く使われています。

正解は―—「B」の節税です。
17世紀頃、家の間口の幅で税金が決まっていたので、細長い家が立ち並ぶ街並みに。その為ほとんどの家が間口8.5m、奥行きが50mという「うなぎの寝床」と称される作りになっています。間口約2m、奥行6mというアムステルダム最小の家も中心街で見ることが出来ます。

【アムステルダム/南的見どころ1】レンブラントの家

約20年ほどこの家に住み、最も有名な作品を多く描いたとされている場所。

アムステルダムの中心地から少し歩いたところに、画家レンブラントが約20年間住んでいたとされる建物がそのまま残っています。現在はミュージアムとして、当時の暮らしの様子が再現されています。明暗を表現する技法を得意とするレンブラントは「光と影の巨匠」と呼ばれています。
栄華と、浪費癖による破産もまた、光と影なのかもしれません。

【アムステルダム/南的見どころ2】ハイネケン エクスペリエンス

ビール好きな人には堪らないスポットです! お酒が飲めないという方でも、空間の華やかさや、エンターテイメントさ、ここでしか買えないグッズなど、とても満足出来ると思います。歴史を学び、賑やかなフロアでビールを飲めて、楽しめるというとても贅沢な空間です。

美しい景観、芸術、エンターテイメントと見どころ満載のアムステルダム。アムステルダムの街を歩いていると、400年前の建築物にタイムスリップしているロマンを感じ、また、電気自動車が多く走っていたりしてエコで近代的な一面も感じることが出来ました。

現在、運河沿いの家々にソーラーパネルを設置するかどうかという議論がなされていて、着地がとても気になるところです。景観を守りながら、エコにも力を入れていく。このバランスはこれからの各国の世界遺産の保全においてもとても重要なことになってくると思います。アムステルダムが環境と景観のバランスを保つ都市作りのロールモデルとなるのか、時代を切り開く都市「アムステルダム」にこれからも注目です!

何度でも訪れたくなる街、アムステルダム。もう行かれた方も、これから行きたいと思ってる方も、この記事を読んで、より身近に感じ、旅に出たいと思える一つのきっかけとなってくれていたら嬉しいです。【南の旅】はまだまだ続きます。これからも是非一緒に旅をしましょう!

今回訪れた「アムステルダム」は――

アムステルダムは、17世紀の運河網が広がる「北のヴェネツィア」として知られている‟運河の街”。運河沿いには美しい建物が並び、ボートツアーで市内を巡るのが人気。自転車愛好家の天国としても有名で、市内の多くの道路には自転車専用レーンが整備。世界的に有名な美術館も数多くあり、多様な文化が交差し、自由な文化が交差している多文化都市。

南圭介(みなみけいすけ)
1985年7月3日生まれ。東京都出身。幼少期にパキスタンで育ち、小学校3年~6年まではシンガポールで過ごす。2004年にデビュー後、テレビ、舞台を中心に俳優として活躍。検定習得も多数あり、漢字検定準1級、ウイスキー検定2級などを習得し、2023年には世界遺産マイスターを習得。世界遺産の良さを伝えるだけでなくSDGsの考え方と親和性を伝え、「知る・考える・実行する」ことで発信中。ABCテレビ『朝だ!生です旅サラダ』(テレビ朝日系列全国ネット土曜8時〜9時30分)の海外リポーターとして不定期出演中。
Instagram @keisuke_minami73
YouTube www.youtube.com/@minamitravel2023

TEXT=南圭介

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