地球や社会にいいコトをしたいと思っていても、正直何から始めれば?というのが本音。SNSを通じて環境問題を発信するJUNNAさんに、エシカルアクションとの心地いい付き合い方を聞きました。
買って心地いいブランドであり続けるために無理はしない
ETRÉ TOKYOクリエイティブディレクターを務めるJUNNAさんは、大々的ではないけれど、SNSを通じて環境配慮の必要性を定期的に発信している。
「SDGsという言葉を知ったのは、もう5年くらい前のこと。ただ当時は、知っているだけで行動に起こすことはなく、自分の生活とは縁遠い話という捉え方でした。2018年に世界的なヘアケアブランドさんのグローバルコングレスに参加した際、『日本では、あなたはどんなふうに取り組んでいるの?』という単純な質問にも答えられない自分がいて、そのとき初めて他人事ではないと、世界との温度差を肌で感じました。それ以来、大好きなファッションの仕事を続けていくうえで絶対に向き合わなければならない問題であるという意識が芽生え、日常でも行動に移すように」
「まず始めたのは、『知る』ということ。ドキュメンタリー映画を見たり、本を読んだり、エシカルアクションにまつわる知識を吸収することから始めました。その後は、得た知識を周りに共有するように。チーム全体でマイボトルを持参するという習慣も環境を意識するきっかけになればと思い、始めたこと。そのころから環境に配慮した素材も市場に出回り始めましたが、“エコ素材に固執してデザインに合わない素材を選んだ結果、お客様の手に届かなくなる”では元も子もないので、自分たちの規模に合った素材選びと、毎シーズン在庫を消化することを第一に考えています。
さらに8月からはSDGsを身近に感じてもらえるよう、衣類回収ボックスを店舗に設置予定。いつか回収した衣類をリサイクルして、洋服を作るのが密かな目標です」
回収ボックス設置の裏側を拝見!
衣類回収をETRÉ TOKYOでも行うこととなり、日本環境設計さんの工場視察へ。
1. 日本中から集まった、衣類の山。まだまだ着られるトレンド服から新品同様の衣類までたくさん。
2. 集まった衣類をリサイクルのプロが繊維別に仕分け。そのスピードに驚愕しました。
3. リサイクルカシミヤを使用したニット。ETRÉ TOKYOでこの秋冬に販売予定。
JUNNAさんオススメの2冊
インタビュー時、まずは世界や日本が抱える環境問題の現状を知ることから、そして得た情報のすべてを鵜呑みにするのではなく、幅広い視点を持ち続けることが重要と語ってくれたJUNNAさん。そんなJUNNAさんオススメのSDGsに関する2冊をご紹介。
「アメリカの元副大統領アル・ゴアが地球の瀕死の症例を紹介しながら、今、人類が取るべきアクションを示してくれる本著。文字だけだと小難しくなりがちですが、グラフや写真でわかりやすく解説してくれるので、オススメの一冊」
「イオン、セブン&アイ、良品計画、スターバックス、パタゴニアなどの回収業務を行っている、日本環境設計の岩元会長のビジネス本。ETRÉ TOKYOでも衣類回収をお願いすることとなり、お話ができたときは感無量でした!」
JUNNA(ジュンナ)
東京都出身。2002年よりタレント、MC、女優、ダンサーとしてマルチに活躍。ライフスタイルブランド「ETRÉ TOKYO」のクリエイティブディレクターに2018年に就任。