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京都・嵐山の福田美術館で、若冲と天才絵師たちの展覧会が開催中
夏休みを目前に控えているとはいえ、バカンスには出かけられる状況ではない今。休日に一人でも有意義で楽しく過ごしたい人に美術鑑賞はいかがでしょうか?
一昨年誕生した京都の嵐山にある「福田美術館」は大堰川の畔に建ち、その絶好のロケーションもさることながら、日本を代表するそうそうたる有名画家の作品を数多くコレクションすることで知られる日本画の美術館。この夏は、大胆な構図や華やかな色彩で近年注目を集める伊藤若冲と同世代の絵師たちの展覧会『京(みやこ)のファンタジスタ ~若冲と同時代の画家たち』が開催中です。
福田美術館の魅力は展覧会だけでなく、和モダンな建築美やミュージアムカフェからの美しい眺望など、心ときめく趣向も満載です。
所蔵する若冲の作品をすべて展示
福田美術館は、京都画壇を中心に江戸時代から近代にかけての主要な日本画家の作品約1500点を所蔵し、“たとえ美術に詳しくない方が見ても、感動を覚えるような”作品がコンセプト。
そんななかから、今期、嵯峨嵐山文華館と共同で開催中の『京(みやこ)のファンタジスタ ~若冲と同時代の画家たち』(2021年7月17日~10月10日)は、若冲の魅力が全開の見応えある展覧会。若冲をはじめ、与謝蕪村や円山応挙、池大雅など人気絵師による名作がダイナミックに展示されています。展示室のガラスは透明度が高く、躍動感あふれる豪快な筆さばきもクリアに見えそう!
美術館自体も見どころ満載
「100年続く美術館」をコンセプトに、余計な装飾のないシンプルモダンなデザインで統一され、作品を守るための“蔵”をイメージした展示室や、外の自然とのつながりが感じられる“縁側”のような通路、外壁ガラスには伝統的な網代文様がプリントされるなど、京町屋のエッセンスを踏まえた建築様式が随所に垣間見られます。
また、嵐山を映す水鏡のような庭の大きな水盤も周囲の自然に違和感なく溶け込む仕掛けに。
180度のパノラマビューで絶景を望むカフェ
来館者だけが利用できるミュージアムカフェ「パンとエスプレッソと福田美術館」はその眺望がなにより魅力。美術鑑賞後の余韻を味わうのに最適です。
きれいな水が流れる大堰川、川にかかる渡月橋、季節を映す嵐山の緑と、ガラス張りの窓一面に美しい景色を見ながら、ドリンクやスイーツ、軽食をいただくことができます。ワインのハーフボトル(赤・白)や黄桜京都麦酒も揃っています。
思わず立ち寄りたくなるミュージアムショップ
ミュージアムショップは展覧会の図録や素敵なオリジナルグッズも多く、ついつい立ち寄りたくなるもの。福田美術館でも所蔵作品のポストカードやクリアファイル、付箋をはじめ、京都ゆかりの作家による工芸品も販売しています。
たまには美術鑑賞しながら、ゆったりとした休日を過ごしてみてはいかがでしょうか?
福田美術館
京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16
https://fukuda-art-museum.jp
※コロナウイルス感染防止対策として、混雑回避のためオンラインチケットサイトにてチケットの購入可能。入館時にマスクの着用、非接触体温計にて体温計測、代表者氏名と連絡先の記入が必要です。音声ガイドは自身のスマートフォンで聴くことができます。
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