大正ロマンを象徴する画家であり、日本の‟カワイイ文化”の先駆者ともいえる竹久夢二の魅力に迫る展覧会「生誕140年 YUMEJI展 大正浪漫と新しい世界」が、東京・白金台にある東京都庭園美術館にて開催中。花や果物などのモチーフが取り入れられた作品はレトロ好きにはたまらない、GINGER世代がキュンとするポイント満載です。インスタ映えするスイーツも要チェック! アール・デコ建築の美しい美術館で、夢二のノスタルジックな世界を楽しんでみて。
新発見!幻の名画《アマリリス》を間近で
本展覧会での目玉作品は、なんといっても近年の調査により新たに発見された幻の名画《アマリリス》。長年行方不明だったこの作品は、発見後、所蔵館の夢二郷土美術館でわずか5日間の限定で公開されただけで、同館以外で公開・展示するのは初めて。会場入ってすぐの広々としたスペースに贅沢に展示されています。女性の前に飾られているアマリリスの花は、髪飾りのようでもあり女性と見事に調和しています。間近でじっくりと鑑賞して欲しい一作。
夢二の油彩画は現存していてるものが約30点ほど。今回は、先述の《アマリリス》をはじめ、13点の油彩画が揃う貴重な機会となっています。夢二最初の個展で公開したという《初恋》や、唯一の外国人裸婦像《西海岸の裸婦》なども必見です。
他にも、大正時代に若い女性を中心に人気を集め、そのかわいいデザインが時代を超えて愛されている、封筒や千代紙、小間物類なども多く展示されています。なかにはいちご柄の着物の帯なども。今見ても魅力的な柄や色の組み合わせは、ファッションの参考にもなりそうです。
旧朝香宮邸である庭園美術館ならではの展示を堪能して
今回の展覧会の会場となっている東京都庭園美術館の本館は、1933(昭和8)年に朝香宮家の自邸として建設された場所ということで、実際の生活空間に施された装飾が見どころとなっています。アール・デコ様式の装飾美は壁紙や照明、柱や壁面のレリーフなど至るところに見受けられます。
これまでさまざまな会場で夢二の展覧会は行われてきましたが、旧宮邸を活用した美術館での開催は初めてのこと。本展担当の学芸員の方のお話によると、美の力で日々の生活を豊かにすることが竹久夢二の理想だったのだそう。まさにこの会場はそれを体現している空間であり、夢二の作品を堪能するのに絶好の場所といえます。
着物を着て訪れると観覧料が割引になるサービスも実施されているので、自分自身、ノスタルジックな世界に没入して鑑賞するのも楽しいかもしれません。
インスタ映え!かわいいプリンとクリームソーダ
新館にあるカフェでは企画展開催中の特別メニューとして大正浪漫スイーツが提供されています。しっかりとした食感のクラシックプリンと、メロンに爽やかなレモンフレーバーを加えた大人風味のメロンソーダは、どちらもインスタ映えのかわいさ。展覧会に訪れた人しか利用できないカフェなので、訪れた機会にぜひ立ち寄ってみては?
かわいい尽くしの展覧会。アート好きの友達とのお出かけにおすすめです。