株式投資を始めるとよく目にする「ETF」について、ファイナンシャルプランナーの花輪陽子先生が解説。
ETFと一般の投資信託の違いとは?
ETFとはExchange Traded Fundsの略で「上場投資信託」のこと。日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)など、特定の指数(=インデックス)の動きに連動する運用成果をめざし、東京証券取引所などの金融商品取引所に上場している投資信託を指します。
ETFを活用することで、日本のネット証券などから、海外のよいファンド(投資信託)を購入することができます。
金融商品取引所の取引時間内に、株式と同様に相場の動きを見ながら売り買いができるのが特徴。通常の投資信託の場合は、上場していないため、1日1回算出される基準価額で1日1回しか取り引きできません。
指数(=インデックス)の具体例
「特定の指数(=インデックス)」は、先ほど挙げた日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)以外にもさまざまあります。具体的に、株価指数の例をいくつか見てみましょう(株価のほかにも、ETFで連動する指数には債券、REIT(リート)、コモディティ(商品)等の指数もあります)。
S&P 500
アメリカに上場されている企業トップ500社の株価で構成される株式市場インデックス
MSCI ACWI
23の先進国および新興国の大型および中型株式を網羅するインデックス
MSCI EMERGING MARKETS IMI
23の新興市場国にわたる大中小型株の代表株によって構成されるインデックス
MSCI WORLD
日本を含む世界の主要国(先進国)の株式を対象としたインデックス
S&P Asia500
香港、韓国、シンガポール、台湾の4つの主要なアジアの市場から構成される株式インデックス
EURO STOXX 50
12の欧州諸国からの50銘柄で構成されるインデックス
FTSE100
ロンドン証券取引所に上場する銘柄のうち時価総額上位100銘柄で構成されるインデックス
MSCI EAFE
先進国24カ国、新興国21カ国、フロンティア国25カ国の約70カ国、各国市場の時価総額上位約85%をカバーするインデックス
こういった指数に連動し、金融商品取引所で売買できるのがETF。敷居が高いイメージのある海外投資を、日本でも気軽に始められるということがわかると思います。NISAやiDeCoを活用して始めるのもいいですね。