女優としても活躍が目覚ましい田中みな実さん。GINGERでは連載エッセイ「ここだけ話」で日々のエピソードを綴っていただき、私服コーデを披露いただいたり、コラボ企画のこだわり伺ったりも。今回はみな実さんにとって初となる‟浴衣コラボ”についてスペシャルインタビュー！ もちろん浴衣を着たときの‟ここだけ話”も語っていただきました！
初のコラボ浴衣が実現した経緯は…
「私はイベント事があまり得意ではなくて、どちらかというと人が多いところを避けて生きてきました。でもせっかく憧れのKEITAMARUYAMAさんとコラボをさせていただき、最高の浴衣が完成したので、今年の夏は花火大会やお祭りはもちろん、食事会や舞台など、たくさんのオケージョンで、この浴衣を着て出かけたいと思っています」というみな実さん。
６月21日（土）に発売が決定したKEITAMARUYAMAとのコラボレーション浴衣は、「大人の浴衣」をコンセプトにデザインされ、日本の夏の装いを彩る鮮やかな一枚に。
今回の浴衣コラボがスタートしたきっかけを伺うと――
「昨年、丸山敬太さんに私のラジオ番組へご出演いただく機会がありました。そのとき、敬太さんのクリエーションの大ファンであるということをお伝えして。なかでも、ドラマ『せいせいするほど愛してる』で武井咲さんが着用されていたケイタマルヤマの浴衣がほんとうに素敵で、当時買い逃してしまってから、ずっと頭から離れず、似たような白地の浴衣を探しまわったけど見つからなかった、という話をしたところ、‟じゃあ一緒に作りましょうよ”と、まさかのご提案をいただきました。収録中にもかかわらず、二つ返事で“お願いします！”と、今回のコラボレーションが決まりました。唯一無二の感性をお持ちの敬太さんとものづくりができるなんて思っていなかったから、今も夢見心地です」
みな実さんにとって浴衣とは？
「思い浮かぶのは母のお下がりの浴衣。紺地に色が付いた蝶々の古典柄が、ちょっと地味だけど好みでした。パステルとか、差し込むだけの便利な帯が流行っていた時代だったから余計に、古き良きものに価値を見出していたのかもしれません。当時は新しい浴衣が欲しいとも思わず、毎年、地元の花火大会に喜んでそれを着ていっていたけど、 大人になるにつれて、ちょっといい浴衣が欲しいと思い始めました。そんなときに観た件のドラマでケイタマルヤマの浴衣に一目惚れ。ところが争奪戦に負けて買い逃し、似た感じの白地の浴衣を探し回って、ようやく白地に金魚の柄のものを百貨店でみつけたんです。とても可愛いらしかったけど、胸元に柄も色もないとなんだか間が抜けてみえて 。アクセサリーなどを上手に取り入れればよかったのかもしれないけど、そんな発想もなく、数回着てから仕舞いこんでしまいました。あれから10年以上が経ち、念願叶って敬太さんと理想の一枚をつくらせていただいたので、できることなら子や孫の代まで受け継いでいきたいです」
ひとめぼれした椅子の柄が浴衣の柄に
柄そして素材などのこだわりは？
「何年も前のことになりますが、ミッドタウンでケイタマルヤマのポップアップが開催されていて、覗いてみると、一人がけの椅子に心を奪われました。くすんだ水色をベースに花鳥の柄が描かれていて、フレームの白木も品が良く、すべてが完璧な椅子。ダイニングチェア以外に椅子を必要とはしていなかったけど、一点ものと聞き、お迎えする決断をしました。その話もラジオの収録時に敬太さんにさせていただいたところ、ならば、椅子の柄を浴衣に落とし込むのはどうだそうと提案をしてもらって、ブルーの花鳥柄の浴衣が出来上がったのです。和にも洋にも振れ過ぎない、どこかオリエンタルなムードを醸す柄は、どこまでもイマっぽい。加えて、帯や紐次第で見え方がまるで違うのも発見でした。幅広い層の方々に手にしていただきたいと思った反面、目指すは一生モノだから、生地にはどうしてもこだわりたくて、着ていて気持ちがいい上質なものをチョイス。お安い買い物ではないけれど、きっと、後悔はさせません！」
浴衣の制作中に苦労したことは？
「それが、まったくなくて。拍子抜けするほどスムーズにあれこれ進んでいきました。初めて生地のサンプルを見たときから、息を呑むほど美しく、感動したのを覚えています。ただ、私には見えないところで、たくさんのご苦労があったかとは思います。浴衣づくりにかかわってくださったすべての方に感謝の気持ちでいっぱいです。そうそう、唯一迷ったことがあるとすれば、グリーンで作ってもらったサンプルもとっても素敵で決めきれず…。ずっと悩んでいたら、敬太さんが ‟二種類にしましょう！” って（笑）。敬太さんの決断力のおかげで順調に進んでいったのだと思います」
どんなヘアメイクでも似合う美人浴衣です！
どんなヘアメイクがおすすめですか？
「アイメイクには色をあまり使わず、リップにポイントを持ってくるのがいいみたいです。ヘアスタイルはかんざしを使ってオーソドックスなスタイルもありだし、今日のようにたくさんの三つ編みにリボンをアクセントにするのも遊び心があって、浴衣でしかできない冒険なのかなと感じました」
浴衣スタイルで思い出深いエピソードを教えてください。
「大学生の頃、東京湾の花火大会にどうしても浴衣を着て行きたくて、“着崩れたら大変よ”“慣れない履物で長時間歩けるの？”と心配する母をよそに、浴衣姿ででかけていったんです。母の予想は的中。人混みの中の移動、暑さ、座ったり立ったりで、花火が終わる頃には着崩れてしまい、帰り道は人の海。電車に乗るのにも長蛇の列を成していて、なんと終電を逃してしまう事態に。浴衣もメイクも崩れ、足は激痛。ファミレスで朝まで過ごしたな～。全然いい思い出じゃないですね（笑）。このKEITAMARUYAMAさんとのコラボの浴衣では素敵な思い出をつくっていきたいです」
巾着やワンピース、ブラウスもおすすめ
刺繍巾着￥16,500 ※カラー／ボルドー、サックス、レッド
他にも、ワンピースやブラウスなど様々なアイテムをラインナップ。
「巾着は、浴衣はもちろんデイリーな装いにもハマるから出番が多そうです。3種あるなかで、私は特にボルドー推し♡ そして、浴衣は着付けなど、ハードルが高めという方向けに、同じ生地を贅沢につかったワンピースもつくりました。子供の着付けで手いっぱいで、自分のことはつい後回しになりがちなママ世代にも、この浴衣生地のワンピースをサラッと着てもらえたらという想いも。ストンとしたシルエットで、体型をひろわず、両サイドには足さばきの良いスリット入り。下着で困らないように、前後の開きを深くしすぎず、後ろのリボンは帯をイメージして長めに垂らしています。羽織にもなるトップスも、暑い夏に活躍すること間違いなし」
本当にはっとするほど美しい浴衣の誕生。みな実さん自身も、そでを通して「何度も美人浴衣だな～と思った」という大人の一着で、2025年の夏の思い出をつくりませんか。
KEITAMARUYAMA
www.keitamaruyama.com
