NY在住のエディターライター山田ヒロミさんが、気になるトピックスをレポート。今回はNYのサステナブルブランドが行う新たな取り組みをご紹介します。
「nuhü division」がポップアップストアをオープン!
以前、サステナブルなラウンジウエアブランドとしてご紹介したHue Division(ヒュー・ディビジョン)が、2021年の秋冬からリブランディングし、名前をnuhü division(ヌフ・ディビジョン)に改名。ポップな色使いとエコフレンドリーなコンセプトはそのままに、さらに躍進中です。
昨年の12月、ホリデーシーズンと共にSoHoの一角に、お待ちかねのポップアップストアをオープン! 今回は、ショップのオープニングパーティーの様子と、環境に配慮した店舗デザインをご紹介していきます。
カラフルな色使いでインパクトのある内装
SoHoでもブランドショップの並ぶウエストブロードウェイ。その一角が、オープニングの日は、ひときわ華やかで賑わっていました。「空間ごとプラスチックフリーのお店って一体どんなものなんだろう?」と、興味のある人たちが詰めかけて、パーティーは大盛況。
2020年のブランドスタート以来、洋服の素材、染料などにこだわっているnuhü division。梱包材も100%リサイクル。また、包装に使用されるテープでさえ、プラスチックを使用していないのだそう。そんなブランドのこだわりと、新たな取り組みとして、ポップアップショップではインテリアもプラスチックフリーに!
上の写真を見てもわかるように、壁やパーテーション、立体的なロゴまですべて段ボールでできているんです。
ブランドのコンセプトでもあるカラフルな色合いの店内。その空間を移動するとき「虹色の洞窟を歩いているような気分でヌフの世界観を体感してほしい」というのが狙いらしいです。それって、ショッピングしてても楽しい気分になること間違いなしですよね。
ちなみに、私もパーティーにお邪魔して、段ボールでできたインテリアをしっかりチェック。酔っ払って、寄りかかったりしないようにしないと…と思っていましたが、想像以上に頑丈な作りでびっくりしました(笑)。
インテリアを通して“サステナブル”を身近に
今回のポップアップショップを、エコ・フレンドリーでダイナミックなお店にしたいと考えていたnuhü division。スペインを拠点とし、エコロジカルな仕事ぶりに定評のある2つの企業に仕事を依頼します。斬新でカラフルな店舗デザインが得意で、数々の賞を受賞しているStudio Animalと、段ボールで作られた家具や構造設計のエキスパートCartonlabの2社がタッグを組むことで、この虹の洞窟が実現しました!
インパクトのあるイベントや、店舗デザインを専門としているCartonlabの制作チーム。今回は、森林管理協議会(FSC)によって認定された100%リサイクルされた段ボールを使用したそう。段ボール素材は、従来の建築材料よりもはるかに持続可能。汎用性もあり、軽量なため、すでに世界中で人気の素材のようです。
Cartonlabの共同創設者であるパブロ・ガルシア・モーラさんによると、「木、プラスチック、金属などの他の素材と比較しても引けを取らないくらい頑丈。しかも、軽量で、低コストで時間の効率の良い作業が可能なんです。輸送が簡単で、組み立ても簡単。さらに、すばやく簡単に操作できるため、デザインのバリエーションが広がります。もちろん、リサイクルされたものを使えるし、さらにリサイクルが可能」と、いいとこだらけ。
また、nuhü divisionのCEO、 バーニス・バイさんは「カラフルな色と、地球にやさしい取り組みは、私たちのブランドのDNAみたいなもの。私たちのブランドはそれで認知されているので、お店で最初に目にするもの、手に取るものもカラフルで、エコ・フレンドリーであってほしいのです。そして、環境のことを考えて作ったお店は、売り場、試着室からキャッシャーまでサステナブルにこだわっています。お客様にもぜひ、一緒にサステナブルを意識してほしいし、体験してほしいという思いがあります」と、語ってくれました。
ショップでは、アーティストのケリー・クナガとのコラボTシャツの販売も開始。このほかにも、新作ではジャガードのタオル生地を使ったラインや、帽子、トートバッグなどの小物が登場!
ポップアップショップは、ホリデーシーズン中は、毎日午前11時から午後7時まで営業。ホリデーが終わった後も時間を変えてそのまま営業されるそう。詳細はウェブサイトをチェックしてみてくださいね!
nuhü division
nuhudivision.com