社会にSpark(ときめき&ひらめき)を発信している女性を取材する連載「プロジェクトS」。商品やサービスについて知るとともに、その舞台裏で輝く彼女たちの言葉から、仕事を楽しむヒントを見つけて!
世界的デニムブランド、DENHAM(デンハム)。インフルエンサーやスタイリストなど、ファッション関係者から根強い支持を集めている、と聞くと、職人気質でとっつきづらい、玄人向けのブランドという印象を持つ人が多いかもしれません。しかしウィメンズの展示会に伺うたびに編集部が感じるのは、プレス担当者をはじめブランドに関わる人たちが皆、穏やかで親しみやすい雰囲気をまとった、素敵な女性であるということ!
そこでGINGERでは彼女たちを取材させていただき、デニム、そしてデンハムというブランドの魅力を探ることに。初回はMD/企画の近藤恵理香さん、2回目となる前回はGINZA SIX店勤務の松本瑛美さんにお話を伺いました。
今回はお二人ともにご登場いただき、デンハムでの仕事について、さらに深く語っていただきます。
スタッフ同士の密な関係
ハイセンスなアパレルショップや話題のフードスポットが密集し、芸能人やファッション業界人が行き交う東京の街、中目黒。その一角にあるビルの2階に、デンハム・ジャパンのオフィスがあります。
そこで働くスタッフは20名ほど。人と人との距離が近い、アットホームな職場だと言います。
「社長を筆頭に、周りの人がいつも気にかけてくれてサポートしてくれる、温かい会社です。私はもともと店舗スタッフとして入社して、途中から少しずつオフィス業務にも携わるようになったのですが、両立するのが本当に大変で。その時期、周りの方々にいろいろと助けていただいたからこそ今があると思っています」(近藤さん)
「私も一時期、目標を見失って悩んでいたのですが、そのときは本当にいろいろな人に助けられました。人に恵まれているブランドだと思います」(松本さん)
デンハムはオランダのブランドですが、創立者のジェイソン・デンハム氏は大の日本好き。そして彼を支えているのが、グローバルのブランドディレクターであり、デンハム・ジャパンの社長も務める根岸洋明氏。そんな二人の親密さが根本にあるからこそ、人間関係を大切にする風通しのよい社風が生まれたのかもしれません。
「社長と社員の関係はもちろんのこと、オフィス勤務スタッフと店舗スタッフの関係も、大手企業と比べるととても密だと思います。自分たちの意見や相談がしっかり伝わるので、ささいな問題でもお互いにシェアして、解決策を考えることができています」(松本さん)
商品開発の土台にあるのは、憧れやワクワクする気持ち
実は二人は、デンハムに入社する前は別のアパレル企業で一緒に働いていた同僚同士。先に転職した近藤さんに誘われる形で、松本さんも入社を決めたそう。
「当時はまだウィメンズの規模が小さかったので、成長させるのがミッションとされていました。そこで一緒に働いてほしいと松本を誘ったんです。仕事に対して真面目だし、とても信頼できる人だと思っていたので」(近藤さん)
「私も30歳を機に転職を考えていたのでちょうどいいタイミングでした。今にいたるまで近藤をはじめ、いろいろな人にお世話になっているので、恩返ししていきたいという気持ちが仕事へのモチベーションの一つになっていますね」(松本さん)
その後、近藤さんはMD/企画担当に。もともと入社当時から、ものづくりがしたいという思いがあったと言います。
「子供のころから、おしゃれなものへの憧れがありました。矢沢あいさんの『ご近所物語』などに影響を受けて、ドレスを作りたい!って思ったり。そういうわくわくした気持ちが、私がアパレルで働いている原点になっています」(近藤さん)
とはいえ品質の高さがウリのデンハムでものづくりに関わることには、苦労も多いはず。困難を乗り越えるために、近藤さんが大切にしているのは「楽しむこと」なのだとか。
「目の前の仕事に追われると、つい周りが見えなくなったり、淡々と作業に没頭してしまったりしがち。そのたびに『いけない、いけない』と、憧れやわくわくといった、初心を思い出すよう心がけています」(近藤さん)
魅力的な売り場を作るために
そうやって近藤さんたちオフィス勤務スタッフが心を込めて企画、生産した商品を、店舗でお客様にマッチングするのが松本さんの仕事。スタッフのマネジメントも行っているという松本さんは、日々どんな思いで仕事に向かっているのでしょうか。
「店舗を運営するにあたって、売り上げ戦略なども自分たちで立てるので、こうしたほうがいい、あっちのほうがいいとスタッフ同士で意見が食い違うときもあります。でもそれは、真剣にお店のことを考えている仲間の集まりだからこそ。その都度とことん話し合って解決していくことを大切にしています。難しくて大変なことですが、話し合うことで信頼関係が結ばれて、それがお店の雰囲気作りや売り上げにもつながっていくと思っています」(松本さん)
一人ひとりがライバルでもあり仲間でもある販売の現場では、コミュニケーションが重要。接客業として、お客様への気配りはもちろんのこと、一緒に働くメンバーへの配慮も忘れないようにしたい、と松本さん。
「常に柔軟に対応することを心がけています。中間管理職なので、上司からの指示はスピーディーに対応する。部下に対しては、小さなことでも気づける人でありたいと思っています。その日の個人売り上げがよかったとか、常連のお客様が来てくださったとか、小さなことでも気づいて褒めて、楽しみながら仕事をしてもらえる雰囲気作りをしていきたいです」(松本さん)
ツウに愛される唯一無二のブランドの舞台裏には、お互いを大切にする温かな気持ちがありました。最後に、お二人にこれからのデンハム・ジャパンのウィメンズをどういうチームにしていきたいか、聞いてみました。
「一人ひとりが意志を持って、ぶつかったりしても話し合って解決し、サポートし合って同じ方向を向ける、芯のある女性の集まりでありたいです。そのためにまずは私たちが先頭を切っていきたいなと思っています」(近藤さん)
デンハム・ジャパン
https://www.denhamjapan.jp/
Instagram @denhamjapan
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