ファイナンシャルプランナーの花輪陽子先生が、最新のマネートピックスを解説! 知っているようで知らないキーワードや、複雑でも私たちの暮らしに直結しているニュースなどを、サクッと整理して学びましょう。
食費やガソリン価格などの値上がりに備えて
最近、アメリカのインフレが話題となっています。
●インフレとは
インフレーション。モノやサービスの値段が上昇していく現象のこと。すなわちモノやサービスにたいしてお金の価値が上がっていくこと。
米国労働省が12月10日に発表した、2021年11月の消費者物価指数は、前年同月比6.8%の上昇となりました(変動の大きいエネルギーと食料品を除いたコア指数は同4.9%上昇)。品目別では、食料品が全体で6.1%、ガソリンが58.1%、中古車が31.4%、新車11.1%、住居費が3.8%上昇となっています。
日本における日銀のような立場にある「米連邦準備制度」の最高意思決定機関である米連邦準備制度理事会(FRB)は、15日の米連法公開市場委員会(FOMC)で、国債などの買い入れを減らしていくことを決めました。インフレ率が目標の2%を大きく上回るなか、物価の安定を守るためです。
日本でもガソリン価格などエネルギー価格や、食料品価格などが高騰し、牛丼チェーンなどの飲食店やスーパーで販売される加工食品への影響も出ています。また、円安の影響もあり、原材料を輸入しなければならない企業の負担も増えます。日本食はアジアでも人気で輸出もされており、継続して値上がりが予想されます。
家計を守るためには、生活の知恵がより必要になりそうです。輸入品の価格も上昇傾向なので、国産を選ぶなどの工夫ができます。例えば、国産野菜など影響の少ないメニューで献立を考えるなどの工夫も必要でしょう。また、電話料金は値下がりの傾向なので、プランを見直しをして通信費を節約し、食費やガソリン価格などの値上がりに備えるなども考えられます。
●参考資料
JETRO ビジネス短信「11月の米消費者物価、前年同月比6.8%上昇、39年ぶりの高い伸び」
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