昨年の大河ドラマ『光る君へ』で端正な三条天皇の第一皇子・敦明親王役、映画『遺書、公開。』ではクラスで一番うるさく暑苦しい高校生役を演じた阿佐辰美さん。今期のドラマ『秘密~THE TOP SECRET~』では、ほぼ等身大ながらも特殊な職業で新たな顔を披露している彼に、ドラマについての魅力そしてご自身の‟秘密”について直撃インタビュー!
シーンを全員で作り上げていく貴重な時間を体感中
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清水玲子さんの名作漫画がドラマ化され、1月20日からスタートした『秘密〜THE TOP SECRET〜』。死者の脳から記憶を読み取るMRI捜査が行われる科学警察研究所に、新設された法医第九研究室(通称:第九)が捜査に乗り出し、事件の真相、そして様々な‟秘密”が明らかになっていくストーリーで、スピード感のある展開で引き込まれている人も多いはず。
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ー 阿佐さんは、そんな話題の作品に「第九」の捜査員・小池穂高役で出演しています。まずは現場の雰囲気を教えてください――。
「板垣李光人さんと中島裕翔さんを筆頭に、シーンを全員で作り上げていくという感覚が強くあります。難解な事件が多いのですが、順番通りに撮影というのが難しいなかで、時系列なども含め状況の確認を全員で行って矢印を合わせていく作業など、皆んな同じ方向を向けるように先輩が率先して引っ張っていってくださったているのが、自分の中では凄く貴重な時間です。疑問が浮かんだらすぐに、相談できる環境にしてくださっる先輩の皆さんに……感謝しかありません」
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ー 緊張感をもって収録現場に挑んでいるとのことですが、今回小池を演じるにあたって意識していることは?
「新人感が出ないように心がけています。ドラマのなかでは中島裕翔さん演じる‟青木一行”が一番後輩なので、自分の立ち位置、見え方は大事にしたいと意識しています。また上司がいる前で腕を組んでしまったり、ポケットに手を突っ込んだり、肘をテーブルにつきながら会議に参加したりと、ゆとり感というかマイペースなキャラクターを出せたらなと思いながら演じさせて頂いています」
ー 現在第4話まで進んでいますが、そのなかで特に印象に残っているシーンは?
「小池は登場していないのですが、第2話で高橋努さん演じる岡部靖文が、薪剛室長役の板垣李光人さんをお姫様抱っこする病室のシーンが大好きです」
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ー 自身のインスタグラムには共演者との穏やかなショットが上がっていましたが、撮影中のエピソードを教えてください!
「扱っている事件が重たい分、現場の雰囲気も静かになるのかな、と想像しながら現場に入らせていただいたのですが、カメラが回っている時間以外ずっと皆で笑いながら話が途絶えない現場です。主題歌『Iris』のサビの冒頭を高橋努さんがよく突然歌い出すのですが、それがとにかく面白いんです」
—ドラマも後半になるにつれて、それぞれの人が抱える‟秘密”が紐解かれていき、隠された真実が覗き見えてきますが、阿佐さんにとっての‟秘密”とは?
「特に秘密ということでもないのですが、第一印象であまり喋らない静かなイメージを持たれがちなんです。でも本当はすごくおしゃべりです」
演じることが楽しい!と感じ、やりたいことに辿り着いている阿佐さんから目が離せません。
阿佐辰美(あさたつみ)
2000年8月27日生まれ、大阪府出身。’22年俳優デビュー。ドラマ「鬼平犯科帳 本所・桜屋敷」、映画『劇場版 TOKYO MER~走る緊急救命室~』、『ブルーピリオド』などに出演。現在、大河ドラマ「光る君へ」で敦明親王役、NHKドラマ10「宙わたる教室」で朴大成役、映画『遺書、公開。』にも出演。
『秘密~THE TOP SECRET~』
カンテレ・フジテレビ系全国ネット。毎週月曜22時。
科学警察研究所の法医第九研究室、通称‟第九”を舞台に、死者の生前記憶を映像で再現できる特殊なMRI技術を用いて、室長の薪剛(まきつよし)と新米捜査員の青木一行(あおきいっこう)が難事件の真相を解き明かしていくサスペンス。薪を板垣李光人が演じ、青木とかつての第九メンバー・鈴木克洋(すずきかつひろ)を中島裕翔が1人2役で演じる。