アートの秋、旅したくなる秋。アンビエントをテーマにした世界最高峰の視聴覚芸術展が京都で開催中(~12月24日)。2回目となる今回は坂本龍一をはじめ、世界に誇る国内のアーティスト達の作品を中心に開催。心揺すぶられること必至だ。(ライター/和多亜希)
アンビエント・キョウトとは?
今年は2会場で開催となった「アンビエント京都2023」。視聴覚芸術の展覧会として、2回目を迎えた。展示会場では映像や照明、立体音響などがシンクロする中で、全身で感じる体験型の作品となっている。今回は聴覚へアプローチする香りも導入。何を感じるかはその人次第。五感を研ぎ澄ませて、楽しみたい。
坂本龍一の美しい音色を聴覚だけでなく全身で感じたい
京都新聞ビル地下1階にある築50年の印刷工場跡を使い、坂本龍一の傑作「async」を、高谷史郎による映像とZAKによる立体音響により完成したインスタレーション。99枚のLEDパネルを使った26.4×2.7mの巨大なスクリーン映像は、音に合わせるかのようにカーテンを引くように展開。スピーカーから流れる音と壮大な映像により、ゲストの心を鷲掴みにしていく。自然の美しさや荒々しさ、図書室などの無機質な現代空間、坂本龍一自身が所有していたピアノのほか東日本大震災で津波に襲われたピアノの映像など、音とのハーモニーで何を思い、感じるのかを体感したい。
会場ごとに全く異なる光や音を体感。その演出にワクワクする!
京都中央信用金庫 旧厚生センターでは、Cornelius、Buffalo Daughter、山本精一によるアンビエントをテーマに表現した作品を4つの展示空間で開催。Corneliusの曲は3会場と展示室以外の空間を彩る。立体音響と照明、ミストによる作品「霧中夢-Dream in the Mist-」や、花鳥風月の世界観が感じられる「TOO PURE」、360度に配置されたスピーカーから鳴る立体音響と照明がシンクロする「QUANTUM GHOSTS」は、舞台に立てば足元から重低音が感じられる仕掛け。向かい合わせに設置され、斜めに仕切られた展示空間で展開するのはBuffalo Daughterの「ET(Densha)」、「Everything Valley」、山本精一の「Silhouette」。音と映像のアトラクションにハマりそう!
AMBIENT KYOTO 2023
開催期間/2023年10月6日~12月24日
展示会場/京都中央信用金庫 旧厚生センター:コーネリアス、バッファロー・ドーター、山本精一
京都新聞ビル地下1階:坂本龍一+高谷史郎
開館時間/9:00~19:00
休館日/11月12日、12月10日
https://ambientkyoto.com/
※11月3日には国立京都国際会館 Main Hallにてコーネリアスのライブも開催。