コロナ禍でお金の心配が増す今こそ「株式投資」に注目してみませんか? まずは最低限知っておきたい9つのルールを、グラビアアイドルから投資家に転身した杉原杏璃さんにわかりやすく解説していただきます。
覚えておくと便利!株用語リストの記事も合わせて参考に。
ルール1:株式投資のシステムを理解する
「株式」とは、株式会社から発行される証券で、会社に出資している株主としての権利を表わしたものです。要するに株式投資とは、「成長しそうな企業」にお金を出してあげ、そのお金で会社を運営してもらい、より多くのお金を生み出してもらうための行為です。より多くのお金を生み出してもらえれば、所有している自分にも利益が返ってくるわけ。この仕組みは必ず理解しましょう。
株式投資のメリット
1. 株式の値上がり益……多くの投資家の目的がこれ。買った株価より高く売れれば、その差額が値上がり益に。逆に安く売った場合は投資額が減って損に。
2. 配当金……投資先の企業が利益を上げた場合に、株主に還元されるお金。年間1~2回の頻度で、保有株式数によって、受け取りが可能。
3. 株主優待……株主が投資する企業から株主優待品を受け取ること。内容はギフトカードや自社サービス品を安く利用できる優待券、自社商品など。
ルール2:始め方はたったの3ステップ
株式投資を始めるうえで最初のハードルが「口座開設」。株は自分で直接買うわけではなく、証券会社を通じて買うので、何はともあれ、証券会社の口座を開設する必要が。
「証券会社の選び方は手数料の金額、取扱商品の多さ、サービスの充実度、ネット証券会社の場合はウェブ画面の見やすさなどが決め手。私のおすすめは、ネット証券会社です。なかでもいち推しは、『楽天証券』。実店舗を持つ証券会社よりも手数料が安く、見やすいデザインなのがGOOD」(杉原さん)
STEP1:証券会社に口座を開設
ネット証券会社は24時間好きな時間に、スマホやパソコンから手続きを。一般的な証券会社は営業時間内に窓口へ。どちらも、マイナンバーカードなどの本人確認書類が必要。
STEP2:口座にお金を入れる
株を買うためのお金を入れて。金額はいくらでもOK。株の売買をしなければ、お金の増減なし。株を押し売りされることはないので、買いたい銘柄がないときは放置しておいても。
STEP3:好きな銘柄を選ぶ
いよいよ売買をスタート。まずは好きな銘柄を選んで買いましょう。銘柄の株価のところにある「現在値」(銘柄の現在価格)を確認し、安値で買い、高値で売るのが理想。
ルール3:きちんとした銘柄を買うには最低でも10万円は必要です
初心者は多額ではなく、余剰金の3割程度のお金に留めて。1、2万円から始められると謳っている証券会社もあるけれど、認知度の低い怪しい株しか買えないことがあるので、最低10万円は準備を。それが難しい場合は無理せず、まずは資金を貯めることに専念して。
「私は最初、手をつけていない貯金100万円のなかから30万円を捻出。もし、失敗しても『資格取得のため、スクールの授業料に使った』と割り切れるような金額にしておいたのは正解でした」(杉原さん)
ルール4:買う銘柄は興味がある分野を
株式投資は長く継続することが、利益を生み出す重要なポイント。そのためには、自分が楽しいと思えることがマストです。そうなると、やっぱり、興味がある分野の銘柄を買うのが◎。
「例えば、美容やファッションなど、身近な分野の銘柄でOK。私はゲームと美容が大好きなので、それらの分野の銘柄を。過去の失敗経験から、知らない分野の銘柄は買わない主義です!」(杉原さん)
ルール5:大企業の株を優先的にチェック
株価は毎日変わり、1日のなかで揺れ動きが激しいものも。初心者はこの乱高下で、心身共に疲れてしまうことが…。そこでおすすめなのが、東証一部、東証二部、マザーズといった東京証券取引所が扱う、乱高下が少なめの大手企業の銘柄を買うこと。
「ユニクロを運営するファーストリテイリングなど、数万円台という高値の銘柄もありますが、有名企業でありながら、手が出しやすい価格の銘柄もあるので、ぜひ調べてみて」(杉原さん)
ルール6:分散投資をする
もし、ひとつの投資対象にすべての資金を集中させた場合、運用がうまくいかないと、その影響が全体に及んでしまうことに。でも、分散投資をすれば、そんなリスクを低減させつつ、安定的に利益を得る可能性を高められます。
「初心者は1銘柄でドカンと買わず、2、3銘柄を買うように。その際は化粧品を買ったら、こっちはゲームを買うなど、セクター(業種や株価などによる分類のこと)を分けて。『これがダメでも、まだあれがある!』と思えるのは、メンタルの安定にも◎」(杉原さん)
ルール7:利益確定売りのラインを持つ
「この企業は株価が3%上がったら、利益を確定しよう」など、自分の利益確定売りラインを持っておくこと。いざ株価が上がると、「あと1日待てば、さらに上がるかも♡」と欲が出てしまいがち。でも、そう考えるのは皆一緒で、結局、暴落し、損をしてしまうことが。
「過去の経験上、+3%でも良いので、自分が決めた利益確定売りラインになったら、潔く確定することが大切! 欲を出すと、良いことなし(笑)」(杉原さん)
ルール8:信用取引にはしない
信用取引とは、証券会社から現金や株券を借りて、それを元手に株式を売買する取引のこと。経験豊富な投資家なら経験するのもありかもしれないけれど、初心者は手を出さないのが賢明。
「私の経験上、自分のお金のなかで売買をするのが良いと思います。信用取引で、火の車になってしまった人たちを見てきたので、おすすめはできません。資金がなくても株を買えるのが魅力的に映るかもしれませんが、身の丈でやってほしいところ」(杉原さん)
ルール9:損切りのルールを決める
株式投資は一喜一憂しないで、長いスパンで見ること。その年の一番高値で買ったのに損失が非常に大きい場合などは、損切りを検討しても。「20%下がったら、損切りをする」など、マイルールを決めておくと良いでしょう。
「株価はよほどのことがない限りは時期が来れば、戻ると思うから、慌てないこと。短期間で、買って売って買って売って…という行動を繰り返していると、むしろ損をすることになります。『果報は寝て待て!』も忘れないで」(杉原さん)
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杉原杏璃(すぎはらあんり)
1982年生まれ、広島県出身。グラビアアイドルとして、雑誌やテレビのバラエティ番組に多数出演。現在は「株タレント」として活躍中。ソフト補正下着のブランド「ANDI PTER」を立ち上げ、実業家の顔も。
>>グラビアアイドルから投資家に!杉原杏璃さんに聞く株式投資のススメ
※本企画は株式投資の勧誘を目的にしたものではありません。個人の判断・責任で行なってください。ご紹介した内容に従って株式投資を行い、損失を出した場合も責任を負い兼ねます。