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TIMELESSPERSON

2025.07.10

白石聖「私は何色にも染まらない」世界が注目する配信ドラマで魅せるヒールな表情

6月27日(金)よりPrime Videoで世界独占配信がスタートした「私の夫と結婚して」は、配信後大きな反響で多くの人が次の配信を心待ちにしている話題のドラマ。江坂麗奈の複雑な心模様を華麗に演じた白石聖さんにインタビュー。

物語も白石聖も掻き回す“麗奈”という存在

Instagram @flamme_official_film より

白石聖さんは女優としての転換期を迎えていた。

「お芝居が楽しいと思った作品はいくつもあるけれど、そのなかでも特にドラマ『絶対正義』は、視点を増やしてくれた作品でした。カメラの画角や顔の角度、目の動かし方で印象が違うことを教えてもらった現場で、気持ちだけでお芝居していた私を変えてくれました。あれから6年、いろんな経験をして、いま『私の夫と結婚して』に出演できたこと、江坂麗奈という役に出会えたことが今後転機になればいいなと思っています。皆さんに楽しんでいただくことは大前提に、麗奈という人物を通して、自分の殻を破れたと思いますし、思いっきり表現していいんだということを教えてもらったので、気持ちの面で転換期なのかなと思っています」

白石さんが「出会えてよかった」という麗奈は、本作におけるヒール。主人公・神戸美紗を自分より少し不幸にすることで相対的な幸せを味わっており、自分のためになるならば息を吐くように嘘をつく。アウトラインだけで見るととんでもない悪役にも見えるけれど、女性であれば“麗奈の要素を持っている女性”のことを知っているはず。

「表面上はイイ感じに話していても、言葉の端々にトゲが感じられたり、含みのある言い方をする方っているじゃないですか。お話をしていて『私の言葉って届いているのかな?』『嘘っぽいな〜』と胸がザワっとすることが私もあるんですが、その違和感を麗奈に落とし込んでいました。取り繕っていても、嘘っぽかったり信用できなかったりするイメージで、分かる人には伝わったらいいなと思います」

©︎2025. CJ ENM Japan/ STUDIO DRAGON all rights reserved

そんな麗奈は「根底の部分に、寂しさやトラウマを抱えていて、愛されたい人」。約3ヵ月の撮影期間のなかで麗奈のことを考えなかった日はない。

「本当に大変でした(笑)! 麗奈を演じていると、体力的にも精神的にも消耗するような感覚があって。本心とは裏腹なことを言ったり、騙すための芝居を打ったりするから、表裏の見せ方がすごく難しかったです。だからか、『麗奈だったらこういうときなんて言うのかな』『麗奈だったらこの状況をどうかわすのかな』とか、日常生活にも麗奈がずっと頭の片隅にいてくれた感覚があります。だからと言ったらなんですが、撮影期間中に初めてヘッドスパに行ったら『頭も首もガチガチですよ! いろんなことを考えてる固さです』と言われました(笑)」

そう冗談めかして笑う白石さんだが、二重にも三重にも複雑な役柄を体当たりで演じることとなった。世界が熱狂した原作の同名のNAVERウェブ小説と高い評価を得た韓国版ドラマに続く、日本オリジナル脚本で描かれた本作。韓国と日本のトップクリエイターによって制作されたというが、白石さんが出演の決め手となったのもアン・ギルホ監督の存在だった。

「アン・ギルホ監督の作品に『ザ・グローリー 〜輝かしき復讐〜』というドラマがあるんですが、ヒール役のイム・ジヨンさんが本当にステキだったんです。とってもいい表情をされていて、左右非対称な表情が忘れられなくて。イム・ジヨンさんが魅力的で上手というのはもちろんなんですが、ヒールを魅力的に描いてくれる監督の演出を受けてみたいと思いました。

実際に撮影が始まってからは、監督に『表情をたくさん研究してほしい』と言っていただきました。美紗を騙すときのイヤな表情だったり、美紗にマウントを取られているときの引き攣らせた表情だったり、表情管理がすごく大切だったので、監督からフィードバックをもらいながら、積み上げられたと思います。研究は、とにかく鏡とずっと向き合っていました。目の下だけ痙攣させるにはどの筋肉を使うんだろうとか、片方だけ口角を上げながら喋りたいけれどどの辺りの筋肉を動かしたらいいんだろうと、顔の体操をしていましたね(笑)」

©︎2025. CJ ENM Japan/ STUDIO DRAGON all rights reserved

タイトなスケジュールのなか、日韓共同の座組で制作された本作は、共演する小芝風花さん、佐藤健さん、横山裕さんがいたから乗り越えられたと話す。どんなコミュニケーションが取られていたのか。

「美紗と麗奈の関係性を作るうえで、何度も細かく話し合って擦り合わせられたのは風花ちゃんだから。彼女が現場にいるだけでパッと明るくなって、ケラケラとした笑い声が聞こえると、安心するような気持ちになって本当に支えられました。

佐藤さんはそこまで共演シーンが多くないのですが、助け舟を出してくださったことがあって。本読みの直前に、制作側の麗奈像と私がイメージしていた麗奈像が若干違うことが分かって、内心『どうしよう』と焦っていたんです。方向性はバラバラだけれど、とにかくいろんなことをやってみたら、佐藤さんが『あのシーンのあの感じが良かったよ』と言ってくださったんです。私もそのシーンの麗奈のテンション感がいちばん良いのかなと思っていたところをピンポイントで言葉にしてくださって、すごく助けられました。自分が信じた方向で進んでみようと、背中を押してくださったような瞬間です。

横山さんはカラッとした気の良い方。数年前に一度共演させていただいていたこともあって、カレーライスをかけたりビールをかけたりするような激しいシーンが多くても信頼していました。実はカレーをかけるシーンは何テイクも重ねていて、狙っていたものが撮れた瞬間、私と風花ちゃんが『やったー!』って喜んでいる横で、横山さんはズーンとしていました。明るくて優しい方だから、『何回もかけて申し訳ないな』と思いつつ、思い切りかけさせていただきました(笑)」

©︎2025. CJ ENM Japan/ STUDIO DRAGON all rights reserved

透明感のあるルックスと繊細な演技で着実にそのキャリアを積んできた白石さん。清楚で芯のある女性からミステリアスな存在、コミカルなキャラクターまで、演じた役柄は多岐にわたる。

「麗奈という役が決まったときに、私に対して『まったく印象がない』とおっしゃっていた方もいれば、『似合いそう』と言ってくださる方もいて。人によって、私に対して持っている印象やイメージが固まっていないんだなと思ったんです。それって、先入観なく作品を見てもらえるということですよね。だから、自分は何色にも染まらないのかなと思っています」

ひとつひとつの質問に思慮深く丁寧に答える姿から、彼女の内に秘める情熱が伝わってくる。理想の女性像について聞いてみると、言葉で表現する白石さんならではの目標があった。

「芯があって、醸し出す雰囲気が柔らかくて、言葉遣いがステキな方に憧れがあります。自分がいっぱいいっぱいになるときに出る言葉に“もやっ”としてしまうんです。『もっとこういう言い方をすれば良かったな』『もっと優しくできたんじゃないかな』と反省することもしばしば。日本語ってすごくステキじゃないですか。同じことを伝えるだけでもいろんな言葉があってニュアンスがあって、それを相手に優しく柔らかく伝えられる人になりたいなと思っています」

Amazon Originalドラマ『私の夫と結婚して』

©︎2025. CJ ENM Japan/ STUDIO DRAGON all rights reserved

出演/⼩芝⾵花 佐藤健 横⼭裕 ⽩⽯聖 ほか
原作/LINEマンガ 「私の夫と結婚して」(作者 sungsojak)
監督/アン・ギルホ
企画/CJ ENM Japan、STUDIO DRAGON
※6⽉27⽇より毎週⾦曜⽇2話ずつPrime Videoにて配信中
amazon.co.jp
X @watashino_otto_

白石聖(しらいしせい)
1998年8月10日生まれ、神奈川県出身。2016年、俳優デビュー。主な出演作品に、映画『胸が鳴るのは君のせい』、ドラマ「I"s」「絶対正義」「恐怖新聞」「幽☆遊☆白書」「新空港占拠」などがある。また、2026年放送予定のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」に出演することが決定している。
X @shiraishi_sei
Instagram @shiraishi_sei

STYLING=Lim Lean Lee

HAIR & MAKE-UP=高橋里帆(HappyStar)

TEXT=GINGER編集部

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