NY発アラサー女子の日常~「好き」を仕事にする #ティーソムリエ編

いよいよ今年もあとわずかとなりました。一年のあれこれを振り返り、思い出に浸ったり、反省してみたり・・・考えることはいろいろありますね(笑)。来年こそは、何か新しいことも始めたいな・・・なんて思い描きながら、心を引き締める時期でもあります。そんなときにやっぱり気になるのは、キャリアとプライベートのバランス。
ニューヨークのアラサー女子だって、皆さんと考えていることは同じ。仕事をバリバリとこなしつつ、プライベートも、恋愛(もしくは結婚や子育て)もしっかり充実させるのが理想。そんな目標に少しでも近づくために、努力もしているし、勉強も怠りません。では、彼女たちは具体的にどんなことをしていて、いかなるマインドで日々を送っているのでしょうか。私がここニューヨークで出会った素敵な女子たちのお仕事先にお邪魔して、お仕事事情や、オンとオフの切り替え術、日常生活の楽しみ方などをインタビュー。そんな新企画のスタートです!

今、ニューヨークで大人気のアフタヌーンティーを支えるソムリエとは?

日本のアラサーたちの間でも人気の、ラグジュアリーなクリスタルブランド「バカラ」がプロデュースするホテル Baccarat Hotel New York 。インテリアに使われている装飾品、シャンデリアや花瓶、グラスなど、すべてがバカラの製品というなんともゴージャスなホテル。ここの2階にあるカフェ、グランド・サロンは、地元のソーシャライトたちの溜まり場であり、旅で訪れるGINGER世代たちにとっては憧れのお立ち寄りスポット。バカラのグラスでシャンパンを飲んだり、優雅なティータイムを過ごせるカフェなのです。今回は、ここで「ティーソムリエ」として働くガブリエルさんをフィーチャー。お仕事のこと、プライベートのこと、そして人気のアフタヌーンティーのオススメや、限定メニューについてまで、じっくりと伺いました。

好きなことに対する情熱がキャリアを育む

©︎ Hiromi Yamada

ガブリエル・ジャマルさん(30歳)は、イギリス系アメリカ人の母親と、中東出身の父親という家庭で育ち、子供の頃から食卓には必ずお茶が並び、多種多様なお茶を楽しんでいたそう。そんな環境のもと、ティーソムリエになったのは「すごく自然なこと」と語ります。

「とにかくお茶が大好き。いろいろ突き詰めていくうちに、オーガニックにもたどり着きました。お茶って体にもよいから、知れば知るほど、私の理想のライフスタイルにはぴったり。学ぶ課程も楽しいので、その知識と情熱を仕事に活かせないかなと思っていました」
というように、お茶をこよなく愛する彼女は、Teavana (スターバックスの紅茶専門店)でキャリアをスタート。その後、老舗デパート バーグドルフグッドマン内にあるカフェレストラン BGのサーバーに。ここでラグジュアリーなアフタヌーンティーの経験をつみ、バカラホテルのオープンを機にソムリエに。


お仕事に関するQ&A

©︎ Hiromi Yamada

――ティーソムリエってどんなことをするんですか?

「ベーシックな仕事内容は、ワインソムリエと同じです。ワインがお茶に変わっただけよ。お客様の好みに合わせて、お茶を選んで差し上げるのがメインの仕事です。お茶の好みって一度決まってしまうと、あんまり冒険ってしないでしょ。そういう方にも、いろいろなお茶を試して欲しいから、味の好みを聞きながら提案していくんです。例えば、ふだんアールグレイが好きだけど、他も飲んでみたいとか、苦味のある濃い色のお茶が好きだけどどういう銘柄がいいのかとか、お客様からのリクエストもいろいろ。ただ、アフタヌーンティーのセットは、フードの種類が多いので、お茶は味の強くないプレーンなものを合わせています。なので、ワインのようにフードとのペアリングというよリ、ここではお茶を単独で楽しむ方にいろいろとご紹介しています」

――仕事で楽しいことは何ですか?

「私のお茶に対する知識をお客様に提供できて、素晴らしいお茶と出合えた感動や喜びを分かち合えること。味の好みや習慣もまったく違う方たちに、私がオススメしたお茶を気に入ってもらえることが何よりもうれしいです。お客様は世界中からいらっしゃるので、たくさんの方とこの場所で、お茶を通して理解し合えて、親密になれるのもこの仕事の醍醐味ですね。特に、ここバカラホテルはインテリアも素敵でしょ。この空間にいるだけで、ハッピーな気分になれます。こういう環境で働けるのも、とてもラッキーだなって思っています」

――では逆に、仕事で大変なことは?

「毎日がまったく異なるので、臨機応変に対応しなくてはいけません。いろいろなタイプのお客様がいらして、さまざまなリクエストがありますから.・・・もちろんベストを尽くしますが、完璧にはこなせないときもあります。あとは、ここで働くすべての人が私と同じレベルでお茶について理解しているわけではないで、ウエイトスタッフもケアしないといけません。本来はもっとゆとりを持ってお茶のことだけ考えて、自分の任務に専念したいけれど、なかなかそういうわけにもいきません」

――ティーソムリエに向いてる人とは? どうしたらこの仕事に就けますか?

「もちろんお茶が大好きであること、それから人と話すのが好きなこと。社交的な人。普通の飲食業とは違う、特殊な能力が要求される職種ですから、サービスするだけでなく、レクチャーすることが好きな人。そして、とにかく柔軟で、学び続けていくことができる人が、ソムリエに向いていると思います。ソムリエに限らずお茶の種類や、任務によってはいろんな資格が必要なので、それぞれ自分のやりたいことにプラスになる講習を受けているようです。接客業やサービス業などの経験があると、それもプラスになると思いますよ。コネクションもできるし、情報交換ができるでしょ」

――これからの展望を教えてください

「まだまだ学びたいことがたくさんあります。学ぶべきこともたくさんあります。先日も日本茶の講習会に行ってきました。日本茶のマイスターの資格があると聞いたので、ぜひトライしてみたいです(笑)。ティーソムリエとしては、お茶の原産地へ行きファームを訪れて、現地ならではのお茶を飲んでみたいですね。例えば、インドとか、日本とか.。そしていろんな国の、まだ知られていない小さいブランドを発掘して広めて行きたいです」

お仕事用バッグの中身を拝見!

©︎ Hiromi Yamada

ガブリエルさんのお仕事用バッグは、比較的コンパクトなサイズ。職場にしロッカーもあるし、自転車通勤なので、荷物は少なめにし、斜めがけタイプが必須だそう。
「自転車に乗るとはいえ、メッセンジャーバッグやバックパックはカジュアルすぎるのでNG。服はモノトーンが多いので、合わせやすさを考えてバッグもグレーをセレクトしました。GIGI New York のバッグは、シンプルなデザインだけど、パイソンの型押しレザーやタッセルの飾りなど、おしゃれなディテールが効いていて気に入っています」

〈写真右から〉休憩時間に読んでいるミステリー小説。ティーバッグは、気になる銘柄やブランドを見つけたら常に試せるように携帯している。バカラでもサーブされている、お気に入りブランドの「In Pursuit of Tea」のダージリンはリーフで持ち歩いているそう。パフュームはローラータイプを愛用。気分やシチュエーションに合わせてつけているとか。お気に入りの香りは、スゥエーデンのブランド、BYRED(バレード)。お香のような香りに癒されるOUD IMMORTEL (ウッド イモーテル)。ELIZABETH AND JAMES(エリザベスアンドジェイムズ) のNIRVANA (ニルヴァーナ)はスッキリとしたムスクの香り。ただし、スクールや展示会などに参加するときは、フレグランスはつけません。メイクは基本ナチュラル。保湿力抜群のWELDA(ヴェレダ)のリップクリームで、リップケアはマスト。Tarte (タルト)のマスカラLights Camera Flashesは、デュアルサイドブラシで細かい部分までしっかりついてて目力アップ。ゴールドのパッケージもお気に入り。シャイニーや、メタリックなものが好きで、携帯ケースやお財布もゴールドで統一。

オフの日の過ごし方、プライベートのことQ&A

――休みの日は何をして過ごしていますか? 気分転換の方法は?

「休みの日だってお茶は欠かさないわ、ある意味ワーカホリックかしら(笑)? お茶を飲みながら、本を読むのが好きなんです。特にミステリーやサスペンスものが好み。それから旅行したり。旅先ではちろん、現地のお茶をしっかりチェックします(写真中央)。犬が大好きなので、ニュージャージーの実家にいるマックスとクーパー(写真左)が恋しくて、しょっちゅう会いに行って癒やされています」

――これがないと生きていけないっていうものは?

「もちろんお茶、友達、そしてNetflix! 映画やドラマも、ミステリーものが好き。あとは、歴史時代劇。今、Netflixではまって見てるのは「 Downton Abbey(ダウントン・アビー)」や「Miss Fisher’s Murder Mysteries(ミス・フィッシャーの殺人ミステリー)」でもやっぱり、本も映画も一番好きなのは、ハリー ポッターなの!」

――ガブリエルさんにとって、自分らしいスタイル(ファッション)とは?

「あまりパンツははかないです。どちらかというとドレス派だけど、シンプルでセクシーなモノトーンの服が多いかしら。好きなブランドはヘルムート ラング。バカラの制服も私っぽくて、お気にり入りよ。そしてバカラの赤いクリスタルのピアスをつけてアクセントにしています」

――彼との馴れ初めや、デート事情を教えて!

「彼とは、友達の紹介で知り合って意気投合したの! 出会って3カ月で一緒に住み始めました。彼も2ブロック離れた所のホテルで働いていて、職種は違うけれど(彼は営業職)、同じ業界なので仕事のよき理解者でもあります。私は平日に休みを取るし、彼は週末が休みなので、お互いの休日は違うんですが・・・いつも自転車で一緒に通勤しているし、仕事が終わったら、待ち合わせして一緒に帰宅しています」

――今、興味のあること、そして今後の抱負を聞かせて!
「実は先月、交際3年目で彼と結婚しました!(写真右) ずっと一緒に住んでいたので、特に何も変わらないけれど、友達が抹茶でウエディングケーキを作ってくれたり、新婚旅行でフランス(パリ)とイギリス、そしてスペインのテネリフェ島を2週間かけて回って、特別な思い出がたくさんできました。彼は、私にとって最高のパートナーよ! これからふたりで、もっといろんなところに旅行したり、結婚生活を充実させたいと思っています。今は、まだ子供を欲しいとは思わないけど・・・だって、妊娠したらお茶を飲めなくなるでしょ。まあ、カフェインレスはOKだけど。まだまだ、ティーソムリエとしてのキャリアも磨きたいし、彼とふたりのの時間を楽しみたいと思っています」




ガブリエルさんオススメのお茶と、ティータイムの楽しみ方

©︎Andrew Werner

こちらのカフェで用意されているお茶のブランドは Mariage Freres、Camellia Sincesisなど 4種類、そのなかでもガブリエルさん本人のお気に入りとしてオススメしてくれたのは、NYブランドの In Parsuit of Tea の Silver Needleというホワイトティー(6ドル)。私もいただいてみたのですが、フルーティーな香りとほのかな甘みがありながらスッキリした口あたりで、クセがなくて飲みやすかったです。そして、アフタヌーンティーといえば、おなじみのティースタンドでサーブされる午後のお楽しみ。このカフェで押さえておきたいのは、季節に合わせた限定メニュー。このシーズン、ニューヨークシティバレエの演目「くるみ割り人形」に合わせて、12月中の期間限定で登場しているホリデーメニューのThe Nutcracker Tea と名付けられたコース(ひとり105ドル)。クランベリーのブレッドプティングや抹茶エクレアなどなど。色合いもカラフルで可愛くて、ホリデー気分が一気に盛り上がること間違いなし。「今年もよく頑張りました」ということで、自分へのご褒美にしてもいいですね♪

GRAND SALONはバカラホテルの2階、エレベーターを降りたら目の前です。
アフタヌーンティーは水曜日から日曜日の 午後1時〜4時まで。
ウエブサイトから、メールでも受け付けていますので、できれば予約してから行くことをオススメします。
ティーソムリエの予約などは特にいりませんので、ガブリエルさんを見かけたら気軽に声をかけてみてくださいね。

Baccarat Hotel New York
Grand Salon
28 W 53rd St, New York, NY 10019
TEL:+1 212・790・8867
https://www.baccarathotels.com/dining/grand-salon


さてさて。今年も、撮影やプライベートを通してたくさんの出会いがありました。そこからたくさん感動をもらい、インスパイアされたり。そんなふうに、人との出会いで私が感じたことを、皆さんとシェアしていけたらいいなと思って、ニューヨークのお仕事女子をフィーチャーしていくシリーズ記事を思いつきました。デザインも一新したこのGINGERwebのなかで、私自身もフレッシュな気持ちで、NYからナビゲートしていけたらと思ってます。
Happy Holidays!

文/山田ヒロミ




HIROMI YAMADA /スタイルマーケットエディター
ナビゲーター
HIROMI YAMADA /スタイルマーケットエディター
NY在住エディターライター、イメージコンサルタント。ファッョンスタイリストとしてキャリアを積み、渡米。現在は雑誌やウェブメディアを中心に、ディレクション、コーディネートから、執筆までを担当。衣美食住のすべてにアンテナを張り巡らせ、誰よりも情報通。
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