リフレッシュを兼ねて美しい風景に魅了されたいなら、箱根強羅へ。よく知られた彫刻の森美術館やポーラ美術館をはじめ、強羅は見どころ満載! 地元の人が教えてくれた、秋の自然を満喫できるとっておきのスポットをご紹介。(ライター/和多亜希)
美しく洗練された森「ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ」
色彩豊かで華やかなフラワーボックスで名高いフローリストのニコライ・バーグマン氏が、箱根の森を独自の世界観で表現。フラワーボックスとは対照的な自然そのものの営みを大切にした、ダイナミックで、ありのままの自然が宿る場所だ。敷地内の枝や素材でオブジェを作ったり、ススキや笹などを乾燥させてチップにして小径に敷いたりなど、自然を美しく生かす手法はさすが彼ならでは。洗練された森をハイキング気分で歩けば、彼のひねりの効いた仕掛けをここかしこで感じられる。10月31日まではハロウィンのディスプレーで園内をオレンジや黄色で彩っている。大自然のハロウィンを楽しみたい!
ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ
神奈川県 足柄下郡 箱根町 強羅 1323-119
https://hakonegardens.jp
Instagram @nicolaibergmann_hakonegardens
ガラスのオブジェに心華やぐ「箱根ガラスの森美術館」
ヴェネチアン・グラス専門美術館として異文化を感じさせてくれる、とっておきのスポット。美術館に収められた美しいガラス工芸品ばかりでなく、敷地内にもガラスのアートが随所に設置され、個性を放つ。紅葉の小径から、誓いの鐘、あじさい庭園を抜けて、バラの庭園へと自然の中を巡るコースは、箱根の森そのものと一体となり、ひんやりした空気も感じられて心地いい。館内では2025年1月13日まで特別企画展「香水の装い~香水瓶をめぐる軌跡~」を開催。ガラスのもつ甘美さに引き込まれ、エレガントなひと時を過ごせる。
箱根ガラスの森美術館
神奈川県足柄下郡箱根町仙石原940-48
facebook @HakoneGarasunomori
Instagram @hakonegarasunomori
真っ赤に染まる紅葉と五百羅漢の表情に安らぐ「長安寺」
箱根強羅は週末ともなると、どこも大賑わい。ただ長安寺は人混みを避けてゆっくり見て回れる穴場だ。1658年仙石原に創建された由緒ある寺は、自然に囲まれた静かな佇まい。本堂前の池を覆うように紅葉の木が生い茂り、紅葉のシーズンの美しさは格別だ。後方の山の傾斜には小径が延びて五百羅漢の石像が点在し、その喜怒哀楽の表情にほのぼのする。まずは参拝を済ませてから、紅葉狩り&石像巡りをしたい。
長安寺(ちょうあんじ)
神奈川県足柄下郡箱根町仙石原82 ※施設巡りバスで仙石のバス停よりすぐ。
茶室から見る紅葉に胸が高鳴る「箱根強羅公園」
強羅駅から徒歩5分ほどの場所にある箱根強羅公園は、1914年に開園した日本初のフランス式整型庭園。箱根の山々を借景にした広い園内は、四季折々の自然を満喫できる。秋には紅葉が華やかに彩り、パンパスの茂みやローズガーデンを散策するのも楽しい。敷地内には日本情緒ある庭園や国登録記念物に認定された茶室「白雲洞茶苑」があり、茶席体験も。静かで落ち着いた茶室から眺める紅葉にとりわけ心安らぐ。
箱根強羅公園
神奈川県足柄下郡箱根町強羅1300
https://www.hakone-tozan.co.jp/gorapark
Instagram @hakone_goura_park
紅葉と苔の日本情緒溢れる庭が圧巻!「箱根美術館」
箱根強羅公園の北側に位置する箱根美術館。箱根美術館の建つ神仙郷(しんせんきょう)の庭園へ一歩足を踏み入れるや、その美しい風景に目を奪われること必至。青々した苔と赤く染まった紅葉のコントラストは絶景そのもの。箱根内輪山の中腹に位置し、地形を生かして渓流が流れ、小さな橋がかかるなど、日本庭園の趣も如実に表現されている。誰をも魅了する神仙郷は2021年には国の名勝に指定。また、縄文から江戸時代までの陶磁器を常時展示する箱根美術館本館・別館なども敷地内にあり、今年4月には神仙郷内の5施設が国登録有形文化財に指定。ぜひ訪れたい!
箱根美術館
神奈川県足柄下郡箱根町強羅1300
https://www.moaart.or.jp/hakone
Instagram @hakone_museun_of_art_official