【@六本木のレストラン】今は完璧を目指さず、揺れ動いたっていい

昭和の時代から変わりゆく世の中を見続けているジョバンナ洋子ママが、街で出会った日常あるあるな事件簿をお届けする連載「ジョバンナ洋子の今日もどこかでパトロール」第2回。
今月は外出自粛明けに出かけた六本木のレストランでのお話。蒸しっとした梅雨を乗り切るイタリアの白ワイン情報もお楽しみに。

新しい挑戦のハードルが低くなって


ボンジョルノ〜。まあ、恐る恐るではあるけれど、皆さん、少しずつ前の生活に戻し始めてるってところかしら? でもまだ止まって考えてる時間が長いからか、あれをやってみようかしら? こんなこともできるかも? って、私は落ち着きなくアドレナリンが出まくってる感じよ。まさかね〜、こんな十分過ぎる大人になってから、自分という人間の未知なる可能性を掘り起こすことになろうとは、コロナ前は想像もつかなかったわね。でもね、それはそれで良かったってポジティブに考えてるのよ。だって、ある意味、またゼロから新しい挑戦ができるんだから。年とってる暇もないわね。

毎日じゃないけれど、そろそろ社会にも出かけてるから、お久しぶりな仕事仲間に会うじゃない。で、話の流れで「そろそろレストランにでも行ってみない?」ってことになってたわけ。

お気に入りのレストランに出かけてみたものの・・・・・・

さて、今日は例の仕事仲間女子との食事会だわ。残念ながら天気もイマイチだから、お洋服どうしようかしら? もちろんファッションをお伝えすることをメインの仕事にしてるから、これまでも出かける場所や会う人に合わせて服を選んでたけれど、コロナ禍を経て、ますますそこに気を配るようになった気がするの。今日はクリーンな印象のブルーのシャツと森を感じさせるようなグリーンのハイウエストのパンツに決めたわ。

A子「あ〜、久しぶりよね、こういう風に外で食事できるのも」

ジョバンナ(以下G)「やっぱりみんな手に取るのは、ポジティブな色の服ね。青、赤、黄色ってきれいにバラけたわ〜」

B美「そうね〜、久しぶりにちょっと整えた感じ。とりあえず、泡で乾杯かしら」

G「さてお料理は何にする? お目当てのこの時期限定のうにのお料理は、もう頼んであるからね」

A子「ありがとう! 毎年楽しみにしてるの。じゃ、あとはシンプルなトマトパスタと牛肉のタリアータはどう?」

B美「賛成! は〜〜い、オーダーお願いしま〜す!」

A子「B美、ほら、ちょっとあんまり大きな声だと・・・・・・(汗)」

G「ああ、そうよね。でもね、こんなにディスタンスあるから大丈夫なのでは?」

店の人「お待たせしました。恐れ入りますが、取り分けてご用意いたしました」

B美「え〜、そんなんですか〜、大皿から適当に取り合うのが楽しかったのにな~」

A子「そうよね、何かあっちゃいけないものね」

G「お店の人もマスクしているし、まだ仕方ないわね」


ふぅ〜。まあ、普通に美味しかったし、楽しい話もできたんだけど、何かしらね。何の気兼ねもなく、ワイワイやってたコロナ前とは明らかに違うわ。完全にはリラックスできないから。同じものを食べても、こんなにも感じ方、味わいが違うなんて・・・・・・。大好きなレストランは営業が続けていけるように足を運んで支援したいんだけど、もう少し本格的に動き出すまで、積極的にはレストランに出かけないかもしれないわ。残念だけど出費も抑えなきゃならないし。私だけかしらね? 皆さんにも本音を聞いてみたいところよ。

欲望と倫理観の狭間で


進むべき道も、やるべきことも、今はまだいろいろ気持ちが定まらないっていうのが、正しいところじゃないかしら。例えばサステナブルにどう向き合うかが、いちばんわかりやすいかもしれないわ。コロナ禍という生まれて初めての危機に直面して、環境や人権に気づきがあった人も多いと思うの。7月1日からはレジ袋有料という店も多くなるし。でも極端すぎる急進的な思想にも抵抗はあるし、でも一歩一歩だと矛盾が生じるじゃない。いいものを長く使うべき、と言いながら、ネットでワンシーズン履き捨てなプラスティック製のサンダルをポチってる自分がいるという現実。

今はまだ、シンプルな欲望と理想とする倫理観のなかで揺れ動いていいのかも。完璧を目指さず少しずつ進んでリバウンドが起きないようにしましょ。まだまだおうちでゆっくり冷えた白ワインでも飲みながら、ゆっくり考えるときね!

●おすすめのワイン
カ・マイオル ルガーナ

今月の一本は、1967年にミラノ生まれの起業家、ヴァルター・コンタートが、最良のトレッビアーノ種産地として知られるガルダ湖南岸で創業したワイナリー。この地で生まれるワインをこよなく愛した彼は、トレッビアーノ種を飲みごたえがあるよう、この地方で独自に改良したトレッビアーノ・ディ・ルガーノ種を保護するために、ルガーナDOC協会を立ち上げるまでに。

「カ・マイオル ルガーナ」は、土壌や気候など環境に恵まれたこの地で生み出された白ワインです。樹齢の若いぶどうを使用し、手摘みしソフトプレス後、温度管理し発酵。緑がかった麦わら色で、柑橘系の繊細な香り、ドライで白いアーモンドやりんごを思わせる風味。シーフードが美味しい初夏に似合うワインです。

Cà Maiol Lugana DOP
ロンバルディア州
トレッビアーノ・ディ・ルガーナ100%
750ml ¥2,400(参考小売価格)

お問い合わせ先
フードライナー
TEL:078-858-2043

文/ジョバンナ洋子
イラスト/ユリコフ・カワヒロ

ジョバンナ洋子
ナビゲーター
ジョバンナ洋子
移ろいゆく世の中を見守る、元お叱りバー(架空)のママ。本業はファッションエディター。 GINGER Webでの連載も3年目に突入しリニューアル。各地で遭遇する日常の事件をきっかけに感じる新しい価値観を、ユニークに伝えていく。
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