まもなくデビュー3周年を迎えるSixTONESの全国アリーナツアー『慣声の法則』が1月4日、横浜アリーナにて開幕。同日に発売された最新アルバム『声』を引っさげ、約2時間半のステージで観客を魅了した。歓声が消えた時代を経て、ついにSixTONESのもとにもやってきた制限下での“声出しOK”ライヴ。さまざまな「声」にあふれた初日・横浜アリーナ公演の模様をお届け。
ツアータイトル『慣声の法則』に込められた想い
デビュー前のジャニーズJr.時代から“ライヴ”という場にこだわりを持ち、『on eST』(2021年)『Feel da CITY』(2022年)と過去2回オリジナルアルバムを引っさげたツアーで、そのアルバムの世界観を体現してきたSixTONES。「勝負の年」だと語る2023年に仕掛ける新たなツアーは、『慣声の法則(読み:かんせいのほうそく)』。最新アルバムのタイトル『声』から、“こえ”や“セイ”の付く単語やフレーズを探る中でニュートンの『慣性の法則』に出会い、“すべての物体は、外部から力を加えられない限り動かない”という働きをヒントに、“SixTONESは、ファンの声の力が作用して前に進む”という意味を込めた『慣声の法則』に決定された。
「声」を楽しむ空間を彩るステージセットの数々
会場に入ると目に飛び込んでくるのは、岩山のような作りの本ステージと、センターステージ上に設置されたサークル型のオブジェ。このオブジェにはアンプやスピーカー、金管楽器、鍵盤などがあしらわれ、SixTONESの音楽に欠かせないであろうさまざまなモチーフが開演を今か今かと待ちわびる観客の目を輝かせた。本ステージにそびえ立つ岩山のようなセットの頂点には、顔型の巨岩・通称“フェS(読み:フェイス)”が6つたたずむ。この“フェS”という名前は、スタッフさんとたまたまその場に居合わせたジェシーさん、松村北斗さん、森本慎太郎さん、田中樹さんが考えたそう。
MC中「お客さんまだ気付いてないと思うんだけど、これ顔全部一つ一つ違うから」と京本大我さんが話し始めると、「俺らこれ選ぶのめちゃくちゃ時間かけたから」と田中さんが続き、“フェS”にまつわる裏話がスタート。当初40種類ほどあった表情のバリエーションから6つを厳選し、今回の“フェS”セットが完成。髙地優吾さんが「俺と大我(京本さん)なんて、最初被ったもんね。同じ顔選んじゃって」と、お互い希望した顔を譲り合ったエピソードも展開した。絶妙に違う6つの“フェS”の表情にも注目したい。
6人から生まれるハーモニーを堪能できるセットリスト
セットリストはアルバム『声』の収録曲を中心に、アンコール含む全26曲で構成。“SixTONESの現在の「声」をダイレクトに聴くことができるアルバム”という作品の狙い通り、ライヴでも6人の“あの声”や“この声”を楽しめる曲が並んだ。そのほかにはジャニーズJr.時代の人気曲、CDデビュー以降のシングル曲、さらには意表を突くような懐かしい曲などもラインナップ。アルバム収録曲以外にも今回のライヴで初パフォーマンスとなる曲が多く、これまでの音楽活動の充実度がうかがえた。
それぞれの色が出るユニット曲も披露。森本さん&田中さんはEDM調のクールな「OPA!」、京本さん&髙地さんはポップで可愛らしい「ラ・ラ・ラ・ラブストーリー」、ジェシーさん&松村さんは「愛という名のベール」を壮大な音楽とともに聴かせ、三者三様の魅力を放った。ライヴのクライマックスには会場のペンライトが大きく揺れるアグレッシブなステージが配され、重低音が鳴り響くフロアはまるで巨大なクラブ会場。息をつく暇もないメドレーで最大の盛り上がりを誘い、SixTONESが作るライヴの真骨頂を見せた。
会場に充満した「声」のリアクション
数年ぶりに声出しが許された空間に「こんな感じだったな!これだよな!俺らがやってたライヴって!」と勢いよくコメントしたのは田中さん。一曲一曲のパフォーマンスが終わると同時に客席からは「フー!」という歓声が贈られ、6人が向き合って手を重ねるとある曲の演出には「ワー!」と感嘆の声が上がる。フリーダムで軽快なトークを展開したMCでも、待ってましたとばかりに会場中に笑い声が広がった。
2023年初ライヴということで、毎年恒例の新リーダーによる新年の挨拶も。『ジャニーズカウントダウン』終わりにじゃんけんをし、見事2023年のリーダーに就任したのは森本さん。森本さんが指揮を取りステージの階段にメンバーがひな壇形式で並ぶと、「1月4日18時公演にお越しの皆様、あけましておめでとうございます。SixTONES2023年頑張っていきますので、応援のほどよろしくお願いいたします」と森本さんが高めの声で挨拶した。
MC中盤には、グループ初のドーム公演開催をサプライズ発表。取材用資料には「アリーナツアーで届ける“気持ち”や“熱”はそのままに、ドーム公演だからこそ実現可能な内容やパフォーマンスに大きくスケールアップする予定ですので、是非お楽しみに!」と記され、SixTONESが魅せるドーム規模のライヴに期待は高まるばかり。“歓声が制限された時代に、自分たちの声を届けたい。みんなの声を聴きたい”という想いを胸に、完成させた『慣声の法則』の世界。ステージの上、客席問わず誰もが“声を鳴らす”熱狂の空間が、3月までのアリーナ公演、そして4月のドーム公演まで続くことを願わずにはいられない。ますます加速していくSixTONESの2023年に注目が集まる。
SixTONES(ストーンズ)
2020年1月22日にCDデビュー。『慣声の法則』追加公演として発表された自身初の単独ドーム公演『慣声の法則 in DOME』は、4月15日(土)、16日(日)に京セラドーム大阪、4月21日(金)〜23日(日)に東京ドームにて開催される。
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