現在、毎週金曜深夜24時42分〜放送中のドラマ25「俺たちバッドバーバーズ」が「面白すぎる!」と話題。中島歩さんと草川拓弥さん演じる日暮と月白の凸凹コンビにハマる人続々。しかし、謎の男として先立って発表された高良健吾さん演じる佐々木しんのすけの存在は、いまだベールに包まれたまま…。物語を掌握するキャラクター像、そして制作の裏側についてインタビュー。
高良健吾「今がいちばん面白い時期」

――主演の中島歩さんは、事務所の後輩ですが、公私ともに仲が良いと伺いました。
彼が、事務所のワークショップに参加していたときから知っているので、もう10年来の付き合いです。そんな彼が主演を務めるようになったという事実そのものが、僕にとってはすごく感慨深いことで。しかも自分も面白い役で参加できると聞いて、本当に嬉しかったですね。だから、中島が主演だということは、今回の出演を決めるうえで大きな理由のひとつになりました。
――現場でみる中島さんはいかがでしたか?
彼の立ち振る舞いを見ていて、主演としてスタッフに声をかける様子や現場での姿勢、その一つひとつがとても立派でいいなと思いました。あと、「こういうことを、ちゃんとやるんだな」と思わされる場面が多く(笑)、今まで知らなかった彼の一面を見ることができました。
――そんな中島さんの魅力をどんなところに感じていますか?
中島は変わった人(笑)。映画を心から愛していて、芝居も本当に好きで、音楽への思いも深い。人とは少し違う感性やスイッチを持っているというか、独特のスピード感がある人だと思います。そうしたところが、彼の大きな魅力なんだと思います。
――一方で、もうひとりの主演・草川拓弥さんはいかがでしたか?
草川くんがいてくれて、本当に良かったと思っています。草川くんは、真面目に与えられた役に向き合う、芯のある方。中島はかなりふざけた役で、けっこう思い切ったことをするので、ひとりでは成立しない場面も多くて(笑)。でも、それをちゃんと受け止めてくれる草川くんの存在があったからこそ、あのバランスが成り立っていたんだと思います。
完成した映像を観たときも、「このふたり、すごくいいな」と感じましたし、それは草川くんがしっかり支えていたから。だから中島に会ったときに「草川くんのおかげだよ」と話したら、中島も「自分もそう思います」と言っていました(笑)。

――高良さんが演じるのは、物語のキーパーソン・佐々木しんのすけ。ついにその謎が明かされますが、第一印象を教えてください。
しんのすけには、純粋さと狂気が同時に存在しているような印象を受けました。彼は世の中の常識や当たり前といった価値観にとらわれることがなく、道徳観すら超えて、自分の両親が喜ぶ顔を見たい――ただそのためだけに突き進んでいく。ある意味、とても狂気的なキャラクターですよね。でも、そのなかに可愛らしさもあって、そこが彼の魅力だったのかなと思います。どんな方向にも転がせるような役でもあったので、ワクワクしました。
――演じるうえで意識していたことは?
やり方によっては、ぶりっ子に見えてしまうと思ったので、そうならないように意識しました。また、中島と草川くん、(原田)琥之佑の演技を見ていると、本当に楽しそうで。あの空気に引っ張られてしまわないように気をつけていました。
――危うさと緩さが共存する、阪元監督らしい個性的なキャラクターだと思いました。
僕自身、彼をこの物語のヒールだとは思っていないんです。しんのすけの場合、あの両親に育てられたからこその価値観で動いていて、彼にとってはそれが“正しい”と思っているだけなんですよね。
――金髪だったり個性的なTシャツを着たりといったビジュアルにもこだわりが?
衣装に関しては、監督と衣装チームが用意してくれたもののなかから、監督が「こうしたい」と考える方向に合わせてもらいました。髪については、根元が伸びた金髪で演じたら、面白いかなと思って提案しました。結果、年齢がつかみにくかったり、生活感が一切見えない感じになったのは、すごく良かったなと思っています。

――放送されるたびアクションシーンも話題ですが、物語もいよいよ佳境に入り、高良さんのアクションシーンも見られます。
ちょうどアクションの作品が重なっていて、体がすでに動ける状態だったので、そういう意味では大変ではなかったですね。今回のアクション監督はRioさんという方で、まだ20代後半なんですが、「新しい風を吹かせたい」という思いが強い人でした。そのため、激しくダイナミックなアクションというよりは、細かい動きや表現が求められました。手の細かいニュアンスだったり、関節の使い方の柔らかさだったり。僕の役は“コンテンポラリーダンスのように”と言われていたので、体のなめらかさを出す動きは少し難しかったです。僕、体が硬いので(笑)。
――かなり練習されましたか?
しました。かなり練習の時間を取ってもらえましたし、相手に怪我は絶対にさせられないので、練習するほど安心して臨めました。アクションは本番になるとアドレナリンも出ますし、どうしても危険が伴うので緊張感があります。そういう部分は、かなり気を遣いました。
――今後、主演のおふたりとも絡んできます。
草川くんは運動神経がすごく良いので、アクションに関してはまったく心配がありませんでした。一方で、中島は…少し危なっかしいところがあって(笑)。とはいえ、彼はそもそも複雑なアクションが求められる役ではなかったので、そこまで大変という感じではなかったですね。むしろ、草川くんと動きを合わせるシーンが多かったので緊張しましたが、お互いに呼吸を合わせられたので、結果的にはそこまで苦労はありませんでした。

――『ネムルバカ』や『ベイビーわるきゅーれ』シリーズなど、阪元監督作品には熱狂的なファンが多いですが、今回タッグを組んでどんなことを感じましたか?
まず、自分よりおよそ10歳ほど年下の方が監督を務めているという状況が、とにかく新鮮でした。これまで関わってきた現場では、ほとんどが年上の方ばかりだったので、その時点で新しい経験。だからなのか、「この人がやりたいように、思いきりやってほしい」という気持ちが自然と湧いてきました。監督の感性を信じて任せたい、そんな感覚がありました。
――俳優としてレイヤーが変わってきた、という感じでしょうか?
新人という感覚はまったくないし、かといってベテランという感じでもない。自分の現場での立ち方や空気のつくり方も少しずつ変わってきている気がします。今がちょうどその狭間にいて、一番面白い時期なのかもしれません。父親役をいただくことが増えたり、これまでとは違う立場の人物を演じることが多くなってきていて、年齢を重ねることでまた新しいことに挑戦できているように思います。
ドラマ25「俺たちバッドバーバーズ」

出演/中島歩 草川拓弥 / 高良健吾 ほか
脚本/阪元裕吾 オノ・マサユキ
監督/阪元裕吾 平波亘 泉原航一
放送/毎週金曜深夜24時42分〜25時13分
放送局/テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ九州放送
配信/各話放送終了後から、動画配信サービス「U-NEXT」にて第1話から最新話まで独占見放題配信。広告付き無料配信サービス「TVer」などで見逃し配信も!
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高良健吾(こうらけんご)
1987年11月12日生まれ、熊本県出身。『ハリヨの夏』(06/中村真夕監督)で映画デビュー。『M』(07/廣木隆一監督)で第19回東京国際映画祭日本映画・ある視点部門特別賞を受賞。『軽蔑』(11/廣木隆一監督)で第35回日本アカデミー賞新人俳優賞、『苦役列車』(12/山下敦弘監督)で第36回日本アカデミー賞優秀助演男優賞、『横道世之介』(13/沖田修一監督)で第56回きたちブルーリボン賞主演男優賞などを受賞。近年の出演作は、Prime Video「1122 いいふうふ」(24)、『レイニーブルー』(25/柳明日菜監督)、『海辺へ行く道』(25/横浜聡子監督)、NHK『未解決事件 北朝鮮拉致事件』(25)、TX『俺たちバッドバーバーズ』(26)、Netflix「村上宗隆ドキュメンタリー MUNE-Let’s get to work- 」(26)などがある。

