生理の出血が多い人は貧血!? 疲れやすい、だるいはさらに要注意

生理は女性にとって、大切な体のサイクル。それなのに生理は、意外と知られていない体のメカニズムのひとつです。
女性に多いと言われている貧血。実は、貧血の原因の多くが生理にあることを知っていますか? 生理のある年代の女性は、だれもが貧血の可能性を疑ってもいいくらい。「毎月の出血が多いなあ」と感じている人は、特に要注意です! 

意外と知られていない、生理と貧血の深ーい関係

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貧血の女性のうち3割の人は、生理が原因になっている可能性が高いと言われています。婦人科の病気が原因になって、貧血になることがあるのです。

婦人科の病気や生理の出血が、鉄欠乏性貧血の原因になることを知らない女性が約3割もいるというデータもあります。*1

特に、生理の出血が多い人は、要注意です。気づかないうちに、貧血が進んでいる可能性があります。

出血量が多いなあと感じている人は、貧血の可能性大

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生理の出血量の多い“過多月経”症状のある女性は、貧血症状にも悩んでいるという調査もあります。*1

生理期間中かどうかに限らず、「貧血に関連した症状はありますか?」と聞いた調査で、多い症状の順に、次のような結果でした。

□ 疲れやすい、体のだるさを感じる 
□ めまいや立ちくらみ、動悸・息切れがする 
□ 頭痛や頭が重い感じがする 
□ 血液中の鉄が少ないと言われた 
□ 爪が弱い、割れやすいなど 
□ 脱毛、髪の毛が抜けて薄くなった 
□ 検診や人間ドックで貧血と指摘された 
□ 氷をバリバリと食べたくなる
□ 脈が速い 
□ 味を感じにくい、料理の味が薄いと感じる 

これらは、貧血の人によくある症状ですが、過多月経の女性も、このような貧血症状があると答えているのです。

日常に潜むこんな症状に、心当たりはないですか? 
もしあれば、貧血の可能性があります。貧血はゆっくり進行するため、体が慣れてしまい、気づかずに生活している女性が意外とたくさんいるのです。

過多月経の症状がある女性のうち、約8割もの人が貧血症状がありました。にもかかわらず、貧血の診断を受けている女性は、約2割しかいません。
さらに診断を受けていても、婦人科に相談したことがない人は、約7割もいるという調査もあります。*1

*1 「女性のカラダと意識調査レポート 生理のミカタ」

貧血を甘くみてはダメ!

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貧血は、女性に多い血液の病気です。貧血では、めまいや疲れやすさなど、さまざまな不調が現れます。
症状がなくても安心はできません。症状がない人でも、貧血になっていることもあります。

貧血を甘くみてはいけません。心臓に負担がかかる怖い病気です。健康診断で貧血と指摘されたり、気になる症状があれば、まずは医師に相談してください。

血液の成分であるヘモグロビンは、臓器へ酸素を運ぶトラックのようなもの。これが少なくなるのが貧血です。
貧血になると、各臓器への酸素の供給が減って、さまざまな症状が起こります。

また、貧血状態だと、酸素の薄い血液で全身に酸素を送ることになるため、心臓は心拍数を増やして、送り出す血液量を増やそうとします。
そのため、心臓に負担がかかり、長い間放置すると心不全につながる恐れすらあります。

「生理のミカタ 貧血と生理の関係」

貧血の相談はどこを受診すればいい?

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まずは、婦人科と消化器科で相談します。

女性の貧血は、生理の量が多すぎること(過多月経)が約6割、次に消化管の出血による場合が約2割と言われています。ですから、まずは婦人科を受診するのがよいのではないでしょうか。
そのほかの原因としては、鉄の摂取不足、吸収障害や腎臓、血液の病気などがあります。

貧血の種類には、上記にあげた原因によって異なりますが、貧血の9割以上が体内の鉄が足りなくなることによって起こる”鉄欠乏性貧血”です。

婦人科を受診したら、内診や経腟超音波で、子宮内膜増殖症、子宮体がん、帝王切開のあとによる過多月経、子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮腺筋症、ホルモンの異常などの有無がないかどうかを確認します。

毎月、起こる生理による出血は、想像以上に多いものです。子宮は筋肉でできていて、ギュッと収縮することで、生理の出血を少なくします。
この働きが弱くなるような子宮の病気はないか、病気がなくても生理の量が多すぎて貧血になっていないかを婦人科で調べます。

「生理の量が多いくらいで病気なの?」「量が多いのは生理だからしかたない」と思い込んでいる人も多いかもしれません。
でもそれが過多月経なら、過多月経の背後には、女性特有の病気が潜んでいることが少なくありません。症状から過多月経をチェックしてみましょう。
もしも、過多月経なら婦人科で原因を調べて、治療できます。
「人に聞けない…私の生理の出血“多いor少ない”の目安は?」
 

婦人科で異常なければ、消化器科へ

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婦人科以外では、貧血の原因となる病気は、消化器系の病気です。消化器内科を受診するのがよいでしょう。

まず考えられるのは、胃粘膜の炎症や腫瘍です。鉄は、胃から吸収されるため、胃粘膜に異常があると、鉄の吸収がうまくできなくなります。
そのため、胃粘膜に炎症や腫瘍がないかを胃のレントゲンか内視鏡などで検査します。

また、消化管からの出血ということも考えられます。
胃や大腸の異常により、消化管からの出血が起こっていないかどうかを調べます。胃の内視鏡や大腸の内視鏡で調べます。さらに、痔などの可能性がないかも調べます。

婦人科や消化器科を受診して、貧血の原因がない場合は、内科(腎臓内科・血液内科など)を受診して、骨髄・腎臓・脾臓・血液の病気の可能性がないかを調べてみましょう。

貧血の治療はどうするの?

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貧血の治療は、原因によって異なりますが、体のどこかから出血していたり(過多月経や消化器系の病気も含め)、鉄がうまく吸収できなかったりする場合は、まずは鉄剤を使って貧血を改善する治療が行われます。
鉄剤を服用すると、吐き気が強いなどの場合は、注射などもありますので、医師や薬剤師に相談しましょう。

さらに、貧血の原因となる病気の治療をします。
婦人科系の病気による過多月経なら、生理の出血量を減らす治療をします。消化器の病気なら、原因部分の治療をして出血を止めます。
赤血球がうまく作れない、赤血球がどんどん壊されているなど、骨髄・腎臓・脾臓・血液の病気の場合は、その治療をします。

貧血は、放っておかず、早く治療する必要がある病気です。軽く考えずに、受診してください。

文/増田美加

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増田美加/女性医療ジャーナリスト
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増田美加/女性医療ジャーナリスト
NPO法人日本医学ジャーナリスト協会会員。本誌「30歳美容委員会・女性ホルモン整え塾」でもお馴染み。エビデンスに基づいた健康情報、予防医療の視点から女性のヘルスケア、エイジングケアの執筆、講演を行う。乳がんサバイバーでもあり、さまざまながん啓発活動を展開。著書は『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)ほか多数。NPO法人「みんなの漢方R」理事長、NPO法人「乳がん画像診断ネットワーク(BCIN)」副理事、NPO法人「女性医療ネットワーク」理事、CNJ認定「乳がん体験者コーデイネーター」ほかを務める。
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