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TIMELESSPERSON

2025.08.22

「左手と左足と左頬が日焼け」が文筆家・川島如恵留(Travis Japan)にとって夏の思い出のひとつ

アーティストそして俳優として、活躍のフィールドを広げ続けている川島如恵留(Travis Japan)の連載『のえるの心にルビをふる』。今だからわかったこと、気付いたこと、そして様々な出来事についての自らの考察をつづります。【vol.10≪浅縹色の夏≫】

浅縹色の夏

夏っぽい写真を探しにカメラロールを遡ったら、デビュー前にベニスビーチで撮った写真を発見! すっごく夏っぽいけど、2022年9月末の写真!

夏休みですねぇ。お久しぶりです。Travis Japanの川島如恵留です。今月も22日がやってきました。猫好きの私は幸せを感じております。にゃんにゃん。

さて、本日は世間が絶賛夏休みということで、夏休みの思い出についてお話し出来たらと思っております。あぁ、夏休みについて考えていたら不意にスイカ頬張りたい欲が出てきたなぁ。書き終わったらスーパーにスイカ買いに行こっと。

アイドルには夏休みというお休みの概念が(あまり)存在しないので…
…おっと…この書き出しをしてしまうと夏休みの話はここでおしまい、解散…!となってしまうので考え直したいと思います。あぁ、待って、まだ解散しないでください。

まぁ、でも実際に長いお休みをいただくことはとても少ないと思いますね。アイドルにとっての「夏休み」とは、夏休みを満喫中の全国の皆様に全力で楽しんでいただけるような良いコンテンツをお届けするために頑張る期間であったり、コンサートなどのステージをお届けする期間であったりするからですね。今年もそうして頑張る事で我々も一緒に夏休みを感じる事が出来ている、という事とさせてください!

ちゃんと楽しんでいるつもりです! いえ、本当に楽しんでいます! この「のえルビ」もそのひとつですね! 何かちょっとした潤いになっていれば…! 幸せでございます!

でもたまぁに、少しまとまったお休みをいただける事もあるので、そんな過去の記憶から本日は1つエピソードをお話しします。

夏といえば外で鬼ごっこ! 虫取り! 海水浴! なんていう小学生の頃の淡い記憶がこびりついているせいか、大人になった今でも、休みになったら外出して何かアクティビティを…!という固定観念に私は囚われがちですが、皆様はいかがでしょう?

近年では実際この時期に外でスポーツなんてやった日にゃあ、気を抜いたらすぐ熱中症になってしまいますわなぁ、なんて言われていそうな雰囲気がありますね。そうじゃないですか? どうですか?

先ほど外でのジョギングから帰ってきたばかりなのですが、超絶汗だく且つグローブ焼けしていて、スッキリと同時にかなり萎えました…スポーツする時にはより一層気をつけないとですね!
スポーツ選手の皆様、スポーツ愛好家の皆様、スポーツをこれから始めようと企んでいる貴方! お気をつけくださいませ! 
一体いつの間にこんなに暑くなったんだい! 40℃を当たり前に越えてくるじゃんね!

夏!って言ってるなら夏日(最高気温25℃)とか真夏日(最高気温30℃)くらいまでで済ませておくれよ!とは思いませんか!?

春夏秋冬じゃなくて春暑秋冬って呼んじゃうぞ!?(読みづらいですね)

さてさて、脱線しましたが、そんな行き場のないイライラは冷蔵庫にでも仕舞って熱りを冷ましておきまして、私の夏の思い出話しをさせてくださいな。それはずばり「自転車の旅」でございます。これ無しでは夏の思い出を語れないと言っても過言ではありません。

小学生の頃です。父と2人で自転車を漕ぎ、日本橋から国道1号線沿いを2泊3日かけてずっと進み、3年生の頃には富士山の5合目まで、4年生以降は静岡の祖父母の家まで行くというのが恒例行事でした。それを記録し、アルバムを作る事を夏休みの自由研究としていました。

今考えると、とても元気な親子! 8歳で富士山5合目まで自転車で!?と、自分の事なのに「よくやりますねぇ…」と思ってしまうのと同時に、当時父は30歳だった筈…と思うと…

当時の父が今の私と同じくらいの年齢だという事実に、これを書いている今、驚きを隠せず自然と口角が上がってしまいました。あ、私、驚くと口角上がるタイプなんです。引き攣った笑顔みたいになるタイプ。分かります? どうでもいいか。

まじかよ…今の自分の年でパパは立派にそんな事をしていたのかよ…やりますな…かっけえよ…パパ…(と毎月のえルビを楽しみにしてくれている父のことをこれでもかと持ち上げておきまして)

物心ついた頃には毎年こんなことをやっていたので、夏休みというのは外で何かをするものであり、そしてこれだけハードなものであるのが当たり前だったんです。ものすごい経験をさせてもらっていたんですねぇ。

それから時は経ちまして、大学生のどっかの夏、あの時通った道を今度は自分1人でも挑戦してみたい!という謎のチャレンジ精神が突然芽生えました。思い立ったが吉日、必死のパッチで貯めたバイト代でクロスバイク(自転車)を購入しまして、マネージャーさんにスケジュールを確認し、1週間近く仕事が無さそうだという期間(悲しいけれど有効活用!)を狙って、国道1号線沿いを再び走る決意をしました。

どこまで行けるかな…! うまく行けば…あわよくば…下関まで…! そこまで行ければ良いエピソード作りになるかもな…! なんていう淡く甘い期待も持ちつつ、時間の許す限り、行ける限り西へ西へとペダルを交互に踏み続けました。

楽しかった…! 最高の思い出です。

太陽というのはずっと南側を通っていて、自分は西に向き続けているわけだから、左半身がやけに日焼けしました。嘘みたいな話だけど、本当に嘘じゃないんです! 本当に左手と左足と左頬が日焼けしたんです!

めちゃくちゃ暑くて何度もへばるかと思ったけど、そんな面白い気付きを体を張って出来たのは嬉しかったし、2日目以降のお尻の痛さに抗いながらヒィヒィ漕ぐ楽しさを知っているのは普段から自転車を10時間以上運転しているプロライダーさん達か私くらいだろうなと思える経験は誇りに繋がりました。

4泊5日。日本橋から明石まで。700〜800kmくらいかな?東京、神奈川、静岡、愛知、三重、滋賀、京都、大阪、兵庫と、1都2府6県を走ったあの夏に感じた、「明後日お仕事入りましたので帰宅お願いね〜!」という連絡(そんなに軽くはないけど)を受けて、5日間掛けてきた道のりを新幹線でたった4時間で帰った時のあの文明の利器への参りました感は一生忘れない事でしょう。

いざ、また無性に自転車を走らせたくなる夏が来た時に、何も気にせず走り出せるような肉体でいたいと思いジムに通っている、と言ったら…それはまぁ過言ではありますが…自分の身と自転車のたった2つだけでどこへでも行けるような気がする!という自信と自己効力感を10代のうちに得られたのはとても大きな学びでしたし、今後もそんな自分の思いつきを大切にしていきたいと思います。

とまぁ、こんな事を毎年夏が来る度に思うのです。初めての経験も大切ですが、改めて気付く事、認識しなおす事の重要性にも、学びは隠れているんだな、と。

大自然の雄大さ、文明の利器の偉大さ、そして父の背中の大きさに、今も新鮮に驚けるような若々しい、初々しい、幼い好奇心旺盛な心を持ち続けたいと思います。

あの時見た夏の空ってどんな色だっただろう。あの透き通った空は何て表せば良いんだろう。そう思ってAIに問いかけたら「浅縹色」を提案してくれました。そうそう、これです。「あさはなだいろ」です。すごい、ブンメイノリキ…!

素敵な夏が、実りのある夏が、浅縹色の夏が、皆様に訪れますように。

では、そろそろスイカを買いに行って来ます。また来月に…

【今月のTouch the Heartstrings】

ヘッダー探し中に見つけた、ロサンゼルス留学中の海での写真! なんで雪駄なの?というところは見逃してやってください…ハマってたんです…素足の筋トレに…足の裏の皮を分厚くしようという試みでした。鍛えなくても厚くなる面の皮と違って、足裏はトレーニング必須ですからね。

川島如恵留(かわしま・のえる)
1994年11月22日東京都出身。小学生1年からジャズダンスを始めた後、芸能活動をスタートし子役としても舞台にも出演。その後、2007年10月よりアイドル活動を開始。2012年7月にTravis Japanの結成メンバーに。2022年10月に全世界メジャーデビュー。2024年11月22日に初の著書となる「アイドルのフィルター」を出版。2017年青山学院大学卒業。2019年に宅地建物取引士、2023年には国内旅行業務取扱管理者、2024年には総合旅行業務取扱管理者の資格を取得。2024年4月から個人のYouTubeチャンネル「のえるの隙間時間」、同名のXも開設。
YouTube @noelnosukimajikan

TEXT=川島如恵留

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