映画『PLAN75』に出演する磯村勇斗さんにインタビュー。今、映画界で引っ張りだこの磯村さんの、モチベーションの高め方とは?
作品が公開され誰かに届くこと。それが生きがいだから、戦える
75歳以上の後期高齢者は自ら生死を選択できる権利を保障する。そんな制度がある社会を描く映画『PLAN75』。この制度を高齢者に淡々と勧める公務員を演じるのが、磯村勇斗さん。
「非常にセンシティブなテーマで、それをどう捉えるべきなのか難しい作品でしたが、世界観や人物はすっと入ってきました。監督と話して、なるべく芝居をしない方向性でいこうと決めたんです」
もし本当にその場にいたらどう動くのか、何を言うのか、“芝居をせず”なるべく自然体で、挑むこと。そのためには公務員を知らなければと、その仕事内容についてもチェックしたんだとか。
「ケースワーカーの仕事が近いのかなと、調べてみたり。どんなに自然体といっても芝居はしているわけですから、そこの矛盾のなかで如何にこの世界観になじんでいくかを追求しました。僕が感情的な芝居をしてしまったら、ぶち壊してしまう可能性すらある作品でしたので。けれどそれはプレッシャーではなかったです」
今年磯村さんが出演する映画は、公開予定も含めて実に7本。今、映画界になくてはならない存在となっているけれど、気負いはないよう。
「この撮影が終わったら美味しいもの食べようとか、欲しかった服買おうとか、そういう目標も常に立てモチベーションを高めながら、仕事を楽しんでいます。けれどやっぱり作品づくりが好きなのが一番大きい。公開されてお客さんの元に届くということが生きがいなんです。だから戦える。GINGER読者の皆さんも、お仕事を頑張っている同世代だと思います。一緒に楽しみを見つけながら、頑張っていきましょう。でも、くれぐれも頑張りすぎないようにしてくださいね」
磯村さんに4つの質問!
Q. プライベートで大切にしていることは?
A. 無になる時間
脳を無にする瞬間を日々大事にしています。サウナにいる時間、料理をする時間、現場まで自転車をこぐ時間。頭の中を空っぽにする時間があるから仕事も頑張れるんです。
Q. 得意料理は?
A. 煮物です
最近は副菜をちゃんと用意したいと思い、煮物とか和え物を作っているんです。レシピは見ないで、感覚で作るけれど、ちゃんと美味しくできますよ!
Q. 今、ハマっているものは?
A. きゅうりのぬか漬け
ご飯のお供に、ハマっています。スーパーで見かけたらすぐ買ってしまう。自分で漬けてみたいけど、手を出したらハマってしまいそうなので、今は我慢しています。30歳、今から食べるものには気をつけて、ぬか漬けで体の中からキレイにしていきたい!
Q. 仕事に必ず持っていくモノは?
A. 仕事を楽しむ気持ち
ほぼ手ぶらで現場に行くので、現場には楽しむ気持ちひとつだけを持っていきます。そして楽しむためにはきちんと準備が必要です。もし撮影の現場を楽しめていない瞬間があるとしたら、それは僕の準備が足りてない証拠。反省しないといけません。
『PLAN75』
脚本監督/早川千絵
出演/倍賞千恵子、磯村勇斗、たかお鷹 ほか
配給/ハピネットファントム・スタジオ
6月17日(金)全国公開
磯村勇斗(いそむらはやと)
1992年9月11日生まれ、静岡県出身。2022年に『前科者』『異動辞令は音楽隊!』など7本の公開映画に出演。現在放送中のドラマ「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」にも出演中。