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TIMELESSPERSON

2024.10.22

文筆家・川島如恵留(Travis Japan)。本業はアイドルながら、なぜ資格取得するのか?

アーティストそして俳優として、活躍のフィールドを広げ続けている川島如恵留(Travis Japan)の連載『のえるの心にルビをふる』。11月22日に30歳を迎える彼が、今だからわかったこと、気付いたこと、そして様々な出来事についての自らの考察をつづります。【vol.6≪資格って本当に必要?≫】

資格って本当に必要?

撮影/川島如恵留

「資格を持っています!」と言うのはなんだか自慢のように聞こえるかもなぁ…と思い始めて、実はここのところ資格のことについては聞かれるまで言わないようにしています。そんなちょっぴりシャイな私を貴方はどう思うのでしょうか?

あんなにも必死に勉強して取った資格なのだから、胸を張って「頑張りました!!」と言って良い気もするのだが、自分の努力を認めてもらいたいという思いを前面に出し過ぎてしまうと「鼻につくな…コイツ」と嫌われてしまう、なんてオチがついてくるのはなんとしてでも避けたいものです。

頑張って、努力して、色んな我慢もして、やっとの思いで取った資格だからこそ「一応東大っす」の応用版のようなイメージで、涼しい顔で「え? はい、持ってますよ一応」と言ってのけた方がカッコいいような気もするのは私だけでしょうか。(これは言い方に難ありな気もする)

今月(10月)は私にとって大切な月なので、今月は資格の話をしたいと思いました。

何を隠そう、今週末、10月27日の日曜日は総合旅行業務取扱管理者の試験日であり、私はその為に準備をしてきました。あと数日となった今、緊張でブルブルと震えている場合では無いのです。絶対に受かるんだ!と意気込め! その為にももっと勉強をしろ! 今後の仕事がかかってるんだぞ! 多分! 知らんけど!

去年取得した国内旅行業務取扱管理者という資格のおかげで今年の試験では免除される科目があり、かなり効率よく勉強出来ているのはラッキーなのですが、それに胡座(あぐら)をかかないようにと、自分に厳しくして勉強している真っ最中です。だからこそ今月は時間をとにかく大切にして徹底しているつもりです。偉いぞ! 偉いんだからまだ頑張れるよな! 自分!

そして少し遡ります。6年前の10月の第3日曜日は宅地建物取引士の試験日でした。宅建はとても思い入れのある国家資格です。私がクイズ番組に出演するきっかけとなった資格なのですから。あれは10月21日でしたから、丸々6年経ったことになります。懐かしいですね。

おっと、ついつい自分から資格の話をしてしまいました。頑張っているところや頑張った自分を褒めて欲しい事がバレてしまうところでしたね、うっかり。危ない、危ない。

まぁ、そんなこんなで毎年10月がくると試験を受けるにせよ受けないにせよ、なんだかそわそわするような、そんな思い入れのある月なのです。

資格を取る、資格試験を受ける、というのは非常に興味深い行為だと個人的に思っています。

仕事の為に取る。

将来の為に取る。

趣味として取る。

腕試しに受ける。

試験に挑戦するのには色んな動機があると思います。

そして試験を受けるとなると、資格を取ったとなると、きっと「何故受けようと思ったの?」と聞かれると思います。それ程様々な動機があると想像出来るからです。

私は何度も聞かれました。それもその筈です。アイドルと宅建はなかなか結びつかないからです。

あ、そうそう、私、川島如恵留、最近は色んな事に挑戦しておりますが本業はアイドルです。よろしくお願い致します。

改めてにはなりますが、宅建ってご存知でしょうか? 宅地建物取引士という国家資格。

不動産業界に就職を希望する人が就職活動に有利になるから受ける、なんて話や、既にその業界で働いている人がキャリアアップとして取得しようとする、なんて話をよく耳にします。

だからこそアイドルで生きていこうとしている人が宅建を取るというのは、そこにはなんの合理性もないように思えてしまう、ということもあって、合格して講習も受け、正真正銘の宅地建物取引士になって6年近く経ちますが、今でもまだ「どうして?」と聞かれています。

ちゃんとした回答をしないと理解はしてもらいづらい。転職を希望しているのかと、セカンドキャリアを考えているのかと、共演者さんや番組MCの方にいじっていただける分には嬉しいのですが、応援してくださる方々にそう思わせてしまって不安にさせてしまうのは本望ではないので、納得していただけるような回答を用意しておかなければいけないのです。

どうしたら理由を簡潔に説明出来るのか。テレビでは長々と理由を説明しても使ってもらえないから、何とかして一言で表そうと私は考えました。

そこで出た答えが「カッコよくて珍しいから!」です。(二言やないかい)

芸能界で生き残る為には、希少性が必要不可欠であると私は結論付けております。何かに秀でていたり、独特の魅力を持っていたり、その人でなくてはならない何かを持っている事が長生きの秘訣なのではないかと思っています。

芸能界というのはものすごい数の人が日々芸を磨いて、自分の行きたい(生きたい)世界に自分の席を作れるように想像出来ない程の努力をしている場所です。(私にはそう見えています)

自分の中にある特定の要素が、他者と比較してズバ抜けて秀でているのであれば、無理をしてバッヂ、勲章をつける必要は無いかもしれません。でも中々そんなことはありません。いくら自分のことを信じていても、自惚れてしまったが最後、あり得ないほど努力している人にはいつか必ず抜かされてしまいます。

そう考えているからこそ、少ない数の要素だけで戦っていくのではなく、色んな要素を掛け算して独自性を生み出していくことで競合を減らそうと考えたのです。生き延びる為、長く生きていく為に。

唯一無二、とまではいかなくとも、母数の小さいジャンルやフィールドで戦っていく事で、競合に埋もれたり敗れたりする機会を減らす事が出来ると思うのです。

勉強をする事が苦ではない私にとって、資格取得はわかりやすく自分を違う世界に連れていってくれる方法でした。

アイドル×国家資格は今までに沢山いらっしゃったかと思いますが、アイドル×宅地建物取引士は当時珍しかったと思います。(きっと今でも…?)

珍しいと番組に呼んでもらえたからです。

ではアイドル×宅地建物取引士×国内旅行業務取扱管理者はどうでしょう? そこに作家(文筆家)が加わったらどうでしょうか? 声優が加わったら? 代表取締役が加わったら?

珍しければ良いっていうものではないのですが、平凡でいるよりはいくらかマシだと思います。

10人に1人より1000人に1人、100万人に1人、と分母が大きければ大きい程レア度は上がっていく。レアであればあるほど興味深いとされるから必然的にチャンスは増えるし、覚えてもらいやすい。

初めから全てをもっている人ならそんな必要は無いのかもしれないけれど、そうやって自分の力を駆使して外側にある要素を付け足して自分のものに出来れば、後天的に、人為的に希少性を高める事が出来るのだと思うのです。

それなのにオリジナリティを生み出す事は難しいと思われがちです。就職活動で提出するES(エントリーシート)に何を記入してアピールすればいいのか分からない、という学生さんが世の中には大勢いらっしゃると聞いています。転職活動をされている方の中にもきっとそう悩まれている方が大勢いらっしゃるでしょう。

「弊社が貴方を採用するメリットを教えてください」なんて今の時代言われるのかどうか分かりませんが、もしそんなことを聞かれた場合に貴方はなんと返答するのでしょうか。

「自分みたいな人、世の中に沢山いる…」

なんて悩みをもしお持ちであれば、こんな言葉をお届けしたいです。

資格を取った自分は取る前の自分とは別人のような自信が生まれますよ!と。

別に沢山いたっていいんです。自分みたいな人が沢山いたところで、ひとりひとり別人なんですから気にしなくていいんです。

みーんな別人なのだから、似ていたって関係ありません。

でも、どうせ似てしまうのであれば、ちょっとした違いや独自性があった方が、より「自分らしい」を感じられる気がしませんか?

自信が持てた方が楽だとは思いませんか?

資格を取得しようとする過程で身につく知識や経験も自分を変えてくれます。合格したらしたで肩書きを変えてくれます。頑張った勲章が自分を誉めてくれます。それが自信につながると、気持ちはとても楽になります。少なくとも私はそうでしたし、いまでもそれ以上を求めたくなって挑戦を続けています。

「30代になると中間管理職に近付いてきて、"資格を取っておく"というのも選択の一つになるそうで」というお話を聞いて、今回は資格について話してみました。

仕事や生活に活かすことができればラッキーなのは勿論のことですが、それ以前に大事なものに出逢えるんじゃないかと私は思いました。

いっぱい書いている内に少しずつシャイじゃなくなってきました。お付き合いありがとうございます。

【今月のTouch the Heartstrings】

お仕事でアメリカに約10日間いました。食事の1/3はバーガーだったような気がします。不思議なことに飽きないんですよ、これが。味変のおかげでしょうか? 中身やバンズを変えたりすれば別物に変身するのです。「毎日バーガーは飽きるでしょ?」と聞くのは、感覚的には毎朝白米を食べている人をみて「飽きないの?」と聞くような感じですね。あの手この手を使えば飽きないみたいです。今はバーガーによる二日酔い気分ですが、そんなに悪くないです。よし、筋トレしよ。

川島如恵留(かわしま・のえる)
1994年11月22日東京都出身。小学生1年からジャズダンスを始めた後、芸能活動をスタートし子役としても舞台にも出演。その後、2007年10月よりアイドル活動を開始。2012年7月にTravis Japanの結成メンバーに。2022年10月に全世界メジャーデビュー。2017年青山学院大学卒業。2019年に宅地建物取引士、2023年には国内旅行業務取扱管理者の資格を取得。2024年4月から個人のYouTubeチャンネル「のえるの隙間時間」、同名のXも開設。
YouTube @noelnosukimajikan

TEXT=川島如恵留

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