女性ホルモン専門家の西村留美さんによる連載。PMSに悩まされた経験と、セラピストとして培った知識をいかし、悩みに寄り添う情報をお届けします。
2019年に出版した『女子のうつ PMSがラクになる本』(飛鳥新社)では、生理前に起こる心身の不安定さや不調などの症状を“女子のうつ”と名づけ、性格傾向から4つのタイプに分類しています。ここではそれぞれのタイプについて、改善策も含めてお伝えします。ぜひ生理前の症状と照らし合わせて読んでください。
あなたはどれに当てはまる?生理前の「女子のうつ」4タイプ
タイプ1 イライラうつ子さん
症状:生理前にイライラを爆発させやすい。
タイプ2 シクシクうつ子さん
症状:気分が揺れやすく、相手を試すようなことを言ってしまうことがある。
タイプ3 バクバクうつ子さん
症状:異常なほどの食欲や、衝動的な行動に出ることがある。
タイプ4 ダルダルうつ子さん
症状:糸が切れたようにやる気がなくなって、体調も崩しがち。
実はそれぞれのタイプには、性格にも特徴が。
今回は、タイプ1の「イライラうつ子さん」について解説します。
イライラうつ子さんの特徴とは?
まず、イライラうつ子さんの性格傾向として、【相手を思い通りに動かしたいコントロール欲求】という側面があります。仕事ができるキャリアウーマンタイプという特徴もあり、1言われたら10出来てしまうため、周囲からもデキる女と一目置かれやすいのですが、他人にも自分と同じレベルを要求しがちになってしまいます。
結果、生理前のホルモンバランスの変化と相まって、生理前にイライラを爆発させやすい傾向にあるのです。ときに、相手を全否定するほどの暴言も吐いてしまうため、周囲もだんだん自尊心が傷つけられ敬遠されるように。結果的に孤独に陥りやすくなる危険があります。
とは言え、優しく頼りになる姉御肌の側面もあり、良い面が現れているときは後輩にも慕われて面倒見のいい女性が多いです。
人間には良い面も悪い面もあって当然!
イライラうつ子さんだからといって、決して自分を責めないでくださいね。まずは自分にはイライラうつ子さんの傾向があることを認め、なるべく大きな爆発にならないように対策を立てていきましょう。
イライラうつ子さんに必要なのは、心のゆとり
もともと器用でなんでも一定レベル以上にこなせるイライラうつ子さんは、自分自身にも厳しい側面があります。
「どうしてこんなこともできないの⁉」と相手を責めているときは、実は自分自身に対して言っている言葉でもあるのです。
生理前はホルモンバランスも変化し、心も体も揺れるとき。そんなときは一層イライラが募りやすくなります。生理前はなるべく一人でゆっくりと過ごす時間を過ごしましょう!
残業も飲み会もなるべく断り、仕事帰りに一人で映画に行ってみたり、岩盤浴でスッキリ汗を流してみたり、自宅で録り溜めたドラマを観たりと、ゆったりリラックスする時間を何よりも重要視してみてください。イライラうつ子さんにとっての最高の処方箋は【一人のリラックスタイム】です♪
まずは、自分のイライラが性格傾向とホルモンバランスにより助長されていることを知り、そんな自分を責めずに優しく受け入れて、どうしたらもっとリラックスできるのか?を大事にしてあげてください。
さらに詳しいことを知りたい方はこちらもチェック!
冒頭でもご紹介したこちらの書籍では、女性が感じるイライラや気分の落ち込み、不安といった症状のせいでうつなのかも!?と悩む方に女性ホルモンの影響やPMSについて知っていただき、少しでも心を軽くしていただけたらという想いで仕上げました。
もちろん、どうしたら女子のうつを改善できるのか?の具体的な実践法や、女性として自分の体を大切にしながら、自分らしく生きていくための考え方のヒントもたくさん盛り込んでいます。
全国の書店にて、ぜひ実際に手に取り読んでいただけると嬉しいです♪
Amazonで購入する。
西村留美の記事をもっと読む。
【GINGER WELLNESS LABO】特集ページで生理についてもっと読む。
※この記事は専門医チームによる監修を受けています。