日本の伝統産業、酒造り。日本のお酒のなかでも古い歴史を持つ「どぶろく」は、弥生時代の稲作の歴史とほぼ同起源ともいわれている。今月の「香里奈が考える今、できること」は、その素朴で純粋な味わいに注目。香里奈が世界に誇るジャパンクオリティを体感!
たくさんの人にもっと知ってほしい、日本の伝統酒の味
今回、香里奈がお邪魔したのは、昨年6月に金融の街として知られる日本橋兜町にオープンした「平和どぶろく兜町醸造所」。どぶろくができるまでやその魅力について、平和酒造・醸造家の宿南俊貴さんにお話を伺った。
香里奈 今日まで、どぶろくには"濁ったお酒"という知識しかなくて、甘酒に近いものを想像していました。
宿南さん 甘酒も日本酒やどぶろくと原料は同じですが、甘酒は製造過程でアルコール発酵をする酵母を入れないため、「清涼飲料水」の扱いになるんです。見た目はとても似てますよね。清酒、にごり酒、どぶろくの違いは、製造過程で濾すか、濾さないか。その工程の有無で分類上大きく変わってくるのです。
香里奈 初めてどぶろくをいただいて、かなり印象が変わりました。なかなかいただく機会もなく、どぶろくって聞くと、どうしても"おじさんイメージ"があったけど、女性受けする飲みやすさ。ちょっとびっくりです(笑)。
宿南さん 米は和歌山県産の「にこまる」を使用しています。水も和歌山の清酒蔵で使う仕込み水をそのまま運んでいたり。そんな素材の旨味をダイレクトに味わえることはもちろん、ここではさまざまな副原料を使用した限定のどぶろくもサービングしているので、いろいろなフレーバーを試せるのも楽しみのひとつだと思います。
香里奈 このお店は毎日昼の1時から営業していると聞きました。バーにしては早い開店だと思うのですが、理由はあるのですか?
宿南さん 少しでも多くのお客さまにご来店いただいて、どぶろくの魅力を知ってほしいという想いから、できるだけ営業時間を長くしています。ランチ後に1杯だけ飲みに立ち寄ってくださるお客さまもいますよ(笑)。そういう意味合いでも、明るくオープンな雰囲気を大事にしています。和歌山以外の出店は初めてだったのですが、どぶろくに興味を持ってくださるお客さまが増えるのはとてもうれしいです。
香里奈 「酔うためではなく、人生を豊かにするようなお酒」という平和酒造さんのスローガンが素敵だなと思いました。私も今日は新発見がたくさん! メイドインジャパンの素晴らしい味が、もっと世界に広がっていくことを期待しています。どぶろくを気軽に楽しめるお店がもっと増えるといいですよね。
香里奈、どぶろくをいただきます!
宿南さんが醸造したどぶろくを、バーカウンターで試飲しました。アルコール低めのプレーンから、個性的な味わいのフレーバーも初体験!
意外とさらりとしていて、とにかく飲みやすかった“初めてのどぶろく”。「あずきは粒々が楽しくて、みかんは後から広がる香りがすごい。ビールになじみがあるからか、私はホップが一番好きでした」
香里奈のおすすめTIPS
本日の限定どぶろく
通常メニューにはない、限定フレーバーもぜひチェックしたい。この日の限定どぶろくは、バジル、みかん、黒ごまの3種。見た目も爽やかでキレイなバジルは、3度目のリピート登場。
おつまみも美味しい!
どぶろくとのペアリングを楽しみたいバーフードにも注目。なかでも「金山寺味噌とクリームチーズのクラッカー」(¥450)は香里奈が大絶賛! ふたつの発酵食品の相乗効果が最高です。
瓶詰めをテイクアウト
店内では持ち帰り用も販売。できたてをそのまま瓶詰めしました。「ホップどぶろく」「黒豆どぶろく」「小豆どぶろく」(720ml 各¥3,300)から、香里奈はお気に入りだったホップ味をお買い上げ。
今週末は、ぜひ兜町へ
昨年6月、金融の街として知られる日本橋兜町にオープンしたどぶろくのブルワリーパブ。鮮度の高い自家醸造のどぶろくを提供。和歌山県の老舗酒造である平和酒造が手がける。
平和どぶろく 兜町醸造所
https://www.heiwashuzou.co.jp/