仕事や日常生活で生じる迷いや課題に、より良い答えを見つけるためには、まず「自分を知る」ことが大事。保健学博士の島田恭子さんが「自分を知ること」=「自分のトリセツ」の作り方をナビゲート。自身のトリセツを手に入れて、ウェルビーイングにいこう! 【連載「自分学 わたしのトリセツ」】
vol.3 しあわせのものさしで測ってみると!?
“自分なりのしあわせ”を叶えていく自分学。前回は、“私がホントにホンネで大事にしたいものは?”と日々問いかけるクセをつけることをおすすめしました(世間やまわりの人ではなく“私が”、というのがポイント!)。そして今回は、その答えに近づくため、世界標準の“しあわせのものさし”をご紹介。
ポジティブ心理学では、いくつもの“しあわせを測るものさし”があります。といってもここで言うしあわせは「あぁ(今この瞬間)ハッピー♪」という一時的なものではなく、“人生を通してのしあわせ”です。たとえば私たちがおばあちゃんになってこの世を去るときに「あぁ私の人生、なかなかいい感じだったわぃ…」と回顧できるイメージです。ウェルビーイング研究の第一人者キャロル・リフ博士は、そんなしあわせのイメージは、以下の6つでできていることを明らかにしました。
(1) 生きている“意味”を感じている
(2) “成長”し続けている
(3) 自分の思いを優先する“自分軸”
(4) ありのままの“自分を受け入れる”
(5) 状況を見て柔軟にやっていける
(6) “人づきあい”を大事にする
どれも人生を豊かにする大切な要素ですね。これらをまずは、自分がこれから大事にしたい順番に並べてみます。(ぜひ書き出して、やってみてくださいね!)
ちなみに私は、(6)人づきあい→(2)成長→(3)自分軸→(5)状況適応→(1)意味→(4)自己受容となりました。
次にこの6つを、自分ができているな、と思う順番に並べてみるとどうでしょう。私の場合、(6)人づきあい→(2)成長→(5)状況適応→(1)意味→(4)自己受容→(3)自分軸となりました。書き出して比べてみます。
大事にしたいこと
(6)→(2)→(3)→(5)→(1)→(4)
自分ができていること
(6)→(2)→(5)→(1)→(4)→(3)
”大事にしたい”上位と、”できている”上位はリンクしていますか?私は(3)自分軸を大事にしたいはずなのに、今はまだできていない!という結果に。なので今後は自分軸を意識すると、ウェルビーイングに近づくことが判明しました。皆さんはいかがでしたか?
次回からは6つのポイントを解説していきます。
執筆者/保健学博士・島田恭子(しまだきょうこ)
医学や心理学のためになる知見を、女性の幸せに役立てたいと活動中。東京大学大学院でこころの予防医学を学び、保健学博士となる。一般社団法人ココロバランス研究所代表。
https://customer-harassment.org/