オーバー30歳、貯金なしでもまだ大丈夫! “貯まらない”を卒業してお金が巡る体質になる5つの術をご紹介します。今回は固定費見直しについて、ファイナンシャルプランナーの丸山晴美先生に聞きました。
固定費を削減できれば貯蓄分のお金を捻出できる!
新型コロナウイルスの影響で、ボーナスが大幅削減やゼロという会社が増え、さらに残業代カットや雇い止めなどが横行し、いよいよ家計にダメージが出てきたという人も多いのでは? そんな場合に今すぐやってほしいのが、固定費の見直しです。家計ごとに事情は違うとしても、収入が減った場合に最初に削るべきは「固定費」。なぜなら、収入を増やすよりも、固定費を削る方が簡単だから。
固定費とは、おおよそ金額が決まっている定期的な支出のことで、代表的な固定費は住居費、水道・光熱費、通信費、保険料など。自動車を所有している人は自動車税や月の駐車場代などの自動車関連費も挙げられます。一方、変動する費目を「変動費」と呼び、食費やファッション・美容費、交際費が該当。固定費の光熱費は契約する電力会社や利用するプランの根本的な見直しをすることで、節約のための日々の我慢や努力なく、電気代を抑えることもできます。結果、浮いたお金を貯蓄に回すこともできるはず!
暮らし方で変わる!理想の固定費割合は?
固定費のなかで大きな割合を占める「住居費」は「収入の30%以内に収める」のが理想です。住居費を含め、ほかの費目もひとり暮らしや実家暮らしなどの暮らし方によって、割合が違ってくるので、自分に該当する割合を知りましょう。
「ひとり暮らし」で住居費が収入の30%以上の人は、家計を圧迫する原因になるので要注意。家計が苦しければ、無理して保険に入らなくてもOK。急なピンチに備え、予備費は確保して。
「実家暮らし」で親に住居費としてお金を入れる場合は、15%以内だとベター。どちらにせよ「ひとり暮らし」や「夫婦ふたり暮らし」よりも住居費がかからない分、貯蓄・投資運用費を30%に!
「夫婦ふたり暮らし」の円グラフは、共働き夫婦でふたり分の月給を合算した場合の、理想の収支バランス。住宅ローンでも住居費は25%以内に収め、少しでも多く、貯蓄・投資運用費に回したいもの。
無駄を一掃!固定費削減法
支出の大きな割合を占める住居費を減額できれば、効果は絶大! 難しい場合は携帯電話代や習い事、サブスク代を抑えるだけでも、年間で換算すると意外と効果ありです。
引っ越しor家賃交渉をする
引っ越し代や新居の初期費用が発生しても、年間の住居費が減額するなら、引っ越しを。大差がない場合は家賃交渉を。立地が悪い、築年数が古い、空室が多い場合は家賃交渉しやすい!
格安スマホを利用する
格安スマホは大手携帯電話会社のスマホと比べ、安価で利用可能。料金プランはシンプルかつ、格安SIMと端末の組み合わせもさまざまで、プランによっては月1,000円以内に抑えられます。
電力会社の見直しをする
2016年の電力の小売全面自由化で、消費者は電力会社やプランを自由に選択できるように。住むエリアやマンションによっては自由に選択できないけど、そうでない人はこの機会に見直してみて。
利用していないサブスクは解約
コロナ禍のステイホームで加入したものの、ほとんど使っていない配信登録制のストリーミングサービスなどは解約を。月額が2,000円程度でも、年間で考えると、意外と大きな出費になります。
保険を見直して不要なら解約
誰かを扶養している、遺された人が経済的に困るような事態にならないなら、死亡保障の生命保険に入る必要度は低め。特に独身なら、なおさら。加入している人は今一度、見直してみましょう。
休みがちな習い事はやめる
ジム代も月額約1万円(税抜き)の場合、年間13万円以上に! あまり通えていないなら、解約を視野に入れて。格安な公営ジムを利用したり、自宅でYouTubeを見て筋トレをするなどの手も。
丸山晴美先生
ファイナンシャルプランナー(AFP認定者)。消費生活アドバイザーや宅地建物取引士(登録)などの資格を持ち、メディアで節約やポイ活、資産運用などの情報を発信。
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