意外に知られていないアメリカの中西部。観光地が少ないため訪れる観光客が少ないのもその理由の1つですが、実は優秀な大学が多く、日本からの留学生も多く暮らしている地域です。この度、そんな何もないと言われる中西部の中にあるアイオワ州を訪れる機会があったので、その様子をレポートしたいと思います。(料理研究家・フードコンサルタント/ブライデン陽子)
アメリカ中西部の特徴って?
シカゴから車を飛ばして3時間、ミシシッピー川を越えてアイオワ州に入ります。真のアメリカとも言われるこの地域は、一体どんな地域なのでしょうか?
とにかく広い
プレーリードッグでも知られるプレーリーという肥沃な土壌が広がるこの地は、アメリカでも有数な農業地帯。中でもアイオワ州はトウモロコシと大豆で知られています。この写真はホテルの窓から写したものですが、本当に見渡す限りとうもろこし畑で、とにかく広かったです。
開拓時代の歴史が残る
ドイツを始め北欧やオランダからのヨーロッパ人達を中心に、19世紀に開拓されたこの地は、今でもそんな名残を残す街が多く、想像以上に歴史的な建造物を目にすることができました。
人々が優しい
人口が少ないからか、行き交う人がみんな笑顔で挨拶をかわし、とってもフレンドリー。町中の至る所ににそんなローカルの優しさが感じられ、どこに行ってもウェルカムされている感じがしました。
人より多い豚
人よりも豚の数のほうが多いと言われるアイオワ州は、豚肉料理が豊富です。歴史的にドイツやその周辺の国からの移住者が多いため、アメリカ定番料理のポークチョップやホットドッグ以外に、シュニッツェルやドイツの伝統ソーセージのブルストなど、ヨーロッパの味も楽しめました。
充実したブリューワリー
バドワイザーやミラーなどアメリカの大手ビール会社の本社があるだけあり、どんな小さな町にもクラフトビールのブリューワリーが充実していました。
毎日どんなものを食べているの?
一般的によく食べられている料理は、キャセロール料理と言って、大きなグラタンのような料理です。メインになる肉や野菜にご飯やパスタなどの主食も一緒に混ぜて焼き上げるので、ワンディッシュでとっても手軽です。あまり手間をかけずに美味しく食べられる料理が、好まれているようです。
中西部のレポートは以上になりますが、最後にレシピを1つ紹介したいと思います。今回の最終目的地であるグリネルという街のスーパーで手に入れた無料のレシピ集に、やはりキャセロール料理やレンジで簡単に作れるマグカップ料理のレシピがたくさん載っていたので、その中から面白そうだった「マグカップピザ」を、少しアレンジして紹介したいと思います。中西部の広大なトウモロコシ畑を想像しながら、是非作ってみてください。
マグカップピザ
好みでピザソースの上に、サラミやペパロニを乗せても美味しいです。パセリバジルなどドライハーブを使用する場合は調理前に、生のハーブを使用する場合は調理後に散らしてください。
●材料:1人分
薄力粉 大さじ4杯
牛乳 大さじ3杯
ピザソース 大さじ1杯
ピザ用チーズ ひと握り
黒胡椒 適宜
ハーブ 好みで
●作り方
マグカップか小さめのボウルに薄力粉と牛乳を加え、粉っぽさがなくなるまで混ぜて、カップの底に広げる。生地の上からピザソースとチーズを乗せ、胡椒と好みでハーブをかけ、生地に火が通るまで1分から1分半レンジで温める。