弾ける笑顔、射るような瞳、艶っぽい唇、切ない表情・・・自在な表現の奥に、ブレない芯の強さとしなやかな女らしさが見え隠れする。そのバランス感覚は何から、どこから来るのか?
石原さとみを支える友人たちとその密なる関係性、さらに生きる目的にいたるまで、彼女自身の言葉を紡いで届けます!
たくさん甘えるし、甘えてもらう
人生で一番大切にしているもの。それは「両親と友人」です。
私の幸せの基準は、彼ら彼女らとどれだけ会えているか、話せているか。
刺激し合って、安心感をもらって、新しい価値観を共有し合って。
その支えが私を強くするし、優しさやしなやかさを生み出す源になっていると思うんです。
特に友人と会っているときは、とにかく笑ってます。
くだらないことを話して、ただ笑ってる。
ひとりで悩むことはあまりないんです。
たくさん甘えるし、甘えてもらってます。
いっぱい頼るし、頼ってもらってます。
支えてもらう分、全力で支える覚悟ができてます。
私のことをよく知る、信頼できる友人と会うと
モヤモヤしていたり、グラグラしていた心にエネルギーが注入されて
いつのまにか心のバランスが取れていくんですよね。
かけがえのない仲間と過ごす、かけがえのない時間。
これが私のバランス術です。
生きる目的を考え抜いて、変わった
「してもらうばかり」だったアンバランスな私が変わったのは、
映画の撮影でアフリカを訪れたことがきっかけでした。
誰も私を知らない、共通言語もない、そんな環境での過酷な撮影。
当時の私は未熟で、まともに心を通わすことすらできなかったんです。
「人間力とはいったい何なのか?」「どうすれば鍛えられるのか?」
ずっと内省する日々を過ごしました。
そのときに頼ったのもやはり友人。
たくさんたくさん話し合うことで、頭が整理されたんですよね。
「何のために生きるのか」という問いの答えが内面から立ち上がってきて、
人生の目的が少しずつ定まってきたんです。
すると意志が明確になるから、日々の選択が早くなる。
他力本願ではなく自分本位になるから、やりがいが生まれて楽しさが増す。
不思議なほど、生きやすくなりました。
周囲に支えられている分、私も人の役に立ちたいし、尽くしたい。
自分も他人も受け入れて、もっと強く、優しく、
しなやかな女性になりたいんです。
石原さとみ(いしはらさとみ)
1986年12月24日生まれ、東京都出身。2003年、映画『わたしのグランパ』でデビュー。以後、ドラマ「失恋ショコラティエ」「校閲ガール」「アンナチュラル」、映画『進撃の巨人』『シン・ゴジラ』など数々のヒット作品に出演。9月からは舞台『アジアの女』にて主演が決定している。