“かぢボディ”で知られる加治ひとみさんの新刊『かぢ習慣』が発売に。体だけでなく心までも整えるためのヒントが満載の一冊。その執筆に込めた想いをインタビュー。
心の不調は、体からきている。すべては体を整えることから始まる!
人から言われたことをつい気にして、くよくよしてしまう。人の目が気になって、自分らしく振る舞えない――いわゆる“気にしい”な性格。生まれつきだからと諦めてしまっていない?
“腸活女王”として知られ、いつもハッピーなムードをまとっている加治ひとみさんも、実はかつては私たちと同じように“気にしい”だった一人。
「誰かに会って話すだけで、気持ちが揺らいでしまっていました。意外とおとなしいんだね、と言われたら、もっとしゃべらなきゃ!と思ったり。だから人に会うことじたいが本当に嫌で。自分に自信が持てず、すぐに思い悩んでしまうようなタイプでした」
そんな加治さんの“心”は、意外にも“体”をきっかけに変わっていったのだそう。軽い気持ちでピラティスを始めてみたところ、悩みだった便秘がその日のうちに改善。すると、まるで憑きものが落ちたように、気持ちまで明るく!
「体を整えたら心まで変わる、ということを知りました。そして気持ちが軽くなると、この調子を維持したい!ということがモチベーションに。その日以降、体にいい習慣をいろいろと取り入れていくようになりました」
そこから加治さんの人生はどんどん、歯車が回転するように動き出す。28歳で遅咲きの芸能界デビュー。大きな夢を叶えることに。
「振り返ってみると大きな変化ですが、でも実際は、毎日お白湯を飲むとか、毎日歩くとか、小さなことの積み重ねだったんです。体にいい習慣を続けることで、心が前向きになって、意欲も湧いてくる。それに、小さなことでも続けられることは自信になります。オーディションのときに、これだけ続けてきたから大丈夫、と自分を信じることができました」
みんなが自律神経を整えたら、世界が平和に!?
自信という、“気にしい”の対極にあるものを手に入れた加治さん。自分を信じ、自分軸で考えられるようになったことで、他人の目が気にならないように。今では願い事が何も思いつかないほどに、毎日「幸せ」と感じているそう!
「幸せの基本は“自分のライフスタイルを愛せるかどうか”だとつくづく思います。自分自身を振り返ってみてもそうですが、自信に満ち溢れている人は、自分なりのルーティンやライフスタイルのパターンを持っていることが多い。美しさや豊かさの基準が多様化し、自分らしい生き方ができるようになった今の時代、誰かの真似をするのもありだけれど、ベースに自分のライフスタイルを持っておかないとブレてしまう。どんな時代がきても、自分が愛するライフスタイルの軸があれば、心と体を健やかに保つことができると思います」
そんな加治さん流の考え方を、自律神経という観点から裏付けし、「変わるならまず体から」を提案するのが新刊『かぢ習慣』。加治さんが自らの習慣について綴り、その意義を自律神経の名医である小林弘幸先生が医学的な観点から解説するという画期的な一冊。
「私が長年やってきたことの答え合わせをするような内容になっています。小林先生に医学的な見地から説明してもらうことで、皆さんも心と体の関係が具体的にイメージできるはず。個人的には、小林先生ほどの方でもストレスから心の調子が乱れることがあるということに驚きました。ストレスの多いこの社会で、心と体を乱さないことは難しいんですよね。むしろ乱れる前提で向き合って、微調整を続けていくことが大切だと、改めて感じているところです」
この本を誰に読んで欲しいかと問われたら、「人類」と答えているそう。
「心と体を穏やかに保つことができれば、人間関係もよくなるし、もめごとの時間をほかに使えるようになる。自律神経を整えたら、世界が平和になる、とさえ本気で思っています! 私と同じようにメンタルの弱さに悩んでいる人はもちろん、老若男女、独身の人、家族がいる人……すべての人にぜひ読んでいただきたいです」
『かぢ習慣』(加治ひとみ・小林弘幸 共著/扶桑社)
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加治ひとみ
アーティスト、モデル。1987年、東京都生まれ。26歳でTGA(東京ガールズオーディション)アーティスト部門グランプリを受賞。28歳でアーティスト(歌手)として遅咲きデビューを果たす。12年前からピラティスと腸活でつくった“かぢボディ”は、女性の憧れの的となり、モデルとしても活躍中。食の知識と料理の腕は本格的で、美腸プランナー、ナチュラルフード・コーディネーターの資格を持つ。