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TRENDLIFESTYLE

2025.12.08

「勝てる」秘密はシンプル。自分の気持ちを明確に、そしてそれを表明する!

スタイリスト青木貴子さんによる、素敵な人に一歩近づく生き方指南。こんな時代だからこそ、前を向いて歩いていくためのヒントをお届けします。

「自分の気持ちに素直」は強い!

冬に入ってスケートやスノーボード、スキーなどウィンタースポーツに俄然熱い視線が注がれていますよね。このシーズンでは毎年のこととはいえ、今季とくに盛り上がっている理由は2026年2月にミラノ・コルティナオリンピックが開催されるから。いまはオリンピックに出場する選手の選考を兼ねた大会が続々と開催されているタイミングなのです。

ウインタースポーツに関するニュースが連日報道されているなか、私は1人の選手がとっても気になっています。その選手はスノーボードの荻原大翔さん。2005年生まれの20歳。

荻原さんは3歳からスノーボードを始めました。その後なんと世界最年少の9歳でビッグエア(スキージャンプみたいに急斜面を滑走し、角度をつけた踏切台から空中に飛び出して空中にいる間に回転などの技を見せる競技)にて3回転を決め、一躍世界から注目を集める存在に。

そして12歳でプロデビューを果たすと全国各地の公式大会を転戦し、2021年にはオーストラリアで開催された国際大会で若干16歳で世界の強豪を抑えて初優勝! 同年全日本選手大会ビッグエアでも優勝を飾りました。翌年には世界初のBSクイントコーク2160=縦5回転+横6回転(空中でのわずかな滞空時間でいったいどんなことになってるんだ!という驚愕の大技)を成功させ世界中のスノーボーダーを震撼させました。もちろん前人未到のトリック。その翌年のワールドカップ・ビッグエアで初優勝。

そしてそして今年2025年、初出場したX Games World Cup(Big Air)(X Gamesは1995年に始まったアクションスポーツの世界最高峰の国際競技大会)ではこれまた史上初となるBS2340メロン=6回転半ジャンプに成功、観客を熱狂させ会場は興奮のるつぼに! 初参戦にて見事金メダルに輝きました。

そんな華々しい活躍をする荻原大翔さんに私が注目をしたきっかけは、テレビのスポーツニュースでのインタビュー映像でした。来年のオリンピックへの意気込みなどを聞かれた際の彼の答えがとってもストレートでポジティブな力に満ちていて、すごくいいなと思ったのです。

「"優勝"とか”いちばん”とか大好き!」

目をきらきらさせながら答えていた姿を見て、心から純粋に"優勝"とか”いちばん”が好きという自分の気持ちを本当に正直に受け止めて(自分の望むことをはっきり自覚)、そしてその気持ちを明確に外に向かって表現できる(照れとか遠慮がない)って強いな、と感じました。これこそが彼が勝てる秘訣なんじゃないかと思いました。自分の望んでいる目標がはっきりしていて、そこに向かう決意表明がそこまで出来たら迷うことなくゴールに到達できちゃうものなんだろうな、それを荻原さんは実践している、だから強い。

そして「勝ち癖をつけてオリンピックで金を取りたい!」とも。勝ち癖をつけたら自信が付くし、恐れが減る。だったら勝とう!という、これまたしっかりした決意表明。もちろん勝つためには恐ろしいくらいの練習や努力が必要なわけで、じゃあ勝つためにはそれをやろうって感じにとってもシンプルに軽やかに行動をしている。なんやかんや目標を定めずにぼやっと生きてしまいがちなひとも多い昨今、なんだかとっても清々しいものを見てしまった!と強烈に印象に残ったのです。

自分の心のなかにある願望を素直に大切にしてあげること、これは何事においても成功の秘訣のように思います。そして目標に到達するにはやっぱり日々の努力や研鑽が大切。荻原さんは毎日何時間も練習をして、リスペクトする選手の過去のDVDや自身のプレーの映像もすべて記憶出来ちゃうくらい何回も何回も見て分析をしたり、出来る努力を惜しまない。やれば結果が出ますよってことを短いインタビューのなかで教えてくれました(世界一にもなれる)。わかっちゃいるけどやれない(やらない)っていうのは言い訳なんだなぁと自己反省しました(苦笑)。

来年のオリンピックでのメイクは完璧にイメージトレーニングできているのだそう。守りに入らず、常に攻めの気持ちで臨み、誰も見たことのない大技をメイクする。「すっげー!」と思ってもらえるスノーボーダーになることが目標という萩原大翔さん。とっても刺激をもらえる存在です。ここからオリンピックまでぜひ注目を!

TEXT=青木貴子

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