SixTONES 京本大我さんが自身のクリエイティブ・プロジェクト『ART-PUT』の一環として、初のライヴツアーを開催。4月にリリースされたアルバム「PROT.30(プロトサーティ)」を引っ提げ、名古屋、大阪、東京のZeppで公演を行った。来る7月10日、11日には東京ガーデンシアターでの追加公演も決定! ここでは6月17日に行われたZepp Haneda公演の模様をレポート。
「青く、自由な感情をいつまでも忘れたくない」ツアータイトルに込められた想い

19歳から始めた作詞・作曲活動と、一眼カメラ、フィルムカメラでの撮影を本格的なアート活動として始動させた、クリエイティブ・プロジェクト『ART-PUT』。昨年ブランドの広告ビジュアルの撮影を担当し、今年3月には自身初の写真展『視点と始点』を開催。初の音源であるCDアルバム「PROT.30」は4月に発売され、全曲作詞・作曲を手がけたことが話題に。これまでのアイドル活動や俳優としての顔とはひと味違う、表現者としての新たな一面。その精力的な活動に、今注目が集まっている。
ツアータイトルは「BLUE OF LIBERTY」。アルバム「PROT.30」や初のMV作品「Prelude」でも印象的に用いられてきた“青”がここでも使われた。青は京本さんにとって、若さゆえの自由さや初期衝動を意味する大事な色であるそう。「その青く、自由な感情をいつまでも忘れたくない」という想いが、今回のタイトルにも込められている。
会場の天井につけられたミラーボールが青色に輝き始めたと同時に、ライヴがスタート。登場するやいなやギターを掻き鳴らし、力強い歌声を届けた京本さん。その姿に客席からは歓声が飛び、1曲目から大きな盛り上がりを見せた。会場に歴史のあるライヴハウス・Zeppを選ぶなど、自身のルーツであるロックにフォーカスした本公演。パフォーマンスはバンドスタイルで行われ、アルバムに収録された“メロディアスでありながら、骨太のロックンロールを感じる楽曲の数々”を、ライヴならではの演出とともに次々と披露した。
初のドラムプレイに、アーティスティックな空間作り。見どころ満載の公演

今回のライヴで、京本さんは初のドラムプレイに挑戦。1打目にシンバル音が鳴るなり、客席からは「フゥー!」という歓声が。その後も軽快にリズムを刻んでいき、エネルギッシュなドラムパフォーマンスを披露。静寂のなかで京本さんが演奏する音だけが流れる、贅沢な時間となった。これまでのキャリアで培われた抜群の歌唱力、表現力とともに気になったのは、一曲一曲こだわって考えられたであろうステージング面。多彩なステージ演出がそれぞれの曲の世界観、ストーリーを見事に表現し、いろいろな角度から楽しめるエンターテイメントに昇華されていた。
大人の雰囲気たっぷりに歌う曲では、レーザーを使い、ムーディな空間を表現。ドライアイスやスモークの演出で幻想的なステージを作り出したかと思えば、感情を爆発させるように歌う曲では、火花とスパークラーをバックに激しいアクションを。ほかにもパンキッシュなマスクをつけてステージ上をアグレッシブに動き回るパフォーマンスや、ファンとのコール&レスポンスを楽しむ曲、アカペラ歌唱を披露する曲も。京本さん自身がさまざまなインプットを経て作られたライヴとあって、今の京本さんの感性や音楽性を印象付けるステージが多く見られた。
MCをはじめ、ファンとのコミュニケーションを楽しむシーンも

客席との距離が近いライヴハウスならではの出来事として、京本さんがファンとの交流を楽しむシーンが多くあった。MCに入り、ファンから「ありがとう」という声が届くと、「こちらこそありがとうだよ」と返した京本さん。その後もしばらく「ありがとう」を言い合う時間は続き、そんなあたたかい空間を前に、「ありがとうって言うの大事だね。いいね、平和な世界ですね」と感心する一幕があった。京本さんが水を飲めば客席からは「可愛いー!」コールが沸き起こり、それに対して「ストローがね。ストローが可愛いを手助けしてくれてる」と照れ笑いを見せていた京本さん。
そんな京本さんがタジタジになったのは、同じようにたくさんのファンから「大好きー!」と言われた場面。「大好き?」と聞き返したあと、わかりやすく「俺……。なんでもない」とはぐらかしてしまったために、客席が一層ざわざわする事態に。「ミスったな! 言わなきゃいけなくなっちゃう。そういうのを言いたくなくて、曲作ってるのに!」と頭を抱え、「だって今までの公演では言ってないんだよ? いいの? 争いが起きるよ?」と畳みかけたものの、ファンからは「内緒にする!」の一言。「嘘つけ!」と言いながらも、最終的には「あーもうわかったよ。大好き」とつぶやき、会場のファンを骨抜きにしていた。
MCでは夢だったZeppツアーへの思いや、プライベートで訪れた韓国旅行での珍事件エピソードなどが語られた。京本さんが次の衣装に着替えに行くシーンでは、場繋ぎとして、バンドメンバーが即興演奏を披露。ステージ上にリコーダーや鍵盤ハーモニカ、マラカス、鈴、カスタネットといった懐かしい楽器が用意され、「Thanks,Zepp(サンクスゼップ)」をテーマに、楽しいセッションを見せた。
すべてのパフォーマンスが終わり、「明日からもお互い頑張っていきましょう」と、笑顔を見せた京本さん。そして「またこうやって皆さんと熱いロックで、音楽で交われる日が来るように俺も精進しますんで、これからもSixTONESと『ART-PUT』もよろしくお願いします」と挨拶。ステージをはける際には、「いっぱい大好き言ってもらいました。愛をありがとうございます。いつかまた大きくして返しますんで」と言い、大きな拍手に包まれながらライヴが終了した。
好きなことへの熱量と多才さを武器に多方面へ活躍の幅を広げている京本さん。彼のこれからに期待が高まる!
【京本さんコメント】
Q. Zepp Haneda(TOKYO)公演に向けて
追加で有明公演もありますが、僕の夢だったZeppでのライブとしては、羽田が最後の地になるので、最後存分に楽しみたいという思いと、「BLUE OF LIBERTY」というタイトルにもある通り、僕だけじゃなく、参加してくださっている皆さんも、心に熱い青い炎を灯して、一緒に熱くなれたらなと思います。
Q. 今回のライブの見どころ
自分自身の音楽のルーツとしてロックがあるので、もともとバンドスタイルのライブには憧れとリスペクトがありました。このプロジェクトでは、そんなロックな世界観をサポートバンドの皆さんと一緒に作り上げたいと思って取り組んできました。進めていく中で、自分の今までのアイドルでやってきた経験値が、今回のライブでもとても生きていると感じます。結果として、ロックとアイドルのハイブリット的な演出が、いいバランスで融合できているなと思うので、そういった面を楽しんでもらえたらと思います。
Q. 「PROT. 30」の音楽面での聴きどころについて
アルバム「PROT.30」はクリエイティブも携わらせていただいて、全曲に自分のメロディーラインや、歌詞に込めた想いが存分に詰まっていますので、そういう説得力は伝わればと思います。全編通してロックなアルバムになっているのですが、ロックの中でも幅広いジャンルのサウンド感になっていますので、皆さんの気分に合う1曲が必ず見つかるアルバムになっているかと思います。
京本大我
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