本日(1/29)公開の映画『おもいで写眞』を記念して、同作出演の香里奈が東京の思い出の地を巡ります! 生まれ育った名古屋から上京して18年。右も左もわからない東京で経験した苦労や楽しさ、そしてかけがえのない仲間との出会い。そのひとつひとつが「香里奈」を形成する大切なピースになっているようです。
モデル・香里奈を育ててくれた「御茶ノ水」
14年にわたり専属モデルをやらせていただいた雑誌『Ray』。御茶ノ水にはその編集部があり、毎月通っていた場所です。当時まだ高校生だった私は、撮影の予定が入ると地元から上京し、編集部近くのホテルに滞在する・・・という生活を送っていました。
ホテルは水道橋駅寄りの「東京グリーンホテル」が定宿。水道橋から御茶ノ水にかけて、けっこうな勾配の坂があり、海外ロケのときなどは、重いスーツケースを押しながらその坂を上ったこともよく覚えています。
初めてのことだらけだったので、楽しい思い出はもちろんのこと、時には悔しい感情を持ったり、つらい経験もしてきました。そのすべてが、今の自分を作ってくれたのだと思っています。
今回撮影したのは、編集部近くの「男坂」。段数にして73段もある一直線の階段で、編集部からここを下りてコンビニへ買い出しに行ったりもしていました。
ちなみに並びにはカーブした「女坂」と呼ばれる階段があってこちらは3つの踊り場があるため、多少緩やか。映画やドラマのロケ地としても利用されることが多く、私もこの女坂でドラマの撮影したことがあります。
編集部からコンビニに行くときは、男坂で行くか女坂で行くか、意見が分かれていたのもいい思い出です(笑)。
プライベートのほとんどを過ごした街「渋谷」
東京のなかでは渋谷が一番なじみのある街かもしれない。大好きな家電量販店もいっぱいあるし(笑)、買い物もしやすい。時間ができるとふらっと寄りたくなる場所です。
懐かしい思い出話をひとつ挙げるなら・・・そうそう、渋谷109の路地裏に昔、小さな洋食屋さんがあって。おじいちゃんとおばあちゃんがやっていたのですが、そこに私たち、いわゆる“地方組”がよく集まっていたんですよね。上京したての若い俳優やタレント、モデルたち。まだ東京に友達もいなくて、SNSでつながることもなかったから、何となくみんな、そこに集まるようになっていたんです。
東京にもちゃんと自分の居場所があるって、感じていたかったのかもしれませんね。同じように沖縄から出てきていた(山田)優とは「今日何時に終わる?」「じゃあいつもの所でね」みたいなノリで、ほぼ毎日会っていました(笑)。
あれから渋谷の街並みは本当に目まぐるしく変わっていき、刺激的なものがたくさん生まれています。進化や発展が早いから、常に“今”行く価値がある街だなって思います。一方で、ハチ公やモヤイ像は昔と変わらずそこにいてくれる。スクランブル交差点の三千里薬品さんや天津甘栗屋さんもずっと変わらず、同じ場所で元気に頑張っている。そのバランスもまた素敵だなって思うし、魅力の一つ。
変わらない渋谷の風景に触れると、自然と力がわくんです。
映画『おもいで写眞』の思い出は?
撮影は富山。大自然に囲まれた素敵なロケーションでした。オフの時間もあったので一人で散策したり・・・リフレッシュできたような気がします。
地元の方々にもたくさんご協力をいただいて、ストーリーはもちろんですが、あたたかい気持ちになれる作品に仕上がりました。こんな時代だからこそ、人との繋がりや絆を大切にしよう、明日もまた頑張ろうと思えるような、そんな映画です。ぜひ観てくださいね!
映画『おもいで写眞』
祖母の死を機に音更結子(深川麻衣)は高齢者の遺影用の「おもいで写真」を撮り始める。人が生きる豊かさと年を重ねる美しさを描く、芸能事務所テンカラット25周年記念作品。
出演/深川⿇⾐ 、⾼良健吾、⾹⾥奈、井浦新、古⾕⼀⾏/吉⾏和⼦
監督・脚本/熊澤尚人
脚本/まなべゆきこ
原作/熊澤尚人『おもいで写眞』幻冬舎文庫
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