“推しゴト”=好きなもの、夢中になれるもの、一番幸せな時間、そして人生そのもの! 人によって熱量はさまざまだけど、誰でも何かしらひとつは“推し”を持っているはず。
かつては、そんな強い“推し”を持つ人は“オタク”と呼ばれていましたが、今はそれが個性として輝き、強みにもなる時代。何より、熱中できるものがあるってすごく楽しい!
そんな“〇〇〇オタク”を自負する著名人の方々に、自分の“推し”について熱く語ってもらいました。
今回は、“イケメン推し”として知られる歌広場淳さん。その“推しヒストリー”は小学生時代に始まり、最終的には今の職業にまでたどり着いたと言います。好きなものを「好き」と言い続けられる人生とは? その迷いのない生き方には、真似したいエッセンスがいっぱいでした!
“好きなもの”があると、人生の選択をするときに迷わない
ゴールデンボンバーで激しくも楽しいパフォーマンスを披露し、老若男女を魅了している歌広場淳さん。
ここ数年は〝イケメンの推しを持つ男〟として知られていますが、“何かに夢中になる”という人生は、宝塚がきっかけだった模様。
「小学校1年生のときに兵庫県の西宮に引っ越しまして、阪神競馬場で行われていた夏祭りに行ったんですね。そこで偶然、宝塚の方々が歌ったり踊ったりするステージを目にし、“僕はTシャツにジーンズなのに、なんであの人たちの服はヒラヒラしていたり、ボタンがたくさん付いているんだろう?”と思ったんです。そこで、世の中には“僕が知らない世界“っていうのが存在することを知り、興味を持ったっていうのが最初かも」
中学生時代には、ビジュアル系バンドに、そして及川光博さんに夢中になったそう。
「僕の好きなものを同じように好きって言う友達は、周りに全然いなかったですね。つらかったか? ん〜、話ができないという意味では残念でしたけれど、つらいとか肩身が狭いとか、そういう感覚はまったくなかった。もともと僕は転校が多くて、小学生時代は、友達を作ってもいずれ別れなくちゃいけないという日々を送っていたので、だったら自分の好きなことを見つけて、それを楽しむほうがいいなと、けっこう早いうちに気が付いていたんですよね。その結果、“好きなもの”をたくさん見つけることができたような気がします」
“推し”とは、道筋を示してくれる一番星みたいなもの
好きなものがハッキリしていると、人生に迷いが生まれない、と歌広場さんは言う。
「“好き”って、心のコンパスみたいなもの。例えば深く暗い森の中で迷ってしまったとき、空に星が見えていれば、とりあえずそこを目指して歩いていける。“好きなものがある”って、そういうことだと思うんです。人生は選択の連続ですが、必ず“好き”を基準に自分で選んできているから、何も後悔がないし、とてもポジティブでいられます」
生きる勇気を与えてくれるものが、あなたの“推し”です
そんななかで、最も歌広場さんの人生を変えた“推し“〟いえば、ゴールデンボンバー。大学時代に夢中になり、最終的にはメンバーに!
「僕はビジュアル系バンドが好きなんですが、実は一度も楽器を持ちたいと思ったことがないんです。でも初めてゴールデンボンバーを見たとき、くっだらないことをやってて笑っちゃったんですが、すごく生きる勇気をもらったんですよね。この人たちは楽器を弾いてもいないのにステージに立って、堂々とパフォーマンスをして、人に勇気を与えている。それを見て、バンドマンになりたいなんて思わなかった僕が、初めてそう思ってしまった。
それまでも好きなものを好きと言って、それを選択の指針にしてきましたが、ゴールデンボンバーに関しては、“それになりたい”とアクションまで起こしてしまった(笑)。好きなものを好きと公言することは、人生を変えますよ。自分で選ぶ、声を出し、手をのばす。 “推しゴト”において大切なのは、その3つじゃないでしょうか」
歌広場淳(うたひろばじゅん)
1985年8月30日生まれ、千葉県出身。ヴィジュアル系エアー バンド、ゴールデンボンバーでベースを担当。大のイケメン好きを公言しており、雑誌やTVなどでコーナーを持っている。