竹芝エリアに位置する「メズム東京、オートグラフ コレクション」は、東京の躍動感や波長と共鳴しながら、多彩なクリエイティブ体験ができるモダンラグジュアリーホテル。知的好奇心を刺激するアフタヌーンティーが毎回好評です。今回はどんなテーマか気になります。(スイーツ・グルメ担当ライター/YUKI YONEI)
「すみだ北斎美術館」との初コラボのアフタヌーンティー「冨嶽三十六景 前期」

「冨嶽三十六景 前期」¥7,000 ※1日前の21:00まで要予約
メズム東京、オートグラフ コレクション16階 バー&ラウンジ「ウィスク」では、名作絵画にインスピレーションを受けたアフタヌーンティーを「“TOKYO WAVES”アフタヌーン・エキシビション」と銘打ち、多数提供してきました。
第14弾(チャプター14)となる今回は、すみだ北斎美術館と初めてコラボした「冨嶽三十六景 前期」を2025年6月1日(日)~8月31日(日)の期間限定で開催中。
日本文化の源流に立ち返り「日本を再発見」する企画としてピックアップされたのが、高名な浮世絵師・葛飾北斎の名作「冨嶽三十六景」です。和のアートをテーマとするのはなんと初めてのこと!
五感で楽しむアフタヌーンティーを新しいアートの楽しみ方として提供している「“TOKYO WAVES”アフタヌーン・エキシビション」。江戸の歴史をたどりながら、北斎の人物像や作品をアフタヌーンティーを通して感じてみる旅へいざ。
葛飾北斎の作品と人物像をアフタヌーンティーで追体験

「そば粉のガレット」、「ゆずと抹茶のモクテル」北斎は自分の病のために“柚子の薬”を調合していたのだそう
北斎の作品を感じる前に、まずは葛飾北斎が生きていた江戸時代の世界に没入するためのプロローグとしてアペタイザー、蕎麦に見立てた「そば粉のガレット」とゆずが効いた爽やかな味わいの「ゆずと抹茶のモクテル」が。

お箸で食べていると本当にお蕎麦を食べている錯覚に!
創作活動に没頭していた北斎は、疲れるとそばを食べて寝ていたとか。北斎の飾り気のない日常に思いを馳せながらそば粉のガレットを味わってみるのも良いかもしれません。
抹茶に見立てた柚子ジュースがベースのモクテルは、ゆずのさっぱりとした味わいと見た目とのギャップが面白い!

スイーツ11種。向かって左の「グラニテ ミルク」から順に食べていくのがおすすめ
ホテル特注のスイーツボックスに入って登場するのが11種のスイーツ。ふたを開けると中からスモーキーな香りのする煙がモクモクと出てくるサプライズ演出もあり、作品の世界観に一気に引き込まれます。
クリエイティブディレクターの小泉氏、キュリナリーアーティスト養父シェフの感性が思う存分発揮された”アート作品“の数々は、まずはじっくり見て楽しみたい逸品揃い。色彩は淡い色合いで統一されていますが、それは北斎の浮世絵の世界観を壊したくないためのこだわりポイントだそう。
各スイーツの元となった作品の解説が書かれたリーフレットを読み解き、スイーツと見比べていただく。浮世絵の描かれた江戸時代と現実を行ったり来たりできる貴重な体験に想像力もフル回転。

〈左上〉「ライスババロア」(=冨嶽三十六景 深川万年橋下)、〈右上〉「シガレット ヘーゼルガナッシュ」(=冨嶽三十六景 尾州不二見原)、〈下〉「チョコエクレア」(=冨嶽三十六景 山下白雨)
養父シェフのイチオシは「ライスババロア」。お米の甘みとミルクのコクが楽しめ、シナモンが味わいの良いアクセントに。作中に描かれているお米などを運ぶ舟から食材のヒントを得たそう! 濃厚なショコラが堪能できる「シガレット ヘーゼルガナッシュ」(=冨嶽三十六景 尾州不二見原)、「チョコエクレア」(=冨嶽三十六景 山下白雨)もシェフおすすめのスイーツです。

「レアチーズコーン」(=冨嶽三十六景 甲州石班沢)
一番難しかったのは「レアチーズコーン」(=冨嶽三十六景 甲州石班沢)だったそう。躍動感ある投網の広がりをコーンを逆さまにすることで、レアチーズで波の動きを見事に表現しています。

レモン&ミントコーディアルのモクテル
メズム東京のアフタヌーンティーの特徴の一つは、モクテルがメニューに必ず入っていること。せっかく「バー」で提供するアフタヌーンティーなのでモクテルも一緒に楽しんでほしいという強い思いがあり、バーテンダー発案のテーマに沿ったモクテルがラインナップに。食後にコーヒーまたは紅茶も提供されますが、アフタヌーンティーではおなじみのフリーフローではないのがユニークなところ。(追加のメニューとしてオーダー可能)
アフタヌーンティーを通して葛飾北斎の作品を体験したら、やはり本物の浮世絵作品もみたくなります。良い機会なのでぜひ「すみだ北斎美術館」にも足を運んでみたいもの。
2025年9月1日(月)~11月30日(日)には「冨嶽三十六景 後期」の開催が予定されているようです。葛飾北斎の作品にどっぷりと浸れる特別アフタヌーンティープログラム。詳細が出るのが楽しみです。
メズム東京、オートグラフ コレクション16階 バー&ラウンジ「ウィスク」
東京都港区海岸1-10-30
03-5777-1112
https://www.mesm.jp/news/AE14.html