何気ない雑貨ひとつも洗練されていたり、一方で定番の一着も絶妙に着こなしていたり…。おしゃれな人って、いったい何が違うの? その秘密は自宅にアリ! デザイナーやスタイリストなど、センスで生きている素敵な人の自宅を覗いて、そのテクニックを解明します。
端正な空間は、色・素材・余白のバランスで決まる!
今回訪れたのは、インテリア&フードスタイリストとして活動する洲脇佑美さんのご自宅。洗練されていながら、柔らかさや温かさを感じる洲脇さんのスタイリング。ご自宅もそんな撮影の1カットのようなシーンで埋め尽くされていました。
ピシッとした端正さを保ちながら、リラックス感を感じさせる秘密は、色の配分。「絨毯も明るい色で、壁も白、戸棚なども明るい木なので、それ以外は黒を多めに。テーブルクロスの青や植物のグリーンで抜け感を作っています」と洲脇さん。空間全体を1枚の絵に見立てて、配色のバランスを整えるのがコツだそう!
キッチンの脇、2本のラインのような棚は「スタイリストに“お前は私をどう飾るのか”と挑んでくる棚」だそう。ガラス・木・陶器、白・黒・透明など、素材や色の変化をつけて配置。日々の実用品だけれど、まるでアートのよう。
郵便物や書類など、あとで片付けたい書類も、深めのカゴに入れてペーパーウェイトを載せておけば景観を損ないません。
見えないところまで美しさを追求
「バックヤードも美しく整えることで、脳内も美しくなる」と話す洲脇さん。色や余白のバランスなど、廊下から覗く景色にこだわった倉庫部屋には、キャンドルやステーショナリー、布類など、撮影で使う小道具が整然と美しく並んでいます。棚はペイントしたそう。
変化をつけるなら「カゴ」や「ビン」が使える
調味料やキッチン雑貨が並ぶ収納棚。大きさや質感の異なるカゴに収めることで、スッキリ片付きつつリズムが生まれます。
調味料はすべて同じデザインのボトルに入れ替えれば、並べておいてもむしろ美しい。美しさ優先で、ラベルは貼りません!
まな板やトレイはそもそも「木かシルバー」に限定していて、カゴにまとめることで美しく収納。
センスのいい人のインテリアの特徴は、空間を「全体のバランス」で捉えていること! 部屋のアクセントとなる収納や小物類も素材や形、質感を限定することでまとまりが生まれ、変化をつけながらもバランスの良い空間づくりが叶います。どんな色や素材を足したいか、なにが余分なのかを見極めて、素敵な空間づくりをしていきましょう。
洲脇佑美(すわきゆみ)
大阪芸術大学空間デザインコース卒業後、インテリアショップの店長、インテリアスタイリストアシスタントを経てフリー。雑誌・カタログ・広告等で活躍。この部屋には3年前から居住。
http://www.suwakiyumi.com