芸能界に身を置くこと20年以上。キャスターを務める「Nスタ」も5年目を迎え、確実にキャリアを積んでいるホラン千秋さん。忙しい毎日のなか、32歳の今たどり着いたのが“心と体の整理整頓”。心を常に整理することが、自分らしく生きるヒントになっていました。
“求められること”に全力を注いだらそれが“やりたいこと”になっていた
報道番組「Nスタ」のキャスターとして活躍。“夕方の顔”として愛されているホラン千秋さん。受け身のままでいるのではなく、自ら行動を起こして道を切り開いてきた。そこで彼女が学んだのは“やりたいもの”と“求められるもの”が決して一致するとは限らないということ。
「“求められること”に対して全力で応えていたら、気付けばそれが“やりたいこと”に変わっていた…。実はキャスターの仕事もそのひとつ。初めてキャスターに挑戦したのは23歳のころで。最初は大役すぎるのでお断りしようと思ったんです。『こんな小娘に報道番組は無理です‼︎』って。でも、周りに背中を押されてやってみたら、とても面白く奥深くて。思いもよらないところから飛び込んできた仕事が、気付いたら、私の“やりたい仕事”のひとつになっていたんです」
心と体に余裕がないときは「やらない」「しない」「会わない」
天職は用意されているものではなく自分で作るもの。周りから求められ、全力を注いだ先に出合うもの。迷い悩んだ時期を経て、今は充実した毎日を送っているホランさん。
「確かに仕事面ではそうかもしれませんが…残念ながらプライベートはまったく充実しておりません(笑)。でも、それでいいんです。外に出たり、誰かに会ったりするのは楽しいけど、やっぱり疲れるんですよね。そのせいで翌日の仕事のパフォーマンスが落ちたら気持ちも落ちてしまう。ストレス発散のつもりが、さらにストレスを溜めることになってしまいかねない。だからこそ、自分の心と体に余裕がないときは『やらない』『しない』『会わない』。どんなに楽しいとわかっていても、そこはしっかり心を鬼にして(笑)」
今の自分に何が必要なのか、何を大切にすべきなのか、心が常に整理されている。ホランさんは潔いほどにシンプルな人だ。
「それがわかると日々の取捨選択も楽になる。毎日がとても心地よくなりました。ただ、それもまた問題で。恋愛のチャンスが舞い込んでも、この心地よさを手放したくないあまり億劫に感じてしまう。結果、一人が加速中。最近は逆に思うんです。違うものや不必要なものを取り入れる柔軟性も忘れちゃいけないなって(笑)」
価値観の多様化が進む今、特に風の時代を生きやすくするためには、自分軸での取捨選択が大切に。“自分らしさ”を大切にし、唯一無二な存在となったホランさんの言葉をぜひ参考にして。
ホラン千秋(ほらんちあき)
1988年9月28日生まれ。アイルランド人の父と日本人の母を持つ。2012年ニュース番組「NEWS ZERO」でアシスタントキャスターを経て、ʼ17年から「Nスタ」のメインキャスターを務める。