坂本昌行さん、長野博さん、井ノ原快彦さんからなる3人組ユニット・20th Centuryが全国6都市を回る全国ツアー『20th Century Live tour 2023 ~僕たち20th Centuryです!~』を開催。グループ初となる中野サンプラザで、ホールライヴ初日を迎えた。アットホームな雰囲気の公演の模様を3人のコメント中心にダイジェスト形式でお届け。
14年ぶり!待ちに待った“トニセン”の全国ツアー
開演時刻を迎えると会場が大きな拍手に包まれ、公演がスタート。疾走感あふれる生バンドの演奏とともに登場した20th Century、通称“トニセン”の3人。井ノ原さんが「みんな元気でやってるか〜?会いたかったぞ〜!」と挨拶すると、開演を今か今かと待ち望んでいたファンが歓声で応えた。
近年は音楽活動のほか、ディナーショーや舞台などで活躍していた3人。よって、今回のようなコンサートおよび全国ツアーは2009年に開催された『20th Century LIVE TOUR 2009 HONEY HONEY HONEY』以来、実に14年ぶり。「タイトルにあるように、改めて20th Centuryが元気に活動していることを伝えに行く全国ツアー」というコンセプトのもと、全国6都市21公演を通してグループの幅広い魅力を発信。ツアー構成も高いパフォーマンス力を誇るトニセンならではの斬新な発想で、大人の側面を楽しめる「Billboard Live」とエンターテイナーの側面を見ることができる「ホールライヴ」の2パターンを用意。それぞれ違った見せ方で、現在のトニセンの姿を示した。
14年ぶりのコンサートに「再結成したグループくらい(期間が)空いてますよ」と笑いを誘った井ノ原さん。続けて「最初の方だってDVDじゃないんだから。VHSで出しているんですよ。やっとDVDになったと思ったら、14年も空いちゃいましたよね」とコメントし、話題は14年前のコンサートで披露していた長野さんのフライングへ。当時長野さんがはっちゃけていたという思い出話から、「(今回も)気持ちは飛びたいんですよ」と語った長野さん。今回の会場は残念ながらフライングNGのようだが、フライングに代わるトニセンのコミカルな演出が会場を盛り上げた。
配信リリースされたばかりの最新曲を含むボリューミーなセットリスト
ホールツアーでの歌唱曲は全25曲。トニセンとともに歩んできた懐かしい楽曲から昨年配信リリースされた新曲まで、トニセンのパフォーマンスをたっぷり楽しめる内容で構成された。3人で聴かせるだけではなく、2人ずつに分かれての歌唱や、バックダンサーとともに魅せるステージも。この日特に会場がどよめきに包まれたのは、坂本さんのソロ楽曲。井ノ原さん、長野さんも参加し3人でパフォーマンスすると、歓声が上がった。またここで特筆しておきたいのは、取材用資料に記されたとある楽曲の注目ポイント。『歌詞の中の「若い僕らは未来で奇跡 誰とも違う 輝きをやろう」というパートをトニセンメンバーの誰が歌うか注目ください』とのことで、必見である。
2月3日(金)に配信がスタートしたばかりの最新曲「恋はこれから」もサプライズで初歌唱。「恋はこれから」というタイトルに、「僕らにぴったりの楽曲をいただきました」と微笑んだ3人。今作は竹内まりやさんが作詞作曲、振られたもの同士の新たな恋が始まる少し甘いポップチューン。会場でジャケット写真が初お披露目されると客席からは「可愛い〜!」という声が飛び交い、「昭和な感じがいいよね」(長野さん)、「(ジャケット写真イラストの)真ん中にいるのあなたよ!」(井ノ原さん)と続けてコメントした。スタジオセッションの形で同曲を歌ったLive MovieもYouTubeにて公開中。
オリジナルアルバム発売決定をサプライズ発表
いろいろな発表が続いたMCで、もう一つ大きなお知らせが舞い込んだ。1998年9月30日に発売された2ndアルバム『! -attention-』以来、25年ぶりのオリジナルアルバムが今年発売決定。タイトル、発売日等の詳細は後日発表とのこと。その発表の瞬間を一部、ほぼ全文でレポート。
井ノ原さん 僕らと同世代の方もいると思いますよ。「配信ばっかりでさ」って。思うでしょ? 「私は盤が欲しいのよ!」って、そう思ってるんでしょ! で、なんと25年ぶりに…。
長野さん 四半世紀ですか?! 四半世紀?!
井ノ原さん オリジナル。トニセンのアルバムが夏頃に。
長野さん 待たせたね。その間ベストとかは出していたけどね。
井ノ原さん ベストは出してます。新曲も出してますけど、オリジナルっていうのはね。いろいろ曲もないとダメだし、アルバムっていうところまでたどり着かなかったんですけど、今結構配信していますからね。それと発表していない曲もまだまだあるということで、いっちょアルバム出しましょうよと。はっきりとした日付は、それはもう内緒です。ざっくり夏頃までで。
坂本さん ちゃんと社長が計算してますから!
井ノ原さん 夏頃までには皆さんね。カーステレオからかけられるくらいの。
長野さん あっちぃ〜な!って思ったらね。
井ノ原さん アルバムっていうとね、ちょっと楽しみですよね。どういうジャケットにしようかなとか、他にもまだまだ決まってないこともあったりとかしますので、皆さん楽しみにしていただけたらなと思います。
ジャニーズJr.とともにステージを盛り上げる
公演にはジャニーズJr.の4人組グループ・SpeciaL(林蓮音さん、松尾龍さん、和田優希さん、中村浩大さん)が参加した。バックについて提案したのは坂本さんだそうで、「俺たちは少年隊の背中を見て育ったし、光GENJI、SMAPのバックにつかせてもらったのもあって、それで育ったんじゃないかな。だからJr.の子に出てもらおうよ」と坂本さんを筆頭に、話し合いが行われたことも明かされた。
同様にアンコールではSpeciaLのほか見学に来ていたジャニーズJr.16名(※)がステージに飛び入り参加し、リハーサルなしのぶっつけ本番スタイルでトニセンとともにパフォーマンス。「Jr.時代を思い出した」という坂本さんは、自身のマイクを少年忍者の内村颯太さんに預け、バックで踊ることに徹するシーンも。曲終わりにはジャニーズアイランド代表取締役社長も兼務する井ノ原さんが1人1人の顔を見ながらノンストップでグループ名と名前を紹介し、客席からは歓声と拍手が贈られた。
(※)橋本涼さん、猪狩蒼弥さん(HiHi Jets)。中村嶺亜さん、本髙克樹さん(7 MEN 侍)。ヴァサイェガ渉さん、川﨑皇輝さん、北川拓実さん、織山尚大さん、黒田光輝さん、安嶋秀生さん、内村颯太さん、深田竜生さん、元木湧さん、檜山光成さん、青木滉平さん、豊田陸人さん(少年忍者)。
全5ポーズの衣装に着替えながら届けた約2時間のステージ。伸びやかなハーモニーとキレのあるダンスで魅了し続けながらも、ステージ上でジャンケンや相撲をしたり、3人でピースした手を寄せて星型を作ったりと、コンサートを楽しむ等身大の姿も余すことなく見せていたトニセンの皆さん。垣間見える3人の和やかな空気感が会場を笑顔で満たし、豊かな時間を作り上げていた。本編ラストの楽曲に入る前には「俺たち全員がついてるぜ〜!」と伝えた井ノ原さん。コンサートは振替公演の3月まで続き、オリジナルアルバムはじめ、これからのトニセンの活動にも期待が高まる。
20th Century(トゥエンティースセンチュリー)
1997年9月10日に1stアルバム『ROAD』を発売。2月3日に配信第5弾楽曲「恋はこれから/君の笑顔につられて」をリリース。25年ぶりのオリジナルアルバムも発売決定。
https://mentrecording.jp/20thcentury/
Twitter @20thCentury_SIN