NY在住のエディターライター山田ヒロミさんが、気になるトピックスをレポート。今回は、注目すべきNYのファッションブランドをご紹介します。
トレンドのビタミンカラーも地球に優しく
おうち時間が増え、楽ちんな格好に慣れてしまったからといって、手抜き感が目立つルームウェアは避けたいところ。いまやルームウェアは着心地+見た目がいいのは当たり前で、その先を行く人はサステナビリティにも意識を向けているのでは? エシカルでありながら、自分らしいセレクトを大切にしたいですよね。
NYでも、そんなマインドを持った人たちの間で注目されているのがNY発のHue Division(ヒューディビジョン)。サステナブルなモノ作りをコンセプトにしているブランドで、彼らの作るすべてのスウェットアイテムにはOCS認証を受けたオーガニックコットンを採用しています。というのも、オーガニックコットンは遺伝子組み換えされておらず、洗浄剤、漂白剤、色、香りなどの化学物質で処理されていない元の植物から作られており、環境に優しいというのがわかっているから。
※OCS(オーガニック コンテント スタンダード)とは、オーガニック繊維を含む製品の生産・製造に対する国際認証制度。オーガニック原料のトレーサビリティ確保により、最終製品のオーガニック原料含有量に差異がないことを第3者有機認定機関が検証する。原料の95%以上がオーガニックであることを示す「OCS 100」と原料の5%以上95%未満がオーガニックであることを示す「OCS Blended」に分けられる。
また混紡製品には一般的なコットンではなく、リサイクルコットンを使用。通常、綿のTシャツ1枚を作るのには数千リットルの水が必要と言われています。しかし、リサイクルコットンを使用することで、化学製品の使用を減らして作物の栽培に使用される土地を解放し、水や土壌などの資源を保護することができるのです。
さらに補足すると、ここでご紹介しているカラフルなスウェットに使用されている染料は、OEKO-TEX(R)認定を受けています。つまり、毒性がなく、有害な化学物質が含まれていないということ。このプロセスは水効率が高く、廃水を処理するだけでなく、洗浄プロセス中に水を回収して再利用します。水の消費量も、排水の放出による地球への影響も最小限に抑えた、環境にやさしい染料が使われているのです。
※OEKO-TEX(R)(エコテックス)とは、世界トップレベルの厳しい基準をもって、衣料品など繊維製品の安心・安全を証明する機関。
元気をくれるNYの街がインスピレーション
いつも活気に満ちているNYの街はHue Divisionの本拠地というだけでなく、このブランドの特徴でもあるカラフルな色のインスピレーションソースでもあります。サステナブルなルームウェアコレクションはNYの街の鮮やかな色合いと、生き生きとしたスピリットを象徴しているんですね。
例えば、今夏人気のイエロー。これもNYではお馴染みの色ですが、皆さんは何がインスピレーションソースになっているかわかりますか?
そう、NYの街で見かけない日はないイエローキャブ(タクシー)です。
NYの街を歩いているとさまざまな色が目に入ってきます。古いアパートのレンガ色や、スタテン島に行くオレンジのフェリーなど…色を見ていると、街のスピリットやいろいろな物語が思い浮かび、ときに癒され、元気がもらえます。
NYの地下鉄はアルファベットと数字で分かれているのですが、色がついているのも特徴。例えば6番線を「グリーンライン」なんて呼んだりするんですよ。なので「Subway Green」って聞くだけでみんなどんな緑なのか想像がつきます。
そんな街角のあちこちにある色にブランド独自の名前をつけ、各アイテムのタグにカラースタイルとして刻印されています。NYらしい感じがしていいですよね。
おうちにいてもおしゃれに抜かりなし
コレクションにはメンズとレディースがあります。彼へのギフトにしたり、お揃いで着てもいいですよね。今後はタオル素材のカーディガンや、ファスナー付きフーディーなど、トップスのバリエーションも増えるそう。
今回は紹介しきれませんでしたが、この秋はボトムスにスカートも登場。帽子やトートバッグ、さらに、アーティストのケリー・クナガとのコラボTシャツが販売され、近々NYでポップアップストアもオープンするそうです。また、11月にはMADE IN NEW YORK CITYのパジャマコレクションもスタートと、とにかく盛りだくさんなラインナップに勢いを感じます。
まだしばらく外出が規制されたり、リモートワークの日々が続きそう。Hue Divisonのスウェットを着て、おうちの中にいてもNYを訪れている、街を歩いているような気分を味わってみてはいかがでしょうか。海外発送も受け付けてくれるそうなので、オンラインストアもぜひチェックしてみてくださいね!
Hue Division
https://huedivision.com/
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