夏ならではの心と体の悩みには早めのケアを! 今回は、冷たい飲み物やエアコンで知らないうちに冷えている体への対処法をお届け。夏の冷えに効くおすすめアイテムも要チェック。
プロが教える冷え性対策
順天堂大学医学部教授の小林弘幸さん、植物療法士の南上夕佳さんに、夏の冷え性悩みに対するアドバイスをいただいた。
冷え性の9割は自律神経の乱れが原因
「基本的に冷え性も自律神経の乱れが原因で、約9割が交感神経がとても高いというデータもあるほど。夏でも末端が冷えてしまうという人は、典型的にこのパターンです。交感神経が異常に高くなってしまい、すみずみまで血が流れず体もこわばり、結果的に冷えてしまうのです。冷え性を改善するには、副交感神経を高めることもひとつです」(小林弘幸さん)
靴下で足を温めるより子宮を温めるべし!
「厚手の靴下をはいても冷えるという人、実は子宮が冷えている可能性が。静脈が集まる仙骨(お尻の割れ目のすぐ上あたり)にカイロを貼るなどして温めると、最短で子宮を温められます。下半身や末端の冷えに有効なのがヴァンルージュやマジョラム。また、血流をスムーズにするショウガを料理に使う場合は、加熱調理がおすすめです」(南上夕佳さん)
アイテム1. 柚子とマジョラムの精油。冷え改善の鉄板!
柚子は体を温めるうえに、副交感神経を優位にするのでリラックス効果も期待できる。また、血行促進効果のあるマジョラムは、冷えが原因で起こる下痢や便秘、胃腸の不調にもおすすめ。全身のケアにはクリームなどに数滴混ぜて使って。
アイテム2. こわばる体のマッサージにぴったりなハーブ配合オイル
冷えた体を手軽にポカポカに温めたいときは、ハーブ配合のオイルを選ぶのも◎。アロマの心地よさに癒やされるので、眠る前のマッサージにも最適。
アイテム3. くすんだ肌はボディオイルでマッサージを
冷えによる血行不良でくすんだ肌にはオイルマッサージが効果的。マジョラムなどの精油が配合されたウカのボディオイルで、ゆっくり深呼吸しながら優しくマッサージを。
アイテム4. 体をじんわり温めるサステナブルカイロ
仙骨の温めに最適なのが、レンジで温めて繰り返し使える玄米カイロ。使い捨てカイロよりも体を芯から温めるうえに、玄米の香りに癒やされる人も多いとか。
アイテム5. お風呂で温まる漢方スパハーブ
夏でもしっかり湯船に浸かりたい人には、体の奥はポカポカでも湯上がりはすっきりな天然漢方スパハーブを。清涼作用のあるハッカに加えて、血液循環を高めるトウキなどを配合。暑さが厳しい京都ならではの逸品。
アイテム6. 抗酸化力が高いハーブティー
下半身の冷えにおすすめなのが、ヴァンルージュのハーブティー。赤ワインの約100~300倍のポリフェノールを含んでいるので、抗酸化力は抜群。生理中の冷えにも◎。
小林弘幸(こばやしひろゆき)
順天堂大学医学部教授、日本体育協会公認スポーツドクター。自律神経研究の第一人者として、多方面にてコンディショニングやパフォーマンス向上指導に関わる。著書やメディア出演も多数。
南上夕佳(なんじょうゆか)
植物療法士。植物療法の第一人者、森田敦子氏に師事。自身の体験を活かしたカウンセリングが人気を博し、今秋にはオンラインで学べる「フェムテックアカデミー」の設立を予定している。
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