誰が言ったか、どんな美人も3日で飽きる…ただここには、嘘がある。正しくは、どんな美人も何の変化もなければ見慣れる。飽きてしまうのではなく、見慣れてしまうのだ。今回は、見慣れぬ自分の作り方について考えてみたい。【連載「齋藤薫の美脳格言」】
美人は見慣れなければ、何度でも人をハッとさせる
会うのが久しぶりなら、美人はやっぱりハッとされる。キレイだなあと驚かれる。ただそれからまた毎日目にしていれば、やっぱり見慣れる。でもブランクがあればまた驚かれるという具合…。
どちらにせよ、ただただ見慣れさせてしまうのはもったいない。だから単純に、見た目を変える。ちょうど見慣れた頃に、違った自分を見せるのだ。それって何だか“あざとい”と言うかもしれないけれど、逆に言えば、オシャレや美容が一体何のためにあるのかと考えれば、ひとえに自分の存在感を高めるため?ではないのか。ましてやそれは自分自身に飽きないため、自分にワクワク関心を持ち続ける鍵でもある。
いつもスッピン、時々ばっちりメイクの同級生にそのたびに息を呑んでいた
学生時代、いつも完全にスッピンなのに、時々ばっちりメイクをしてくるクラスメートがいた。もともと整った顔立ち、あまりの美人ぶりにみんな息を呑んだもの。またスッピンに戻れば、失礼ながら美人であることを忘れてしまうが、美人メイクで現れると、またみんな息を呑むという具合に、何度も何度も驚かされた。なんと有意義なメイクの使い道!
さて、自分のイメージを瞬時に更新させるテクニックとして、やはり一番簡単なのは口紅の色。アイシャドーの色を変えたところでほとんど誰も気がつかないが、口紅の色はドラスティックに人の印象を変える。だからとっかえひっかえではなく、2週間くらいのサイクルで。ともかく一定期間同じ色を使ったら、ある日突然ガラッと色を変える。それだけで何度でもインパクトを与えられるから。ベージュからレッドへ、アイスピンクからブラウンへと、という具合に、ライトな色とダークな色を行ったり来たり、それが目を慣れさせない絶対のコツなのだ。
今や、口紅よりも髪の色。ホワイトブロンドで個性と知性を証明
でも今は、髪の色を変えていくのもありかもしれない。接客業でない限りは、何色に髪を染めても、ひとまず社会生活に支障のない時代。日本でこんなに自由に髪色を着替えられる時代が来るなどと思っていなかったから。ましてや今、若きIT起業家や若き大学教授など、とりわけ知的な成功者の男たちはなぜかホワイトブロンドに髪を染めている。黒髪と交互に染める人もいたりする。独創的かつ洗練された知性と存在感を見せつけるには、これ以上の方法はないからなんだろう。白っぽい金髪は今やずば抜けたセンスと知性を持つ人たちの目印。比較的校風が自由な超名門女子高も、セーラー服にホワイトブロンドが目立っている。そういう時代なら、尚更もうやるしかない。その他大勢として、すっかり見慣れられてしまう前に。