現在まで3500点を超え、質・量ともに日本の現代美術の最も重要な蓄積として知られている高橋龍太郎コレクションを紹介する展覧会「日本現代美術私観」が、東京・清澄白河にある東京都現代美術館で11月10日(日)まで開催中です。総勢115組の作家による作品約250点が揃う展覧会は、現代アートの重要作品を知るには絶好の機会です。お見逃しなく!
質・量ともに日本の現代美術においてもっとも重要な個人コレクションのひとつ
高橋龍太郎コレクションとは、精神科医・高橋龍太郎氏が、草間彌生作品を出発点として、1990年代半ばから本格的に収集を始めた現代美術コレクションです。2020年には現代アートの振興、普及への多大な貢献を認められ、令和2年度の文化庁長官表彰を受賞。日本の現代美術の最高峰コレクションのひとつとなっています。
本展覧会では、ひとりのコレクターの目から捉えた現代日本の姿を、時代に対する批評精神あふれる作家115組の代表作とともに辿ります。
出品作家は、その作家単独でも展覧会が開催されるような著名な方が多数。たとえば(以下敬称略)、草間彌生、村上隆、奈良美智、横尾忠則、蜷川実花、森山大道、荒木経惟(アラーキー)、Chim↑Pom from Smappa!Groupなどなど、普段あまり、現代アートを観ることがないという方でも耳にしたことがある作家も多いはずです。まさに錚々たる顔ぶれで、このような作家の作品が一堂に観られるのは大変貴重です!
充実の高橋龍太郎コレクションから気になる作品をご紹介!
本展覧会では、天井から吊るされている作品もあれば、部屋を埋め尽くすほどの巨大な作品や、吹き抜けのスペースを大胆に使う作品などもあり、たくさんの作品を展示方法も含めて楽しみながら鑑賞できます。そのなかでもぜひチェックしておきたい作家&作品をご紹介します。
草間彌生(Yayoi Kusama)
展示室に足を踏み入れると早々に草間彌生作品がひと区画にぎゅっと10点以上並んでいます。絵画だけでなく、立体作品や写真に映像まで。超有名な《かぼちゃ》の絵画もあり、最初からテンションが上がりますよ◎。
鴻池朋子(Tomoko Konoike)
害獣として駆除されたさまざまな動物の毛皮を取り入れて作る鴻池朋子の作品は、吹き抜けのスペースをいっぱいに使って展示。間近でこの迫力を体感して。
名和晃平(Kohei Nawa)
名和晃平の代表作PixCellシリーズ。動物の剥製に球体のガラスを纏わせています。
こちらは、ミュージアムショップの隣にあるホワイエに展示されているので、お忘れなく!
ヤノベケンジ(Kenji Yanobe)
2024年4月から東京・銀座の商業施設「GINZA SIX」の吹き抜けアートに《BIG CAT BANG》が展示されている、ヤノベケンジの作品。他の作品を観たことがある作家だと親近感が湧くかも。
世界に誇る日本の現代美術作品をその目で
”日本のアートの素晴らしさをぜひ世界に発信して欲しい”と話すコレクターの高橋龍太郎氏。まさに世界に誇る日本の現代アートが勢揃いする展覧会なので、間近で体感して、その感動をあなたも世界へ発信してみて。
※写真撮影できる作品が多数ありますので、注意に従ってSNS投稿をお願いします