日本では古くから人々に親しまれている「鰹節」。今では、アメリカやオーストラリアなど世界での関心が高まっている食材。そんな「鰹節」を使ったレシピ3つをご紹介。(栄養コンサルタント/エリカ・アンギャル)
ストレスを感じたら、甘いものより鰹節の出汁を
日本での鰹節のはじまりは、室町時代以降。それまで干しカツオなどは作られていたようですが、現在の鰹節に似たものが出回るようになったのは、焙乾(ばいかん)技術が用いられるようになってからといわれています。
和食に欠かせない鰹節ですが、アメリカやオーストラリアでも日本食レストランのブームや、味わいが増す“うま味成分”への関心から注目度が高まっています。またフランス料理のブイヨン等に使用される例もあるそう。ちなみに欧州では、鰹節を作るいぶしの工程で発生するベンゾ[a]ビレンなどPAHsという物質に基準値規制があるものの、近年その輸入措置が見直されています。
カツオ肉を材料としている鰹節は栄養も豊富で、高タンパク質! 不可欠(必須)アミノ酸のスコアを積極的に高めます。ほかにも必須脂肪酸のEPAやDHA、さらに血圧をコントロールするカリウムなどを含有。
鰹節の効能はいろいろありますが、注目したいのは心への作用とダイエット。まず鰹節の出汁を長期的に摂取すると、不安レベルが軽減されることがわかっています。脳疲労がリセットされれば、全体的なパフォーマンスも向上しそうです。
それから鰹節などに含まれるうま味成分のイノシン酸は新陳代謝を促進。うま味は、甘い物や高脂肪の食べ物と同じような満腹感と満足感をもたらすといわれています。
鰹節が隠し味「和風オムレツ」
朝食の定番、オムレツを和風にアレンジしたい日は鰹節の出番。卵を溶いたら、粉末の鰹節をひとつまみ。刻んだブロッコリーやトマトなど、カラフル野菜もトッピング。
鰹節で風味がアップ「即席味噌スープ」
脳が疲れている! そんなときは即席の味噌スープが◎。削り節少量をカップに入れてお湯を注ぎ、小さじ1杯の味噌をプラス。ゴマや海苔、ネギなどお好みの具も。
うま味凝縮「キノコと鰹節のキヌアリゾット」
鰹節の出汁でキヌアを煮ると日本人好みの味に。鰹節の出汁にオリーブオイルを加えてキヌアを煮たら、こちらもうま味たっぷりのソテーしたキノコ、チーズをのせて。
手軽に手に入り、アレンジの幅も広い「鰹節」。なんだかストレスを感じたら、すぐに取り入れてみてください。