いつまでも健康で、そして美しくありたいもの。そこで、未来の自分のカラダのために、今から投資しておくべきことをピックアップ。今回は「再生医療」について日本専門医機構認定形成外科専門医の井上啓太先生にお話を伺った。
再生医療とは？
自分の細胞を利用した究極の若返り法、再生医療。抗加齢のためだけでなく、関節痛や脳梗塞後遺症といった病気の治療として注目が。年齢を重ねるのが怖くなくなる日も近い！？
自身の細胞を用いるため、拒絶反応もなく安全で効果大
再生医療とは、ケガや病気などで機能を失った組織や臓器を修復、再生する治療。いわゆる薬などでケガや病気を治療するのではなく、人の体がもともと持っている「再生する力」を利用して、元どおりに戻すことを目指す医療のこと。幹細胞を用いて必要な組織や臓器を再生することで、失ってしまった機能を取り戻せる夢のような治療と、世界中で最も注目が集まっている医療分野。
「幹細胞には炎症や損傷がある部分を探し当て、炎症を抑制したり、成長因子の分泌を促し、自然と組織修復を促す性質があります。もともとはケガや病気を治すために開発された技術ですが、皮膚の老化防止や薄毛などにも効果があり、美容分野としても注目が集まっています。
PRP（多血小板血漿）は、細胞の活性化に重要な成長因子の濃縮液。幹細胞ほどではありませんが再生作用があり、例えば同じシワ治療等で用いられるヒアルロン酸の注射とは異なり、皮膚そのものの働きを活発にして皮膚自体を若返らせる効果があります。
当クリニックで幹細胞治療を行う一番のメリットは、東京大学との共同研究で生み出された『TOPs細胞』という国内で最高品質の幹細胞を使えること。再生医療の施術では、『肌の調子が良く、ハリが出た』『肌が潤う、トーンが上がる』『老けない』など、肌全体の若返り効果を実感したというお声をいただきます。効果が長続きするのでコストをかける価値があると思いますよ」
さらに研究が進めば、不老不死の未来も近いかも！？
PRP療法とは？
肌に本来備わる自然治癒力を最大限に活かした皮膚再生療法。自分の血液から血小板と白血球を遠心分離で抽出し、シワやほうれい線など、気になる箇所に注入。血小板や白血球の治癒作用と、放出されるサイトカイン（成長因子）のエラスチン、コラーゲンを作る線維芽細胞を誘導する働き、この2つの作用を利用することで皮膚そのものの働きを活発にし、皮膚自体を若返らせる効果が。
1週間から3ヵ月かけて効果が増強され、1年以上保つことが可能。目の周りのちりめんジワやほうれい線、眉間などのシワに効果的。
自己脂肪由来幹細胞療法とは？
自身の皮下脂肪由来の間葉系幹細胞を培養し、注入する方法。従来のレーザー治療やヒアルロン酸、ボトックスでは得られない肌全体の若返りが期待できる。数年にわたり、肌年齢が変わらずにいられることも。局所注射と点滴療法があり、治療したい内容によって相談を。細胞治療は、再生医療等安全確保法に基づき、厚生労働省に届け出をした施設でしか行うことはできないので、必ず確認を。
問診と血液検査後、脂肪組織と培養用の血液を採取。治療に必要な数まで増殖後、投与。細胞を凍結保存し複数回注射することも可能。
日本専門医機構認定形成外科専門医／井上啓太先生
アヴェニューセルクリニック院長。東京大学医学部卒業、医学博士。日本再生医療学会正会員。東京大学非常勤講師、自治医科大学非常勤講師等も兼務。
https://www.acell-clinic.com/
