スタイリスト青木貴子さんによる、素敵な人に一歩近づく生き方指南。こんな時代だからこそ、前を向いて歩いていくためのヒントをお届けします。
"トリガーを意識すること"と"環境を作ってあげること"

わたしの脳は簡単にそのトラップにハマった…。
のっけから訳のわからない言葉で始まって失礼します。実は前回tiny habitやhabit stackingについて書いたのですが、今回はその続編です。と、いうのも前回書き漏れていた重要なことに気がついたのでそのお知らせ続報といった内容となります。
前回読んで頂いた方には繰り返しとなりますが、脳はいつもと違うことが好きではなく、なかなか新しいことを習慣として身につけるのは難しい。でも! すでに習慣になっている行動に新しい行動をくっつけると、案外すんなり“一連の習慣”として許容するという話(未認識の方は詳しくは前回をご覧下さい)。この仕組みを実践してみたところ、私の脳は簡単に騙されたというか、素直に新しい習慣の実行を許諾したのです。
私の新しい習慣、それは朝一番のトイレの後にトイレの掃除をするというとっても短い行為、ほんの30〜40秒で済む動作です。そしてその後トイレを出ると目の前に置いてある掃除機に手を伸ばし、そのまま軽く家中に掃除機をかける。やることが負担にならない程度に出来る範囲でさっと(習慣化するには軽く出来ることっていうのも重要)。そして朝イチのお水を飲んだらベランダor部屋のグリーンに水をあげる。ここまで一気に一連の流れが、なんと毎朝のルーティンになりました。仕事柄不規則なタイムスケジュールで動いているので、出掛ける前に毎朝掃除をする余裕なんてない!と、これまで思い込んでいたのです。でも習慣になったらあっさりできる、そしてこうも簡単に習慣化できたことに何しろ驚きました。
なぜ簡単に習慣化することができたのか? ここからが今回お伝えしたかった真髄! tiny habitを新たな習慣にする秘訣、それはきっかけとなる元々の習慣を「トリガー(=一連の出来事のきっかけ)であると強く意識すること」。この行動がトリガーになるんだ!としっかり意識すると、次の動作が自然とするっと出来るのです。最初はちょっと自分にタスクを課すみたいなイメージになりますが、次第にパブロフの犬的な感覚に。朝イチのトイレ(これが私のトリガー)→トイレ掃除→部屋に掃除機をかける。この一連の動きを一気に行動に移せるようになりました。これの後にこれをしようといったふわっとした考えではなく、これが引き金なんだ!っていう捉え方をするのがポイントなのです。
そしてもう一つ、習慣を簡単に身につける術として取り入れてみて欲しいのが、環境を作ってあげること。環境を良くする、というと部屋を常に綺麗に整えておかなきゃいけないとか、そんなイメージがありますよね。ここで提唱したいのは実は逆なこと。机の上を片すのではなく、次の行動がしやすいように用意しておく。例えば資料や本を使って仕事や勉強をするのであれば机の上に資料や本を出しっぱなしにしておく、というやり方。こうなっていると始めたいときにすぐ始めることが出来ます(コンプリートしたらもちろん片付けたほうが良いですが)。私の例でいうとトイレを出てすぐ目の前に掃除機を置いておくこと。場所が離れていたりしたら、面倒になってしまい習慣化しなかったと思います。
環境を整えるというよりは、始めやすくする状況を作ってあげるといった方がぴったりきますね。
「トリガーを意識」と「環境を作る」ことですっかりルーティンになったことがいくつもあります。今ではしないと「気持チガ悪イ」とまで思うようになりました(笑)。新しい習慣のことを、脳はもういつもの行動として認識しているので、やらなかったりすると「いつもと違って不安」という脳特有の思い込みによって「やらないと気が済まない!」というスパイラルに入ったようです。味をしめた私は、さらに日常にエクササイズなどを新しく組み込もうと画策中。トリガーを決めて環境を作ってしまえば脳はいくらでも自分の思いどおりに仕込んでいくことが出来ます。ぜひトリガーを決めて、簡単な小さい(tinyな)ことから実践してみてください。面白いほど身につきますよ!

