みなさんのお財布のなかには、今いくら入っているでしょうか?
100円単位で答えられなかったとしても、だいたいの金額が把握できているという人は合格点。しかし「あれ~・・・わからない」という人や、「30,000円くらい入っていると思ったら20,000円だった」など大きな差がある人は要注意です。お金が貯まらない原因はそこにあります。そんなSpark GINGER世代のために、今回は「お金」の話をしましょう。
貯まらない理由は、「お金」を愛していないから!
みんなの前で「私、ファッションが大好き!」という人はいても、「私、お金大好き!」と宣言する人はいません。(いたとしたら、それはそれで怖いですけどね)。
ですが、本当の気持ちはどうでしょうか。みなさん、本当はお金が好きですよね? 「あったらいいな」と思っていますよね? 通帳の残高も100万円より1,000万円の方がイイですよね? 3億円の年末ジャンボ宝くじ、当選したら大喜びしますよね。
「欲しい」「嬉しい」「大切」と感じるということは、一言でいえば「好き」ということ。お金を貯めていくために、「お金を好き」という気持ちは必要最低限の要素です。
では、「お金が好き」なら誰もがお金を貯められるかというと、そうではありません。「好き」はあくまでも必要最低限のもの。例えば、プレイボーイは女性が大好きです。けれども、ただ女性を追っかけまわしていてもモテません。だから、「好き」という気持ちをエネルギーにして、女性のことを深く知ろうとします。結果、彼らはモテるようになるわけです。
重要なのは「知ろうとすること」。そう、ファッション好きの人がファッション誌を読んだり、お店を見て回るのと同じことです。
「こんなブランドがあるんだ」
「こういうコーデ、今度挑戦してみよう」
そんな発見や気づきも、「知りたい」という好奇心から始まります。
お金も同じで、「貯めたい」ならお金について「知る」必要があります。上手に貯めるための方法を勉強する必要もあります。冒頭で質問した「財布の中身」が分からないという人は、もっとも身近なお金について知らないということ。それではお金は貯まらないのです。
実践的なお金の知識「ドルコスト平均法」とは?
お金について知っておくべきこととは、どのようなことでしょうか。経済学や会計を一から勉強するのもよいのですが、ちょっとハードルが高くないですか? もっと実践的で、貯まる効果を実感しやすいものとして、今回は、私が実際にお客様にコンサルティングする時にお話しする、とっておきを紹介しますね。
例えば今月から米ドル投資を始めるとします。あなたは以下のどちらの方法を採りますか?
1・米ドルを毎月100ドルずつ買っていく
2・米ドルを毎月1万円ずつ買っていく
ドルを安く買えるのはどちらでしょうか。
――答えは2です。
外貨は日々値段が変動するため、できるだけ安いときに、多く買うことが大切。2の方法は、1ドル120円の時には少しだけ、80円の時には多く買うことができるため、結果として取得単価が安くなるのです。
同じ方法を、米ドル以外の通貨でも使えますし、積立型投資信託や、この仕組みが組み込まれている保険商品も有ります。
その名は「ドルコスト平均法」。これは、月々外貨や投資信託など積立型で貯蓄をしていく時の基本的なテクニックとなるものです。とても簡単ですから、仕組みだけでも覚えておきましょう。
お金を貯めるコツ:「難しい」はただの思い込み
ドルコスト平均法を見てもわかるとおり、「貯める事」は決して難しいものではありません。外貨も、一言でいえばお金ですから、基本的には円と同じです。そもそもお金や貯金が難しいものだったとしたら、みんなが日常的に使うことは出来ませんし、海外旅行で買い物も出来ないでしょう。
つまり、「難しいもの」と思っているとしたら、それは思い込みである可能性が高いということ。そして、その考え方が「知ろう」「勉強してみよう」という行動にブレーキをかけてしまっているのです。
ファッションだって、何も知らない人からみれば難しく見えます。でも、興味をもっていろいろ見ていくと、品質やデザインの良し悪しがわかるようになりますよね。知れば知るほど、もっと深く学びたくなるのではないでしょうか。
お金についても、ほんの少しの興味を持って「知ろう」と思えば「なんだ、簡単じゃん」と思うことも多いはず。その一歩目を踏み出すことで、もっと知りたいという気持ちが湧きやすくなり、ずっと貯まらない現状からも抜け出せるようになるのです。
思い込みについてもうひとつ書き加えておくと、「外貨はコワイ」「投資は値動きするからアブナイ」といったことも完全な思い込み。プロのアドバイスを聞きながら、リスクの意味を「知り」リターンの意味を「知れば」大抵の場合、理解できるはず。
せっかくドルコスト平均法を知ったのですから、これを機に外貨や投資商品にも興味を向けてみませんか。
杉山将樹
110ホールディングス株式会社 代表取締役 株式会社ほけんの110番 代表取締役 一般社団法人 保険乗合代理店協会 理事 1970年生まれ。 20代は建築設計、30代半ばまでは住宅セールスと住宅業界に身を置き、 35歳より保険業界へ。外資系生保にて新人賞、TOPアドバイザー等多数のコンテストに入賞。 その後39歳で株式会社ほけんの110番に参画、関東支社長・営業本部長・常務取締役を歴任。 2016年11月現在、北海道から沖縄まで全国80拠点以上を展開している。 「with you 1-10―あなたのために1から10まで」をキャッチフレーズに全国を疾走中。人呼んで業界のお洒落番長。東京都港区在住。著書に『死亡保険金は「命の値段」もっともシンプルな保険選び』(幻冬舎)がある。