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TRENDLIFESTYLE

2024.09.09

ありったけのありがとうを。WEST.10周年記念ツアー、東京ドーム公演をレポート

2014年4月23日のCDデビューから10年、現在アニバーサリーイヤー真っ只中のWEST.がドームツアー『WEST. DOME TOUR AWARD ~10th Anniversary~』を完走! 3都市8公演で約38万人を動員した。囲み取材の模様をレポートした前編に続き、後編では大盛り上がりのライヴにフォーカス。演出担当の藤井さんを中心に、7人で作り上げたメモリアルなステージ。たくさんのサプライズが盛り込まれたスペシャルな一夜を詳報。

「すでに泣きそうです」感動的なオープニングで幕開け

〈後列左から〉桐山照史さん、中間淳太さん、藤井流星さん、〈前列左から〉濵田崇裕さん、重岡大毅さん、神山智洋さん、小瀧望さん

台風の影響で激しい雨に見舞われた8月29日。東京ドームにはツアーグッズを身につけた大勢のファンが集まり、『WEST. 1st DOME TOUR 2022 TO BE KANSAI COLOR -翔べ関西から-』以来2年ぶりの単独東京ドーム公演、初日を迎えた。

開演前から会場内は異常なほどの熱気で、囲み取材で「WEST.方式」と紹介された「ええじゃないか」のカラオケが始まると、55,000人が大合唱。続くオープニング映像ではメンバー1人ひとりが10周年に対する想いやドーム公演への意気込みを語り、異例の4分30秒という長尺で、WEST.のこれまでとこれからを感じさせる映像が届けられた。

エモーショナルな気持ち、ワクワク度が高まったところで、メンバーがステージに登場。1曲目はWEST.のロックな表現を引っ張ってきた代表曲「証拠」。出だしから7人が力強い歌声を響かせ、それに共鳴するように、ファンも落ちサビを熱唱。曲の終盤「ヘイ、東京! 今日は来てくれてマジでありがとう」と話すも、「俺たちが…」で感極まり、言葉に詰まってしまった小瀧さん。そして「見たかった景色、見させてくれてありがとう。こんな超満員の東京ドームで今日ライヴができて幸せです。すでに泣きそうです」とコメントすると、会場のあちこちから声が上がった。

レッドカーペッドに見立てた花道を歩き、ムービングステージやアリーナトロッコを使いながら、できる限りファンの近くでコミュニケーションを交わすメンバーたち。「ズンドコ パラダイス」からは関西の後輩・AmBitiousが加わり、会場がにぎやかに。噴水を取り入れ、スタイリッシュな雰囲気で披露された「Beautiful」では、藤井さんのたび重なるカメラアピールにファンが悶絶。「きみへのメロディー」ではメンバーが乗るリフターの位置に合わせてファンがペンライトの色を変え、きれいに7色に区画された景色が目の前に広がった。

ユニット曲コーナー、サプライズ発表で大盛り上がり

次のコーナーは、歴代のアルバムに収録されたユニット曲から人気のナンバーを厳選、披露する「WEST.ユニット曲アワード」。この前説を務めたのは濵田さん。上までびっしり埋まった会場を見渡し「うわ〜い!」と喜びつつ、「皆さん天候悪いなか来てくださって、心からありがとうございます。前乗りとかしはったんですかね? ほんまに…台風コラッ!」と、ユーモアを交えながら感謝を伝えた。

そんななか始まったユニット曲1組目は、中間さん&藤井さんによる「ONI-CHAN」。ヴィヴィッドピンクの衣装をまとったふたりがスマートなパフォーマンスで、会場を沸かせた。続いては重岡さん&桐山さんの「乗り越しラブストーリー」。重岡さんがキーボード、桐山さんが三線を演奏しながら、心地いいハーモニーを届けた。曲終わり、突然側転やブリッジを披露した重岡さん。それをヒントに、次の神山さん&濵田さんの「GOD DAMN」へ。アクロバットをふんだんに盛り込んだアグレッシブなステージで、ファンの視線を釘付けに。紅白のセットアップにサングラス姿の藤井さん&小瀧さんは「Terrible」をクールにパフォーマンス。「次は可愛い曲が見たいなぁ」という藤井さんのリクエストから、最後に披露されたのは重岡さん&神山さんの「Lovely Xmas」。イントロが流れたときから会場は大歓声に包まれ、最後には他メンバーも合流し、7人バージョンで展開した。日替わりのセリフは桐山さんが担当。「10年間で全然伝えられへんかったこと伝えていい? これだけずっと伝えたかってん!」と熱望し、放った一言は「セクシーローズ」。佐藤勝利さん(timelesz)の決め台詞を言うと、横では小瀧さんが菊池風磨さん(timelesz)の動きを真似したりと、終始わちゃわちゃな雰囲気でコーナーを締めた。

MCでは8月ももう終わるねという話から、学生時代の夏休みの宿題トークで大盛り上がり。重岡さんが「『ひらめけ! うんぴょこちゃんねる』の収録で一緒だった小学生、5人中3人が読書感想文まだ終わってなかった」と話すと、「読書感想文って、読書して感想書くの?」と返した藤井さん。会場の大半が読書感想文経験者だっただけに少々ざわついた様子だったが、桐山さんも「やったことなかったな」と振り返った。絵日記、へちまの栽培、朝顔など懐かしいワードが飛び交うなか、「みんな自由研究何した?」とワクワクした声色で話す重岡さん。重岡さん自身はモンシロチョウの育て方をテーマにしたそうだが、他メンバーは覚えていなかったり、やったことがないと反応はさまざま。濵田さんは「自由研究とかほんまに覚えてないけど、ラジオ体操やってました!」と笑顔で話し、「ラジオ体操の場所に一番乗りで行って、ラジオを持ってくるおばちゃんの横に『一番乗りやで!』っていう感じで座ってた」と当時のことを語ると、「そういうのカッコいいと思ってたやつだ!」とツッコまれ、会場は笑いに包まれた。

ここで「夏休みが終わるって憂鬱な気持ちになると思うんですけど、そうならないように僕たちで皆さんにプレゼントを用意しました!」と、中間さんがアナウンス。ざわざわする会場で以下の「WEST.10周年 AWARD 5大ニュース」をサプライズ発表した。

  • POP UPイベントWEST.10周年記念展「関西七色男大祭り」開催決定! 11月東京/12月大阪
  • LIVE Blu-ray & DVD「WEST. 10th Anniversary LIVE TOUR AWARD」10月9日発売決定!
  • 23枚目シングル「まぁいっか!」と、その楽曲のキャラクター「まぁくんイッカ」のLINE公式スタンプを9月10日に発売
  • WEST.とWOWOWがタッグを組んだ、オリジナルライヴ「WOWOW presents WEST. 10th Anniversary Live "W"」の放送決定。ライヴの模様は10月、11月には舞台裏とインタビュー映像が配信される。
  • 12月、大阪松行座公演決定

そして「5大ニュース言うたけど、まだ終わらないのよ」と桐山さん。続けて神山さんが「皆さんの前で新曲やっちゃおうかなと思います!」と言い、9月10日発売の23枚目シングル「まぁいっか!」をこの日、ファンの前で初パフォーマンスした。心躍るポップな曲調に、キャッチーな振り付け。可愛らしいWEST.が見られる一曲となった。

アコースティックコーナーでは今年4月24日にリリースされた10th Anniversary Single「ハート/FATE」の収録曲「・(ten)」を披露。この曲は重岡さん、神山さんが作曲を担当し、作詞を7人全員で手がけた共作。藤井さんが「僕らの空気感を感じてください」と曲フリしたように、終始穏やかなムードで歌が届けられた。コール&レスポンスが楽しい「しらんけど」もアコースティックver.にアレンジされ、ちょっぴり哀愁が漂う大人のステージを見せた。

お祭り騒ぎの10周年メドレーでフィナーレへ

後半戦は「SCARS」からスタート。ここからは魅せる演出にこだわったパフォーマンスが展開され、「絶対絶命」では制御ライトを採用し、楽曲のクールな世界観を見事に表現。「YSSB」では炎や音玉を使い、ひと際ダイナミックなステージを作り上げた。「ええじゃないか」から始まった10周年メドレーでは、懐かしい楽曲から最近の楽曲まで、全12曲をノンストップで披露。それぞれのMVをバックに、お祭り感満載の豪華フロートに乗ったメンバーが会場を1周した。そんな明るい雰囲気から一転、大迫力のパフォーマンスで会場を引き込んだのは「FATE」。白装束のような衣装を着たメンバーが心のままに歌い、踊り、表現するさまは、圧巻の一言。曲終わりには客席から温かい拍手が贈られた。

クライマックスへと近づいたころ、本ステージにはバンドチームが登場。ここ数年のWEST.のライヴでは定番となった、バンドコーナーが始まった。「10年、俺たちの10年、どうだった?」とファンに投げかけた重岡さん。さらに「俺たちの10年よ、メンバーよ、誰ひとり欠けずにやってきたぞ!」と叫ぶと、会場は大歓声に包まれた。披露曲は「10th Anniversary AWARD<楽曲投票>」で1位、2位にランクインした「アンジョーヤリーナ」「間違っちゃいない。」のほか、「超きっと大丈夫」「ハート」の全4曲。ボルテージ最高潮の熱いパフォーマンスでエンディングを迎えた。公演中何度もファンが歌うシーンが見られたが、この本編最後メンバーがステージをあとにするシーンでも、「アンジョーヤリーナ」のインスト音楽に合わせてファンが歌い続けていたことが印象的だった。

そんななか始まったアンコール。この日はメンバーへのサプライズ企画が予定されており、メンバーの登場前からファンが今度は「サムシング・ニュー」を大合唱。いつもとは違った光景に、「何これ? 知らん知らん」と驚きの表情をしたメンバーが次々ステージに登場。さらにファンから「WEST.10周年おめでとう!」と声がかけられると、「ありがとうみんな」と感謝の気持ちをそれぞれが噛み締めた。桐山さんは「すごいな、世界一のファンの皆さまやな」、神山さんは「幸せやな、俺ら」と話し、「俺らもちゃんと返さなあかんで!」と中間さんが言ったそばから、4曲にわたってアンコールのパフォーマンスを披露。ラストを飾った「あかさたなららら」は、重岡さんが作詞作曲を担当、50音の言葉だけでは伝えきれない「ありがとう」の想いを綴った一曲。間奏ではメンバーがステージ上に用意されたメッセージボードにその場でコメントを書き込み、改めて感謝の気持ちを伝えた。

全43曲すべてのパフォーマンスを終え、「最高の7人と最高の皆さまと10周年を迎えられて本当によかったです。これからもWEST.をよろしくお願いします」と挨拶した藤井さん。多幸感でいっぱいになった会場を前に、中間さんは「みんなに出会えて幸せよー!」と叫ぶ。

音楽が大好きな7人が出会い、10年という時間を歩み、そこで培ったパフォーマンス力を惜しみなく発揮した、最上級のエンターテインメントライヴ。WEST.の楽曲はメッセージ性があるものが多く、心にすっと入ってくる言葉に7人の歌声が乗ることで、凄まじいパワーを発揮するように感じる。「あなたへ」で歌ったように、この先も持ち前の明るさと巻き込み力で、WEST.は“一人にしない”エンターテインメントを届けていくだろう。そしてつらいことがあったときには“隣で笑う僕たちがいる”と、ヒーローのように今日も誰かを元気づけている。まだまだ続く10周年イヤー。今後の活動にも期待大!

セットリスト

- Overture -
1. 証拠
2. AWARD
3. Toxic Love
4. Summer Dreamer
5. ズンドコ パラダイス
6. We are WEST!!!!!!! (10th Anniversary Version)
- 映像Inter① -
7. Beautiful
8. アカツキ
9. サムシング・ニュー
10. きみへのメロディー
- ユニットコーナー –
11. ONI-CHAN(中間・藤井)
12. 乗り越しラブストーリー(重岡・桐山)
13. GOD DAMN(神山・濵田)
14. Terrible(藤井・小瀧)
15. Lovely Xmas(重岡・神山〜ALL)
16.あなたへ
- MC -
17. まぁいっか!
18. ・(ten)
19. しらんけど
- ジュニアコーナー -
a. Reach for the sky(AmBitious)
b. 関西アイランド(AmBitious)
20. SCARS
21. 絶対絶命
22. YSSB
- 映像Inter② -
23. ええじゃないか
24. ジパング・おおきに大作戦
25. バリ ハピ
26. 人生は素晴らしい
27. おーさか☆愛・EYE・哀
28. プリンシパルの君へ
29. でっかい愛
30. ホメチギリスト
31. 喜努愛楽
32. Big Shot!!
33. AS ONE
34. しあわせの花
35. FATE
- BAND Inter -
36. 間違っちゃいない。
37. 超きっと大丈夫
38. ハート
39. アンジョーヤリーナ
- ENCORE -
En1. Make a Wish!! ~世界中が愛してる~
En2. Unlimited
En3. バンバンッ!!
En4. あかさたなららら

WEST.
elov-label.jp
X @WEareWEST7
YouTube @WEareWEST7

PHOTO=相澤琢磨

TEXT=所優里

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