妊娠していないのに生理が遅れる! どこまで遅れると大変なの?

「毎月、生理周期の間隔が違っていて一定していない…」「次の生理が来るまでの期間が長い…」「次の生理がすぐに来てしまった…」など、生理周期の悩みや心配は、どの年齢でも多いですね。生理不順というけれど、どこまで遅れると心配すべきなのか…。その原因についてもお伝えします。

ストレス、過度な運動、過激なダイエットでも乱れます

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私たち女性の生理のリズムは、とてもデリケートです。ちょっとした疲れ、ストレスなどでも、すぐに不規則になります。
たとえば、引っ越し、転勤、異動、ハードワークなどによってストレスがかかると(自分ではストレスと認識していなくても)、生理周期が乱れたり、生理が止まったりします。また、過度な運動や過激なダイエットでも、生理周期は乱れます。

卵巣機能が低下している可能性も

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卵巣で排卵を起こし、生理の指令を出すのは、脳の視床下部、下垂体ですが、そこはホルモンの分泌を促す中枢としてだけでなく、感情や自律神経系の中枢としても働いています。
ストレスなどで脳がダメージを受けると、ホルモンの分泌にも影響が出てしまうわけです。脳からの指令が順調にいかないために、卵巣の機能が低下して、正常に排卵が起こらないことがあります。
正常な排卵が起こらないと、生理周期も乱れます。生理不順の原因は、脳からの指令の乱れによる排卵機能の低下もあるのです。

どこまでが正常な生理なの?

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生理の周期や期間は、人によってさまざまで、だれもが毎月、同じように一定して来るとは限りません。ですから多少、生理のばらつきがあっても心配することはありません。

目安としては、生理周期は25日から38日が正常範囲です。生理初日から次の生理が始まる前までの日数として数えます。
また、生理周期は、体調やちょっとしたストレスでも左右されるので、6日以内の変動は正常範囲と考えてよいと言われています。
生理で出血する期間は、3日~7日くらいが平均です。

ストレスや疲れなどで、一時的に生理の周期が乱れても、ストレス解消したあと、体調が戻れば、生理も安定することが多いので、しばらく様子をみても大丈夫です。

24日以内、39日以上の生理間隔だったら?

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生理周期が24日以内の場合を「頻発月経(ひんぱつげっけい)」といいます。原因のひとつは、一見、生理が来ているように見えて、実は見せかけの出血で、無排卵ということもあります。
もうひとつは、黄体機能不全です。排卵後に卵胞から分泌される黄体ホルモンが十分でないため、排卵してから次の生理が始まるまでの期間が10日以内と短くなり、子宮内膜がうまく育たない状態です。

また逆に、39日以上間が空く生理が毎回続くと「稀発月経(きはつげっけい)」と言います。無排卵、または遅延排卵の可能性があります。遅延排卵は、生理が始まってから排卵するまでの期間が普通より長い状態です。遅延排卵でも妊娠できる人もいますが、卵子の質に影響するため、生理が正常な人に比べて妊娠率は低くなります。

すぐに妊娠を望むなら、毎月排卵するための治療を

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なかには「生理が毎月来ないと心配でしかたがない・・・」という人もいます。でも、一時的に乱れても、60日以内に生理が来て、その後は元に戻れば大きく心配しないほうがいいでしょう。

「どうしても心配・・・」という人は、婦人科では、排卵誘発剤で生理を起こすか、低用量ピルでホルモンバランスを保つ治療をすることが多いです。

また、すぐに妊娠を望んでいる人は、排卵回数が少なく、妊娠のチャンスが減るわけですから、月1回排卵を起こすように、排卵誘発剤などの不妊治療をしてもいいかもしれません。

60日以上、生理の間隔があいていたら要注意!

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注意したいのは、60日以上、生理の間隔が長いこと空いて排卵が起こっていない場合。そうなると、無月経のケースが多いのです。

長期間、生理が来ないと、卵巣の機能が低下し、排卵が起こっていない証拠です。当然、脳の視床下部下垂体からの指令も乱れ、女性ホルモンの分泌も低下します。
卵巣機能が低下すると、生理不順というだけでなく、冷える、疲れる、肌が荒れる、精神的に不安定になるなど、体調全般が悪くなり、体のさまざまな機能に悪影響を及ぼします。

60日以上生理が来ないときは、すぐに婦人科を受診しましょう。放置する期間が長引けば長引くほど、治療にも時間がかかります。

無月経は放っておいては治りません

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無月経の多くは、強いストレス、過激な運動、無理なダイエットによって起こりますが、まれに下垂体や甲状腺、卵巣などの病気の可能性もあります。

無月経は、放っておいては治りません。婦人科で、ホルモン分泌や卵巣機能を回復させるための治療が必要です。低用量ピルなどのお薬で治療できます。
また、下垂体や甲状腺、卵巣などに病気がある場合は治療をします。

受診するときは、最終月経はいつで、何日間続いたか、生理痛はあるか、生理の出血量は多いか少なめか、そして基礎体温表をつけていれば持参します。

また、閉経はまだまだ先なのに、30代や40代前半で、閉経してしまう早発閉経というケースもまれにあります。卵巣が老化し、卵巣機能が低下、若くても閉経と同じ状態になってしまいます。その場合は、女性ホルモンの分泌が減少してしまうので、ホルモンを補充する治療を行います。

無月経を予防するためには、無理なダイエットをしない、アスリートのような激しい運動を継続し過ぎない、ストレスケアを心がける、が大切です。そして、気になったらすぐに婦人科を受診しましょう!

文/増田美加 

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増田美加/女性医療ジャーナリスト
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増田美加/女性医療ジャーナリスト
NPO法人日本医学ジャーナリスト協会会員。本誌「30歳美容委員会・女性ホルモン整え塾」でもお馴染み。エビデンスに基づいた健康情報、予防医療の視点から女性のヘルスケア、エイジングケアの執筆、講演を行う。乳がんサバイバーでもあり、さまざまながん啓発活動を展開。著書は『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)ほか多数。NPO法人「みんなの漢方R」理事長、NPO法人「乳がん画像診断ネットワーク(BCIN)」副理事、NPO法人「女性医療ネットワーク」理事、CNJ認定「乳がん体験者コーデイネーター」ほかを務める。
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