自分らしいスタイルを見つけ、充実したライフスタイルを目指すGINGER世代。日々を生きやすくする、楽しくするチップスをライフスタイルマーケターの丸野ひかるさんがお届け!
ゆく年・くる年マインドフルネス
銀杏が黄金色の葉を落とし、イルミネーションで街がきらめく師走となりました。年末は仕事の忙しさに加え、忘年会やショッピッグ、大掃除などなど…楽しいクリスマスやお正月を迎える準備に誰もが忙しい季節です。
普段のんびりと構えている私は12月が少し苦手です。気忙しい周りの空気に追い立てられ、気持ちがザワザワしてしまうから。そんなときこそ、心を落ち着かせるマインドフルネスが必要と感じています。呼吸法やヨガ、瞑想など様々な方法がありますが、私が習慣にしているのは夜、寝る前に日記をつけること。日記を始めて20年になります。
愛用している「5年日記」は1日分1ページが5年に分割されていて、1日わずか5行を書くシステム。仕事やプライベートで悩んでいた頃、1日の終わりに自分の気持ちを内観したい、という理想を持って始めました。でも、長く続けているのは、かなりいい加減な“マイルール”のおかげかも知れません。
「日記は面倒」「毎日なんて無理」と敬遠されがちですが、「今日は疲れた。書くのは無理」という日、私は文字を書かずに‟(;o;)”といった、こんな絵文字を記しています。このマークは中々便利で、翌年同じ日付にこの絵文字を見つけると「去年の今頃は大変だったのね」と、ディテールは忘れてしまってもそのとき気持ちの記録になっているのです。
昨年、愛猫が大病をして手術、入退院を繰り返していた月にはこの絵文字が何ページにも渡って続いています。しみじみと思い出しながら、今年の同じページには「今年はまる(猫)が元気でいてくれることに感謝!」と記しました。
20年目の今年、よりマインドフルネスを意識して、「感謝の日記」にシフトチェンジしました。これは親友のアドバイスによるもの。‟新型コロナ禍のアメリカで、夜、寝る前にその日に起こった3つの良い事(3Good Things)を書くと、幸福感がアップしてストレスに強くなるという方法が流行っていた”と教えてもらい、取り入れました! この‟3 good things”はポジティブ心理学のマーティン・セリグマン博士が提唱しているエクササイズなのですが、シンプルに考えて、寝る前に失敗を反省したり、嫌なことを思い返したりするよりも、楽しいこと、うれしかったことを考えて眠りにつく方が、心地よく眠ることができそうです。それにネガティブな言葉を翌年、翌々年に読み返してもハッピーにはなりません。楽しいこと、感動したことを綴った方がきっとマインドフルネスには良いはず! そう思って始めたところ、どんなBad Dayにも‟綺麗な青空に癒やされた”とか‟ふと手にした本から心に響く言葉をもらった”などうれしいこと、心が温かくなる出来事は必ずあることに気づきました。このシフトチェンジは成功だったようです。
そして、日記帳の最後、12月31日の後には‟年末の所感”というページが用意されています。私がこのページに記すのは、一年の反省だけでなく、今年新しく始めたことや達成できたこと、幸せだった出来事。新しいご縁で出会った方、始めた趣味、ヘアスタイルを変えたこと、心に響いた本や言葉、悲しいけれどお別れをした方への感謝など‟一年のセルフレビュー”です。
除夜の鐘で一年の煩悩を浄化するかのように1月から時を追って思い起こしていると、あっという間に過ぎたように感じる一年も、悲喜こもごも、様々な出来事があったことが思い出されます。「いろいろあったけど、私、頑張った。家族や友人、たくさんの方に助けてもらって、今、元気で日記を書いていることに感謝」と365日を愛おしく感じ、謙虚な気持ちで自分の周りの世界に感謝し自分を褒めてあげたくなるのです。
年末の慌ただしい季節、日記でなくても良いのです。スマホのメモでもスケジュール帳でも、ゆっくりお茶を飲みながら今年あった一年を振り返ってみませんか? ゆく年・くる年のマインドフルネスはきっと‟今年もそんなに悪くなかった”と思わせてくれるはず。そして、大いに頑張ったご自分をほめてあげてくださいね。
Wishing you a happy and beautiful new year.
丸野ひかる(まるのひかる)
米国のカレッジ卒業後、30年間以上、外資系化粧品会社にて新規ブランドの立ち上げ、マーケティング、PRマネージャーなどオールマイティに活躍。現在はフリーで、コスメ、ファッション、ライフスタイルなど「面白くて、人を幸せにするモノとコト」のPRに。日々の癒やしは、最愛のモフモフ猫との添い寝。