「ファッションはもっと自由に！」そんなポリシーを抱くスタイリスト長澤さんがモード･コンサバなおしゃれをナビゲートする連載「スタイリスト長澤実香のモードの解釈」。控えめでありながらも妥協のない品質と、無駄を削ぎ落としたシンプルなシェイプが魅力のザ･ロウ 2023年フォールコレクションを川口春奈の着こなしでお届け。
存在感のあるロングコートにカシミアスカーフを効かせて
ナイロンとシルク製のコクーンロングコートは極上の保温性と、撥水加工も施した機能性を誇る名品アウター。さらにあたたかなダブルフェイスカシミア製のロングスカーフを合わせて、力強さのあるリーンなシルエットが完成。
精緻を極めたディテールでトレンチコートを刷新
フロントにスカーフパネルを施し、優雅なドレープを生み出したトレンチコート。タイムレスでありモダンさもある一着を、それぞれの個性で纏いたい。
無限の魅力を表現したブラックコートスタイル
シンボリックカラーでもあるブラックカラーにフォーカスした今季、さまざまな素材を用い、黒という色の奥行きや幅を表現。オーバーコートはシルクのような肌触りのダブルフェイス･スリ･アルパカ素材、ワイド襟とそこにドッキングしたスカーフが特徴。
ダイナミックなシルエットで魅せる造形美
帯のようなパネルが重なり合ったワンショルダートップスとスカート。ダイナミックなデザインの持つ力強さと、ほんのり光沢感のある素材やエレガントな露出とのバランスが絶妙。
「上質でシンプル、ソフトタッチで滑らかなラグジュアリーTシャツを作ることからスタートしたザ･ロウ。妥協せず真摯に向き合って生み出す服や小物は、最高級のファブリックや格別なテクスチャー、精緻な職人技によるもの。この本質的な美しさこそが、ザ･ロウの魅力です。アートやカルチャーを背景に、五感で感じながら纏う服。私にとって大切なブランドです」（長澤さん）
長澤実香（ながさわみか）
1974年生まれ、北海道出身。雑誌･広告のスタイリングのほか、ベビー服ブランド「Hijiki.」も手がける。モノの背景に宿るストーリーや、まとう女性像からスタイルを提案。モデルや女優からの支持も厚い。
